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京太郎「(昨日は部員だけで全国優勝の祝賀会)」 京太郎「(当然俺らは未成年だからアルコールはNGなんだけど)」 京太郎「(何故かあったチューハイをジュースと間違えて呑んでしまってからの記憶がない)」 京太郎「(気が付いたらホテルらしき一室のベッドで寝ていた)」 京太郎「(というかなんで……)」 咲「んん……」スヤスヤ 京太郎「咲が隣に寝てんだよ」 京太郎「しかもなんで俺は服着てないんだよ」 京太郎「これはもうアレってことだよな」 咲「う~ん……」 咲「あれ?ここ何処?」メヲコスリ 京太郎「(咲が起きた)」 咲「……京ちゃん……?」 咲「え、あれ、なんで私……え!?」 咲「(なんで京ちゃんとおんなじベッドに!?というかなんで京ちゃん服着てないの!?)」 咲「(って私も裸だし!!)」アタフタ ?「(さてと。今日も朝の日課である咲さんの携帯にこっそりつけた盗聴器etcのチェックを)」 ?「あれ?GPSの反応が宮永さんのお宅ではありませんね」 ?「ここはたしか……駅前のラブホテル……」 ?「……まさか!」 ?「……あの男の反応もここから……」 ?「…………ソンナオカルトアリマセン」 ?「(さてと。今日も朝の日課である咲の携帯にこっそりつけた盗聴器etcのチェックを)」 ?「おや?GPSの反応が実家じゃない」 ?「ここはたしか……駅前にある……」 ?「ど、どういうこと……そうだ。このラブホテルの監視カメラをジャックして相方の有無をチェックしなきゃ……」 ?「……この金髪は確か……」 ?「須賀京太郎……」 ?「……貴様の誕生日なんか知らないけど命日は今日だ」ギュルギュル 京太郎「」 咲「」 京太郎「」 咲「」 京太郎・咲「「あの!!」」 京太郎・咲「「……」」 京太郎「……さ、先にどうぞ」 咲「う、うん」 咲「あのさ京ちゃん……これってつまり……そういうことだよね」 京太郎「ああ(覚えてないけど多分)」 咲「そっか」 咲「エヘヘ、そうなんだ///」 京太郎「(かわいい)」 咲「京ちゃんあのね……私……こういうこと初めてであのね」 咲「……責任……取ってよね」 京太郎「え、ああ、あのな、その……」 咲「」 京太郎「……こ、こちらこそよろしくお願いいたします」 咲「わ、私お風呂入ってくるね!!」バタバタ 京太郎「お、おう」 京太郎「(これで俺も大人の階段上っちゃったのか)」 京太郎「」 京太郎「古い~アルバムの中~に~♪」 京太郎「(あ、シーツに血が着いてる。追加料金とか取られたりすんのかな?)」 咲「」チャプン 咲「」 咲「///」 咲「~~~~~~~~~///(声にならない喜声)」 咲「(どうしようどうしよう!!)」 咲「(私と京ちゃんが…………~~~~~~///)」 咲「(えっとまずは和ちゃんに報告して、部長達にもちゃんと言った方がいいかな)」 咲「(あとお姉ちゃんにも)」 咲「」 咲「須賀咲」ボソッ 咲「エヘヘ///」 京太郎「手に届く宇宙は~ふふんふふんふん~ふんふふん~」 京太郎「そういやこういうところのテレビってアダルトチャンネル見放題って漫画で読んだことあったな」 京太郎「暇だし観るか」 京太郎「」ポチットナ 松本アナ『──次のニュースです』 京太郎「普通のも観れんだ」 松本アナ『──本日未明、東京都○○区白糸台において巨大な竜巻が発生しました』 松本アナ『幸い怪我人はありませんでしたが、周辺住民が一時避難するなどの──』 京太郎「白糸台って照さん達のとこだよな。心配だな」 松本アナ『──CMの後は針生アナのコーナー。今日のお題はアンコ入りパスタライスです』 京太郎「とりあえず咲が風呂を上がるまえに服着とくか」ゴソゴソ 咲「上がったよー」 京太郎「おう」 咲「あれ?京ちゃん服着ちゃってるけどお風呂入らないの?」 京太郎「おう」 京太郎「(って咲、服着ちゃったのか)」 京太郎「(一旦バスローブ挟んでの着衣とかがよかったな)」 京太郎「(でも濡れ髪の咲ってなんか色気あるな)」 咲「ねえ京ちゃん」 京太郎「なんだ」 咲「はい、これ」ポス 京太郎「ドライヤー?」 咲「うん」 咲「ずいぶん前に見たドラマなんだけどね。女の人が恋人に髪を乾かしてもらってるシーンがあってね」 咲「ずっとそのシーンに憧れてたんだ///」 咲「……ダメかな」ウワメヅカイ 京太郎「(もう反則だろこれは)」 京太郎「おまかせあれ!!」 京太郎「ほら乾いたぞ」 咲「ありがとう京ちゃん」 京太郎「(あの∠はいくら撫で付けても直らなかったけどどうなってんだ炉)」 京太郎「そろそろチェックアウトの時間だな。もう出るか」 咲「そうだね」 京太郎「忘れもんとかするなよ」トビラアケ 久「たまにはこういうところでするのも新鮮で良かったわね」ツヤツヤ ゆみ「あ、ああそうだな」グッタリ 京太郎「」トビラシメ 咲「どうしたの京ちゃん。忘れ物?」 京太郎「あ~いや!!その、もう一○分だけ出るの待とうぜ!!」 咲「?」 京太郎「そろそろ出ても大丈夫かな」 咲「なんのこと?」 京太郎「いや、こっちの話」 咲「?」 京太郎「それよりここ出たらどうする?今日は休日だしどっか行くか?」 咲「え」 京太郎「あ~もしかして身体がダルかったりするか?その……初めてだったんだろ」 咲「あ///」 咲「ぜ、全然大丈夫、元気だよ///」 京太郎「じゃあ何処行こっか」 咲「う~ん」 咲「……京ちゃんと一緒なら何処でもいいよ///」 京太郎「///」 京太郎「(やばい、今俺にやけてめっちゃキモい顔になってるだろうな)」 京太郎「それなら水族館にでも行くか」 咲「CMでやってた新しく出来た水族館?」 京太郎「ああ。この辺から近いし、家からもそんなに離れてないしな」 ~~水族館入口~~ 咲「私水族館って初めてだよ!!」 京太郎「へえそうなんだ。なら水族館にして正解だったな」 咲「うん!!」 咲「あと、京ちゃんと一緒に二人きりで出掛けたことは何度もあるけど、あくまでも友達同士だったし」 咲「こんな風にちゃんとした『デート』って感じのは初めてだよね」 咲「だからそれも嬉しいかな」ニコッ 京太郎「……可愛い」 咲「えっ///」 京太郎「(思わず声に出ちまった)」 京太郎「学生二枚です」 受付「かしこまりました」 咲「ねぇ京ちゃん」 京太郎「ん?」 咲「本当に私がお金出さなくてもいいの?」 京太郎「気にすんなって。初めてのデートでくらい見栄張らせてくれよ」 咲「でも……」 京太郎「あ、そうだ咲」 咲「なに?」 京太郎「手……繋いでいいか」 咲「……うん」ギュッ 京太郎「何処から回る?」 咲「あっ、京ちゃんちょっと待って」 京太郎「ん、どうした?」 咲「その、私……ちょっと……」 京太郎「?」 京太郎「あ、トイレか」 咲「はっきり言わないでよ馬鹿///」 京太郎「わりぃわりぃ」 京太郎「(咲のトイレ待ちか)」 京太郎「(へえ、ここイルカショーとかもあるんだ。海水とかどうしてんだろ)」 京太郎「(ん?あれは…………)」 久「可愛いわね」 洋榎「な!?突然何言うてんねん///」 久「あら、イルカのことよ。いったい何と勘違いしたの?」 洋榎「へ?あ、いや、その……」 久「冗談よ。貴女も可愛いわ」クスッ 洋榎「……アホ///」 京太郎「(……多分あの人が死ぬときは背中刺されて死ぬんだろうな)」 咲「ただいま」 京太郎「おかえり」 京太郎「じゃとりあえずパンフレットに乗ってる順路通りに回ってみるか」 咲「うん、それでいいよ」 京太郎「イルカショーとかペンギンとのふれあいコーナーとかもあるらしいぞ」 咲「ペンギンかぁ~。和ちゃんなんか喜びそうだね」 京太郎「いつもエトペンを抱いてるしな」 ~~水族館入口~~ 照「GPSによるとここが咲たちのいる水族館か」 照「いかがわしいホテルに宿泊したからといって必ずしも『そういうこと』に及ぶとは限らない」 照「私の照魔鏡の能力でそこのところをはっきりさせなければ」 和「あら、お義姉さんじゃないですか」 照「お前は……」 和「咲さんと同じ麻雀部の原村和です」 照「そうだったな」 照「それよりその『お義姉さん』というのはなんだ」 和「友人の姉を『おねえさん』と呼ぶことになんの不思議が?」 照「(何となく分かる。コイツは敵だ)」 和「そんなことよりも!!」 照「!?」 和「お義姉さんもあの二人を追い掛けて来たんですか?」 照「ああ」 和「私も同じです」 照「あわよくば……」 照・和「「あの男を消す」」
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前話 次話 朝、インターハイ会場 和「少し早すぎましたか?」 京太郎「試合前だし、遅くなるよりいいだろ」 優希「でも咲ちゃんほっといてよかったのか?」 和「ええ。起きてすぐだったんで後で来て下さいって言いはしましたが」 京太郎「あいつなら今頃2度寝してるって」 咲「...zzz...zzz」 優希「さて、まずは花田先輩のとこだじぇ!タコスを差し入れれば先輩も大活躍!!」 京太郎「おまえ、照さん相手で大活躍できるのか?」 優希「……行くじぇ!」 京太郎「無視しやがった……」 和「須賀くんはどうします?花田先輩とも知り合いみたいですし、一緒に行きますか?」 京太郎「あー……俺は知り合いって言ってもつい最近知り合ったから遠慮しとく。2人はつもる話もあるだろうし、席でも取っとくよ」 和「そうですか。では、お願いしますね」 京太郎「おう、まかせとけ」 優希「じゃ、行ってくるじぇ!」 京太郎「さて、席取りもいいがまだ時間あるし、少し会場見とくか」 人気のない廊下 京太郎「ここはほとんど人がいないな」 京太郎「なんか咲や照さんが迷ってそうなとこだな」 誠子「あのーちょっといいですか?」 京太郎「はい?」 誠子「この辺りに、宮永照さんいませんでしたか?」 京太郎「照さん?見ませんでしたけど」 尭深「そうですか。ありがとうございます」 京太郎「……また、迷子ですか?」 誠子「え!?なんで分かって…」 京太郎「白糸台の人ですよね?照さんの幼馴染の須賀京太郎です」 尭深「幼馴染……ひょっとして、最近よく宮永先輩と電話してる?」 京太郎「電話が夜なら多分俺ですね」 誠子「あー、清澄かどっかの1年生って言うのは君か!」 京太郎「照さん、どこかに行くって言って消えました?それとも何も言わずに消えました?」 尭深「何も言わずに、だね」 誠子「もうすぐ試合なのに」 京太郎「だったら、売店かどこかの近くにいますよ? 尭深「そ、そうなの?」 京太郎「そういう消え方したら、なぜかお菓子とかある場所の近くをふらふらしているんです」 誠子「なるほど。よく分かるね?」 京太郎「昔からですから……」 尭深(疲れた弘世先輩と同じ目を) 誠子「とりあえずその付近を」プルルルル 誠子「あ、ゴメンちょっと出る。淡?え?見つかった!?……売店の周りをぐるぐる回ってた……ああ、分かった」ピッ 誠子「言った通りだった……」 京太郎「あの人も変わらないなぁ」 尭深「ありがとうね、須賀くん」 誠子「改めてお礼を言うよ」 京太郎「いやいや。何もしてませんって」 誠子「遅くなったけど、一応自己紹介しとこうか。私は亦野誠子。白糸台の2年生で副将やってる」 尭深「私は渋谷尭深。私も2年生で、私は中堅」 京太郎「ああ、2人とも照さんが電話で話してましたよ。いい後輩がいるって」 誠子「うれしいね、そう言ってもらえると」 京太郎「安心して後ろを任せられる、とか楽しそうに言ってましたよ」 尭深「宮永先輩がそんなことを……」 誠子「普段、麻雀に関しては的確なこと言ってくれるけど、そういうことは言わない人だしね」 京太郎「口には出さないだけで、結構色々考えてますからね」 尭深「うん、よく分かる。先輩のためにも、頑張らないと」 誠子「ああ。試合、頑張ろう」 京太郎「応援してますね」 自販機前 京太郎「ふぅ。やっぱり照さんすごいんだな、あんなに活躍して、後輩にも慕われてて」 京太郎「あーあ。俺もいきなり麻雀が強くなって活躍できたりしないかな」 京太郎「いや、無理か」 怜「いやいや、そんなことあらへんよ?」 京太郎「できねーって。いきなりトンデモオカルト能力にでも目覚めたりとかあるってか?」 怜「それがあったりするんよー。やってみる?やり方教えよか?」 京太郎「マジ!?頼むわ!」 怜「ええでー。まず死にかけます」 京太郎「無理だ」 怜「ですよねー」 京太郎「……いや誰だあんた!」 怜「失礼やなー。人に名前聞く時はまず自分からって言うやろ?」 京太郎「ああ、そうだったな。俺は…」 怜「ウチは園城寺怜って言うわー」 京太郎「先言ってるじゃねーか!」 怜「いやー、あんたおもろいわー」 京太郎「そりゃどーも。俺は須賀京太郎。清澄高校の1年生だ」 怜「あ、ウチは千里山高校の3年生や」 京太郎「年上!?」 怜「ウチ、病弱やから……」 京太郎「いや、関係なくね?あ、無いですよね?」 怜「……ばれたか」 京太郎「そういう問題?……千里山の園城寺怜って確か……」 怜「なんやー?千里山のエースとでも言うんか?」 京太郎「2回戦で阿知賀の松実玄さんをハァハァ言いながら泣かしてた……」 怜「うん、謝るからその言い方やめて?結構間違ってないんやけどすっごい誤解が生まれそうやから」 京太郎「それで、その園城寺さんがなんでこんなとこに。もうすぐ試合じゃないんですか?」 怜「ちょい気分転換しよ思ってな。後は飲み物でも買って…」 竜華「怜ー。浩子が呼んでたでー」 怜「あ、竜華」 京太郎「確か千里山の大将の……」 怜「清水谷竜華やで。大将であり部長でありベスト膝枕でもある」 京太郎「ほほう、それはおもちと合わせて興味深いですね」 怜「試してみる?」 京太郎「是非」 怜「3000万やで?」 京太郎「一生かかってでも払う!」 怜「それが聞きたかった!」 竜華「いや、何ゆうてるん」 怜「そういうノリや」 竜華「ごめんな。怜、少し緊張してるみたいで」 京太郎「あ、いえいえ」 怜「ま、緊張はほぐれたわ。ありがとなー、須賀くん。いや、Kちゃん」 竜華「ええっ!!そうなん!?」 京太郎「そうですよ?気付いてたんですか?」 怜「なんか似てるなーくらいやけど」 竜華「ど、どないしよう……サイン?」 京太郎「いや、そんなん無いですから」 竜華「えーっと……ツイッターにKちゃんなうって……」 怜「つぶやいてどないするん」 竜華「じゃ、じゃあ……」 京太郎「とりあえず落ち着きましょう?」 竜華「せやな……よし、大丈夫や」 竜華「……Kちゃん買いました!」 京太郎「あ、はい」 竜華「…………」 怜「え、終わり?」 竜華「なんも思い付かへん……」 京太郎「と、とりあえず試合頑張って下さいね?」 竜華「は、はい!頑張ります!」 怜「あっちが年下やでー?」 竜華「な、なんか緊張して……」 京太郎「……天然?」 怜「分かる?」 控え室近くの廊下 京太郎「さて、そろそろ2人も戻ってくるだろうし、席取りに行かないとな……ん?」 煌「……遅いですね」 姫子「花田ー、もう戻らん?そろそろミーティングやし」 煌「せっかく後輩が来てくれるんですから、もう少し、もう少しだけお願いします」 姫子「仕方なかね……」 京太郎「花田さん?鶴田さん?」 煌「おや、京太郎くん」 姫子「京太郎くん!?来てくれたと!?」 煌(すっごい嬉しそう……) 京太郎「試合見に来て、始まる前に少し会場見ておこうと思いまして」 姫子「そ、そう。見とるんやね……」 姫子(絶対絶対負けられん……!!) 京太郎「ところで、和と優希が来てないって本当ですか?」 煌「ええ。優希は連絡までくれたんですけど、なかなか来なくて」 京太郎「ここに来た時に行くって言って別れたんですけどね……せっかくタコス持たせたのに」 姫子「ひょっとして、手作り!?」 京太郎「はい。色々やってる内に得意料理になりまして。先輩に差し入れするんだーって言ってましてよ」 姫子「花田……いい後輩持ったんやね!」 煌「ど、どうも。でも、まだ来ないんですよね」 京太郎「なんかあったんですかね。優希が途中でタコス食ったとか」 煌「…………」 京太郎「……すいませんでした」 煌「いやいやいや。まだ決まってませんよ?優希だって……うん……でも優希ですからね……」 姫子「どんだけタコス好きなんよ……」 哩「2人とも、そろそろ時間……」 姫子「あ、部長」 煌「すいません部長、なかなか後輩が来なくて」 哩「姫子、ちょっと」ガシッ 姫子「はい?ちょ、引っ張らんで下さいよ!」 煌「?」 京太郎「?」 哩「なんでおると!」小声 姫子「偶然会っただけですって。部長、会ってみたいとか言ってましたし、話さないんですか?」小声 哩「……なん話してよかか分らん」小声 姫子「えー」小声 哩「いきなりやけん仕方なかろ!」小声 姫子「ほら、行きますよ」グイッ 哩「ちょ、待っ」 姫子「京太郎くん、こん人がうちの部長、頼りになるんよ」 京太郎「新道寺の部長って、確か3年間エースっていう?」 姫子「部長、言わんと」 哩「あー、白水哩です。ど、どうも」 京太郎「はじめまして、須賀京太郎です」 煌「部長?緊張してます?」 哩「そ、そがんこつ……」 京太郎「やっぱり強い人でも試合前は緊張するんですね」 哩「へ?」 京太郎「試合出たことない俺には分からないですけど、気楽に行きましょう?」 京太郎「俺の幼馴染が言ってたんですけど、麻雀を楽しめばいいんですよ」 哩(違うのに、気使ってくれてるんやろか……でも、良い人やね) 哩「……ふふっ、そうやね。ありがとう、須賀くん」 京太郎「そんな大したこと言ってませんよ。幼馴染のそのままですし」 哩「実際楽になったけんね。姫子や花田も良くしてもらっとるみたいやし」 京太郎「良くしてるって、そんなことしてないですよ?」 哩「無意識でやってるんか……」 京太郎「言いすぎですって」 姫子「あ、そろそろ時間じゃないですか?」 煌「優希達は結局来ませんでしたか……」 京太郎「後で2人に伝えておきましょうか?その後俺から連絡でも」 煌「それじゃあお願いします」 哩「あー、今は携帯しまっとるけど、後で姫子と花田から連絡先聞いてよか?」 京太郎「大丈夫ですよ。こんな美人の連絡先知れるならそれくらい」 哩「美人て……全く、世辞はいらんよ」 京太郎「見たままを言ってるだけですよ。それじゃあ、また」 姫子「試合、見とってねー」 哩「…………」 姫子「部長?」 哩「……縛り、きつめに行くか!」 姫子「は、はい!」 前話 次話 名前 コメント
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特別編、永水ver とある執事との出会い 京太郎「ったく親父め。中2の息子にエロ本買いに行かせるとか何考えてんだありがとうございます」 京太郎「しかも『お前も好みの買ってこい、そして後で貸せ』とか全く最高だよ」 京太郎「さてと、ばれる前にさっさと決めないとな……」 京太郎「親父に頼まれたのはいいとして……これは、駄目か」 京太郎「これも……なんか違うな」 京太郎「……よし、これに」 ハギヨシ「おや?」 京太郎「あ」 同じ本を取り合っている状態 ハギヨシ「これはまた……」 京太郎「あはは……」 京太郎(やべっ、ばれるか?) ハギヨシ「安心してください。無粋な真似はしませんよ」 京太郎「あ、ありがとうございます」 ハギヨシ「それにしても、これを選ぶとはあなたも中々お目が高い」 京太郎「いやいや、俺なんかまだまだですよ」 ハギヨシ「どうです?これも何かの縁。この後お互いの戦利品を見せるというのは?」 京太郎「いいんですか?」 ハギヨシ「ええ。あ、こちらはお譲りしましょう。さて、ではまた別のを…」 京太郎「でしたら、これなんてどうですか?」 ハギヨシ「ほほう、これはこれは……どうやらいい出会いに恵まれたようです」 京太郎「それはこっちもですよ。あ、俺は須賀京太郎っていいます」 ハギヨシ「私のことはハギヨシとでも。さて、2冊目にこちらはいかがですか?」 京太郎「おぉ……でもこっちも……」 ハギヨシ「ふむ、中々……では…」 後に親友となり、長野と鹿児島という遠い距離であってもその友情は決して途切れなかった2人の出会いである カンッ!!
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京太郎「洋榎さん、帰ってます?」 洋榎「んー、おるでー」 京太郎「そっちはどうでした?」 洋榎「快調快調!飛ばしたったで」 京太郎「やっぱりすごいっすね」 洋榎「せやろーさすがやろー」 京太郎「凄い凄い」ナデナデ 洋榎「えへへ~」ニヘラ 洋榎「って、なにしれっと頭撫でとんねん!」 京太郎「えー、気持ちよさそうだったじゃないっすかー」ブー 洋榎「まあ確かに気持ちよかったけど……ってちゃうわ!ちゃうちゃう!」 京太郎(何が違うんだろう……) 京太郎「今日はものまね合戦でもしましょうか」 洋榎「ものまね?」 京太郎「例えば俺だったら……コホン」 京太郎「闇の炎に抱かれて消えろォ!」 京太郎「……とか?」 洋榎「」キュン 京太郎「どうでした?」 洋榎「もう一回!もう一回!」 京太郎「闇の炎に抱かれて消えろォ!」 洋榎「」キュン 洋榎(何やろ……この声) 洋榎(……かっこええ) 洋榎(いつもの京太郎とちゃうからかごっつかっこよく見える……) 洋榎「きゅぅ……」バタン 京太郎「洋榎さん!?」 コンコン 霞「失礼するわよー、ってあら」 霞「京太郎くん、まだ行ってなかったの?」 京太郎「あ……」 霞「まあそうだろうとは思ったわよ、途中まで送っていくわね」 京太郎「すみません、お願いします」 霞「お願いされました」ポンポン 洋榎「……むへへぇ……」 京太郎「今度は444号室か……なんか不吉じゃないか?」 「あーおーい、つきーあかーり」 京太郎「誰かいるのか?」コンコン 「!」ビクッ もこ「…………」ガチャ 京太郎「あっ対木さん!」 もこ「…………」カァァ もこ「///」ササッ バタム 京太郎「えっちょっ!」 京太郎「対木さん!開けて!」ゴンゴン もこ「……」ガチャ もこ「……聞いてた?」 京太郎「聞いてた……さっきの歌?」 もこ「…………」 もこ「///」ササッ バタム! 京太郎「……はぁ」 もこと同室になりました 京太郎「というわけで今日からよろしく!」 もこ「…………」 京太郎「あのー、対木さん?」 もこ「…………」ブツブツ 京太郎「とりあえず何かして遊ぶ?」 もこ「……許可する」 京太郎「じゃあ何しよっか」 もこ「我ら模擬となり演劇に興じる」 京太郎「?」 京太郎「じゃあごっこ遊びにするか」 もこ「」コクッ 京太郎「よし、それじゃあ始めだ!」 もこ「うっ……」 京太郎「どうした?」 もこ「左腕が……疼く」 京太郎「痛いのか?」 もこ「再び聖法具を巻かなければ、左腕に封印されたオルトロスが……うっ!」 京太郎(何を言ってんのかさっぱりわかんねえ……) 京太郎「ならお医者さんごっこでもするか」 もこ「」コクッ 京太郎「はい、左腕出してー」 もこ「……」 京太郎「包帯巻いていきますねー」 もこ「……よろしゅう」 京太郎(腕綺麗だな……細いし、白いし) もこ「如何した?」 京太郎「いや、なんでもない」シュッシュッ 京太郎「はい、終わり」 もこ「有難う、疼きが収束した」 京太郎「対木さんって綺麗な腕してるんだな」 もこ「……そう?」 京太郎「ホントホント」 もこ「…………」 もこ「有難う」 もこ「初めて言われた」 京太郎「誰でも言いそうなことだけどな」 もこ「……同志など存在しないから」 京太郎「……ああ、なるほど」 【六日目】終了 【七日目】 京太郎「ふぁぁ……」 京太郎「アパートで慣れてるからか畳ってのが気持ちいいな」 京太郎「昨日までは洋榎さんと同じベッドで少し緊張したけど、対木さんならまだ気が楽だ」 京太郎「……とは言うものの」 もこ「すぅ……ん……」 京太郎「なんで布団がくっつけてあるんだ……」 もこ「お早う……」ネムネム 京太郎「おう、朝ごはんもうあるからな。ルームサービスだけど」 もこ「大地の慈悲なる恵みに感謝を」 京太郎「宗教染みてるな……」 もこ「これは宗教などという聖なる文化ではない、闇との契約を更新するための黒儀式」 京太郎「はいはい、さっさと食べろ。30分後に取りに来るってさ」 もこ「ひょひ(御意)」ハムハム 京太郎「対木さんはこの後何か用事とかある?」 もこ「……特筆すべきものは何も」 京太郎(特筆って言うのか?) 京太郎「そっか、じゃあ俺と遊ばねえか?」 もこ「遊戯?」 京太郎「まあ、そうだな」 もこ「何するの?」 京太郎「んー……じゃあ 65で」 もこ「ポーカー……」 京太郎「やったことあるか?」 もこ「私を誰だと思っている?」ニヤリ 京太郎「対木さん」 もこ「…………」 もこ「そういえばそうだった」 京太郎(対木さん、よくわかんねえ人だな) 京太郎(咏あたりだったらぱぱっと友だちになっちゃいそうだけど) 京太郎(とりあえずはツーペアか……) もこ「……」ジーッ 京太郎(フルハウスシャボ待ちだな)スッ もこ「……」スッ 京太郎(四枚捨て!?) 京太郎(余程手札が悪かったのか?) 京太郎(まあいい、これで勝負だ!)スッ 京太郎「うっ……」 京太郎(やっぱりそう簡単に来るわけねえよな……対木さんの方は……) もこ「」ニコニコ 京太郎(めっちゃ笑ってる!?) 京太郎(いや待て、四枚捨てでいい手になるなんてそうそうないはず) 京太郎(ここは押す!) 京太郎「勝負!」 もこ「ふっ」 もこ「括目せよ、これこそが私の能力≪チカラ≫」 京太郎「こっ、これは……!」 ロイヤルストレートフラッシュ もこ「王 門 ☆ 閃 光!」 京太郎「嘘……だろ」 もこ「えへへっ、私の勝ちっ!」 京太郎「素に戻ってるぞ」 もこ「えっ……わわっ!」 もこ「これが私の暗黒魔術だ、恐怖を身に焼くが良い。くっくっく」 京太郎(やっぱりよくわかんねえ) もこ「」グッ 京太郎(でもガッツポーズしてるあたり嬉しかったんだろうな) もこ「須賀……楽しかった」ニコッ 京太郎「……ん、そりゃ良かった」 京太郎(ここまでいい笑顔できるんだな、この子) 京太郎「よろしくお願いします!」 菫「よろしく」 塞「こちらこそよろしくお願いします」 胡桃「お願いします!」 胡桃「いやー、でもまさか大阪でシロと打ってた人がチャンピオンだったなんてね」 塞「トヨネも自慢げに話してたもんね。今日はよろしく、須賀君」 京太郎「ええ、こちらこそ」 菫(なんだこの蚊帳の外の感じは……) 菫(だが別に構わん) 菫(私はただ、射抜くだけだ) 東一局 親 胡桃 25000 菫 25000 京太郎 25000 塞 25000 塞(弘世さんはわざと待ちを寄せて狙い撃ちをする) 塞(須賀君は……よくわかんないけど) 塞(まずは胡桃から和了ろうっと!) 京太郎(テンパイまではこぎつけたけど……)スチャ 京太郎(カスりもしねえな……)トン 菫(ぐぬ……まだ一向聴か) 菫(ここはオリるか)トン 胡桃(サエがテンパってそうだけど……これなら通るかな?)トン 塞「ロン、2000」 塞「胡桃もまだまだだね~」 胡桃「う、うるさいそこ!たまたまなんだからね!」 塞「好きに言ってな~」 東二局 胡桃 23000 親 菫 25000 京太郎 25000 塞 27000 菫(…………) 菫(ここは須賀を狙っておきたい……だが今はトップに立つのが先決だろう) 菫(故に狙うのは……)キュッ 塞(!)ビクッ 塞(今の殺気は……?) 塞(まあいいや、これでテンパイ)トン 菫「……ロン」 菫「12000」 東二局一本場 胡桃 23000 親 菫 37000 京太郎 25000 無関係点数移動:14000 塞 15000 京太郎(少しモモを意識して影薄めにしてきたけど……) 京太郎(このまんまだとやばそうだからな) 京太郎(低かろうと和了りにいく!) 京太郎「ロン、1300は1600!」 塞「うぁっ……」 京太郎(とりあえずこれで連荘回避) 京太郎(次の親番で勝負だ!) 東三局 胡桃 23000 菫 37000 親 京太郎 26600 無関係点数移動:14000 塞 13400 京太郎(よし、良い手だ) 京太郎(まずはこのまま波に乗る!) 京太郎「カン!」 京太郎「嶺上……なわけないか」トン 塞(宮永さんの試合見てたからなんか心臓に悪い) 胡桃(ホントホント!) 塞(こいつ、直接脳内に……!) 京太郎「あっ、ツモ、4000オールです」 菫「なにっ!?」 京太郎「逆転っすね」 東三局一本場 胡桃 19000 菫 33000 親 京太郎 38600 無関係点数移動:14000 塞 9400 塞(うっわ、やばいやばい) 塞(もう一万点切っちゃったよ、まだ親番あるからいいけどさ) 塞(うぬぬ……どうしよう)チラッ 京太郎「……」 塞(やや真剣な面持ち……こりゃ振り込んだら大変かも) 塞(いいや、これで当たって砕けろ!)スッ 塞(って、いやいや砕けちゃダメでしょ)トン 京太郎「ロン、7700は8000」 塞「はっ、8000……って」 胡桃(確かに須賀君強いけど、サエが抉られすぎてる……!) 胡桃(どうしよう、何か言った方がいいのかな……) 東三局二本場 胡桃 19000 菫 33000 親 京太郎 46600 無関係点数移動:14000 塞 1400 菫(13600点差か) 菫(覆せないこともない点差……) 菫(ここは、射抜く!)キュッ 菫「…………」トン 菫(須賀、お前には負けない!) 京太郎(なんかさっきから凄い視線を感じる……) 京太郎(ここまで来ればある程度は大丈夫だろ)トン 菫「ロン、2000は2600」 京太郎「くっ……」 菫(どこまでも追いつめてやる!) オーラス 胡桃 19000 菫 35600 京太郎 44000 無関係点数移動:14000 親 塞 1400 塞(いいねいいね!萬子の清一色!) 塞(このまま押してこっと)スチャ 塞(……およ?) 塞(んー……でもここは確実に行きたいよね) 塞(ダマでいこっか) 胡桃(サエが張った?) 菫(見え見えの染め手か、とりあえず振り込まないように……)トン 塞(う……リーチかけておけばよかったかも……) 塞「ツモ!6000オーッル!」 オーラス一本場 胡桃 13000 菫 29600 京太郎 38000 親 塞 27400 京太郎(臼沢さんの逆転の一歩の派手な和了り、助かったぜ) 京太郎(これで……ようやく……) 京太郎(…………消えられる) スゥ [ステルスモード]に移行しました 塞(これで私は二位、次に和了れば一位確定で勝ち抜け) 京太郎「リーチ」 塞(なるべく振り込まないように、かつ早く和了るように……) 菫(このまま逃げ切れば勝ち抜け) 菫(流局まで逃げると臼沢に捲られる可能性が高い) 菫(ここは、攻めるしかないだろう) 胡桃(すっかり置いてけぼり……) 胡桃(いやいや!まだ負けたとは決まってないよ私!) 胡桃(確実じゃないけど、でっかいのを和了る!)トン 胡桃(…………) 胡桃(あれ?なんで卓に三人しかいないんだっけ) 胡桃(誰か、だれか忘れてるような……) 京太郎「ロン、12000は12300」 胡桃「ッ!」 菫「リーチだと!?」 塞「待って、いつリーチなんてかけたの」 京太郎「いつ、って一巡前ですけど?」 胡桃「えっ……?」 終局 京太郎 50300 菫 29600 塞 27400 胡桃 700 京太郎「お疲れ様でした!」 塞「どこに隠れてたの、おかしいでしょ」 胡桃「ズルしないそこ!」 京太郎「どんだけ卑怯に見えてんですか!」 塞「なーんてね、私は楽しかったから満足だよ」 胡桃「焼き鳥で敗退なんてなんか釈然としない……」 胡桃「今度は赤子の手をひねるように負かすから覚悟してて!」 京太郎「鹿倉さんの方が赤ちゃんみたいな気がしますけど……」 胡桃「うるさいそこ!」 塞「うん、立場逆転しちゃうね」 胡桃「うるさいそこ!」 菫「ん?なんで幼稚園児がここにいるんだ?」 胡桃「乗らないくていいから!」 菫「……いい思い出になった、ありがとう」 京太郎「お礼を言われるようなことは何もしてませんって」 菫「いや、お前だからこそだったんだ」 菫「照と打ってくれ、今度は観戦していたい」 京太郎「はい、勝ってみせますよ!」 菫「ふふっ、楽しみだな」 塞「ねねっ、須賀君須賀君!」 京太郎「何すか?」 塞「これ私と胡桃のメルアドだから、暇なときに送ってきて!」 塞「こっちも不幸のメールとか送るから!」 京太郎「嫌ですよ何ですかその嫌な交換条件」 塞「あははっ!冗談冗談!そんじゃねー」 胡桃「次会うときはトヨネよりおっきくなってるから!」 塞「寝言は寝て言いましょうねー」 胡桃「引っ張らないそこ!」 ワーギャー バタム 菫「それでは私も行くよ、じゃあな京太郎」 京太郎「はい、またどこかで!」 ガチャ バタム 京太郎「俺も次の対戦相手見に行かないとな」 京太郎「……京太郎?」 京太郎「えっと、次は……末原先輩に上重さん、安河内さん……は九州の人か」 京太郎「まっ、次も勝てるだろ」 京太郎「一旦宿舎に帰るか」 京太郎「他の人の部屋に行ってみるか」 京太郎「つっても知らない人のところに行っても気まずいだけだよな……」 京太郎「ここって確か中部選抜とかの人たちが泊まってんだよな」 京太郎「じゃあモモとか咲とかもいるのか?」 桃子「呼んだっすか?」スゥ 京太郎「モモ!?」ビクッ 桃子「うっ……何もそんなに驚かなくてもいいじゃないっすか……」 京太郎「いきなり後ろから囁かれたらこえーっての」 桃子「そんなもんなんすか?」 京太郎「特にお前はな、咲だったら……」 咲『あ、京ちゃ』コケッ 京太郎「とか言ってこけそうだし」 桃子「……それもそうっすね」 京太郎「そうだ、モモの部屋に遊びに行ってもいいか?」 桃子「私の部屋っすか?」 京太郎「ちょっと暇なんでな」 桃子「まあ別にいいっすよ、こっちっす」 桃子「ただいま帰って来たっすよー」 京太郎「お邪魔しまーす」 智美「ワハハー、モモ、その男子は誰だー?」 京太郎「モモが見えてる!?」 桃子「私の幼馴染っすよ、今日は一緒に遊ぶっす!」 智美「そうか、じゃあ私も遊んでもいいか?」 桃子「京太郎、いいっすよね?」 京太郎「いいっていうか、むしろお願いします」 智美「私は蒲原智美だ、よろしくなーワハハ」 京太郎「俺は須賀京太郎です、よろしくお願いします」 桃子「それじゃあ始めるっすけど、何するんすか?」 京太郎「そうだな……」 桃子「花札……?」 京太郎「モモは知らなかったっけか?」 桃子「聞いたことはあるっすけど……そもそもできるんすか?」 智美「花札なら持ってるぞー」 桃子「そもそもルールがわからないっす」 京太郎「説明は……めんどくさいからちょっと見ててくれ」 京太郎「猪鹿蝶で俺の勝ちですね」 智美「やられてしまったなー、ワハハ」 京太郎「とまあこんな感じなんだが」 桃子「少し麻雀に似てるっすね」 京太郎「麻雀ほどメジャーじゃないんだよな、これが」 京太郎「それじゃあ三人でやってみよう」 智美「ワハハー雨四光だー」 京太郎「早くないっすか?」 智美「これも運だからなー、モモはわかったか?」 桃子「ん……まだよくわかんないっす」 智美「まあゆっくり覚えていけばいいぞー」 京太郎「…………」 京太郎「ちょっと、いや凄く気になったんですけど、どうして蒲原さんはモモが見えるんですか?」 智美「なんでだろうなー、モモは良い匂いがするんだ」 京太郎「匂いって……」クンクン 桃子「なに嗅いでるっすか!」 京太郎「確かに良い匂いだ……そうか、それは盲点だったな」 智美「そうだろーすごいだろーワハハ」 京太郎「モモをちゃんと見える人なんて久しぶりですよ!」 智美「そ、そうなのか?」 京太郎「モモは結構寂しがり屋なんで、適度に見つけてやってくださいね!」 桃子「私はペットじゃないっすよ!」 京太郎「いやーなんか気が晴れましたよ」 智美「ワハハ、須賀は心配性なんだな」 京太郎「大事な幼馴染ですからね」 智美「なんだかお兄さんって感じがするけどなー」 京太郎「そうですかね?」 智美「そうとしか見えないぞ」 桃子(うぅ……二人だけの雰囲気になってるっす) 桃子(なんかもやもやするっす……) 夜 京太郎「夜も遅いし他の人だと迷惑だろうから対木さんと遊ぼう!」 もこ「クックック、宵の王と戯れようなどとは良い意気だな」 京太郎(心なしかテンション上がってるな……) もこ「今宵は何を以て過ごすのかや?」 京太郎(口調安定しないな……) ~MOCO Sキッチン~ もこ「今宵の馳走は何ぞや?」 京太郎「口調おかしいだろ、今日の夕飯はこれだ!」 【ビーフストロガノフ】ババーン もこ「かっこいい……」 京太郎「よし、じゃあぱぱっと作るぞ!」 京太郎「切って、煮込んで」 京太郎「よし、完成だ!」 もこ「美味しそう」 京太郎「だがこれだけじゃないぜ!」 京太郎「来たれよ我が従者!」つオリーブオイル もこ「……え?」 京太郎「これで真の完成だあああああ!」ドバドバドバドバ もこ「あ、あああぁぁ……」 京太郎「これがロシアの豪商ストロガノフ一族の味だ!」 もこ「…………」モグモグ 京太郎「どうだ?おいしいか?」 もこ「ストロガノフ……緑油……豪商……」モグモグ もこ「……かっこいい」モグモグ 京太郎「そっかそっか、もっと食べてくれよ!」 もこ「…………」 京太郎「んー、口に合わなかったか?」 もこ「……」コクッ 京太郎「やっぱり朝の番組の真似なんてするんじゃなかったな」 京太郎「後は俺が食うよ」 もこ「…………構わない」 京太郎「いいのか?」 もこ「食すに値しないこともない味、故に」 京太郎「そっか、ありがとな」ナデナデ もこ「……うん」 もこ(少し、安らぐ) 【七日目】終了 【八日目 準々決勝】 もこ「ん…………」 京太郎「いつも通り早起きだぜ!」 京太郎「って騒いじゃ起きちゃうよな」 京太郎「とりあえずルームサービスを頼もう」 もこ「……んぅ…………」 京太郎「対木さんも洋榎さんも幸せそうに寝てるよな」 京太郎「……無防備だよな」 京太郎「久々にやるか」 【須賀京太郎の!寝起きドッキリ大成功!part13】デデーン! 京太郎「おはようございまーす」ヒソヒソ 京太郎「今日は愛知県出身の対木もこさんに、ドッキリを仕掛けたいと思いまーす」ヒソヒソ 京太郎「それでは準備を始めまーす」ヒソヒソ 京太郎(まずは布団に潜って)ススッ 京太郎(後ろから抱きしめる)ギュッ もこ「っ……」 京太郎(モモとは違うけどいい匂いだな) 京太郎(って違うわ!今はドッキリに集中集中!) もこ「ん……ぅ……」 京太郎「もこ、聞こえてるか?」ボソボソ 京太郎「……好きだよ」ボソボソ もこ「……ん」 もこ「……そ……か」 京太郎(起きたか……?) もこ「魔城門が……遂に……」 京太郎(なんだこの寝言) 京太郎(まあ続行だよな) 京太郎(対木さんの髪綺麗だな……) 京太郎(少し緑っぽい金髪なんて俺とは大違いだ) 京太郎(それに柔らかいしいい匂いもするし)サスサス 京太郎(ってやべっ!) もこ「……ぅ……」 京太郎(起きたか……?) もこ「……須賀君?」 京太郎「お、おはよう」サスサス←布団の中でもこを後ろから抱きしめつつ髪を梳いている もこ「……」 京太郎(凄く凄い気がする、この状況は……嫌な予感しかしない!) 京太郎(話題は……逸らすしかない!) 京太郎「えっと、いつから起きてた?」 京太郎(逸らせてなかったぁぁぁああ!) もこ「……須賀君が頭髪に触れたその瞬間から」 京太郎「わかりやすい表現で助かる」 もこ「…………須賀君」 京太郎「……俺が悪かった」 もこ「違う、そうではなく……そう、か……」 京太郎「?」 もこ「そ……その」 京太郎「何だ?」 もこ「もっと、愛撫、して……」カァァ 京太郎(その言い方はおかしい) 京太郎(この体勢でその言い方はおかしい) 京太郎(耳まで赤くなってるのが見えるよ……) もこ「ねぇ、早く」 京太郎「わかったよ、やればいいんだろやれば」サスサス もこ「…………京太郎」ボソッ 京太郎「何か言ったか?」サスサス もこ「無用!」 京太郎(顔が見えないのが残念だな)サスサス もこ「…………」カァァ 京太郎(いよいよ準々決勝か、こっからが勝負だな) 恭子「三日ぶりやな」 京太郎「あ、もう来てたんですか」 恭子「漫ちゃんもおるで」 漫「がるるるる!」 京太郎(そういえば前に豆撒いたんだっけか) 美子「よろしゅうお願いします」 京太郎「はい、こちらこそお願いします」 漫(須賀京太郎……絶対に飛ばしたる!) 東一局 親 恭子 25000 美子 25000 漫 25000 京太郎 25000 同コンマのため、流局 美子(三人ともテンパイ……) 美子(ここはオリて殴り合ってもらうとすっかね) 恭子「テンパイ」 美子「ノーテン」 漫「テンパイ」 京太郎「……テンパイ」 京太郎(様子見は……終わった)ゴッ 【照魔鏡】発動! 京太郎(上重さんは圧倒的な爆発力) 京太郎(安河内さんと末原先輩は……よくわかんねえ) 京太郎(安河内さんは早和了りを目指してるのか?) 京太郎(とにかく、これでピースは揃った) 東一局一本場 親 恭子 26000 美子 22000 漫 26000 京太郎 26000 同コンマのため、流局 恭子「テンパイ」 美子「ノーテン」 漫「ノーテン」 京太郎「テンパイ」 漫(……アカン) 漫(高めをぶち当てようなんて考えん方が良かったか……) 漫(結局二向聴のまま進んどらんし) 漫(このままやったら何もできんまま終わる……) 東一局二本場 親 恭子 27500 美子 20500 漫 24500 京太郎 27500 同コンマのため、流局 恭子「テンパイ」 美子「ノーテン」 漫「ノーテン」 京太郎「テンパイ」 京太郎(なんでこんな作業で一万点も勝ってんだろ……) 東一局三本場 親 恭子 29000 美子 19000 漫 23000 京太郎 29000 漫(ツモで7700) 漫(積み棒含めば逆転もできるけど……末原先輩に親っ被りやん)スチャ 漫(……あ、ツモってもうた) 漫(せやけどここで須賀京太郎に和了られるのも嫌やし……) 漫(……もう和了ってまえ!) 漫「ツモ!2300・4200!」 東二局 恭子 24800 親 美子 16700 漫 31800 京太郎 26700 漫「カン!」 恭子「ひぃっ!」 漫「ツモ!1500・2900!」 漫(圧倒的!圧倒的やん私!) 漫(このまま勝つ!) 漫(勝てる……勝てるんや!) 京太郎「……っ」 京太郎(俺は、負けるわけにはいかない) 京太郎(まだ負けない) 京太郎(勝つんだ、必ず) 東三局 恭子 23300 美子 13800 親 漫 37700 京太郎 24200 美子(まずは速攻で流れ作って、次に賭けんと) 美子(やけん軽か手で……) 京太郎(……どうすればいいんだ) 京太郎(上重さんに届くまでの手が作れねえ) 京太郎(このままだと……負ける?) 京太郎(いや、まだ諦めねえ) 京太郎(今は前へ進むだけだ!)トン 美子「ロン、1300です」 京太郎「うっ……」 京太郎(……親番) 京太郎(勝たないとダメなんだ!) オーラス 恭子 23300 美子 15100 漫 37700 親 京太郎 22900 京太郎(俺は……勝つ!)ゴッ 美子「!」 恭子(……須賀?) 恭子(須賀にこないに迫力あったか?) 恭子(どうしたんや一体……) 京太郎(集まれ、集まれ!) 京太郎(この一手で勝つ!)スチャ 京太郎(…………) 京太郎「ツモ」 京太郎(どうやら俺は、最高にツイてるみたいだ) 京太郎「4000オール!」 漫「んなっ!」 京太郎「終わりです!」 終局 京太郎 34900 漫 33700 恭子 19300 美子 11100 京太郎「お疲れ様でした!」 美子「お疲れ様でした」 恭子「ありがとうございました」 漫「お疲れさんでした……はぁ」 漫「勝てると思うたんやけどなぁ……」 京太郎「はっはっは!俺を甘く見すぎたんですよ!」 京太郎「いやでもホントこの前はすんませんでした」 漫「ああ、別に気にしてへんよ。もうすっきりしたし」 京太郎「そうですか、すみません」 漫「ふふっ、なんでまた謝るんや」 京太郎「なんででしょうかね?あははっ」 美子「焼き鳥やった……」 恭子「私もですよ、ホンマ世知辛いですわ」 美子「世知辛いの使い方間違っちるような……」 美子(あいが部長の言うてたん人か……) 美子(私も勝てなかったな……) 恭子「あ、せや須賀君」 京太郎「何ですか?」 恭子「せっかくやし連絡先交換しとかへん?」 京太郎「はい、いいですよ」 漫「せやったら私も!」 美子「わ、私も……」 京太郎(何かすっげえモテてる気がする) 京太郎「順調に電話帳が埋まっていくな」 京太郎「さてと、次の対戦表を見に行くか」 京太郎「次の相手は……っと」 京太郎「咲んとこの竹井さんと阿知賀の新子さんと鷺森さんか」 京太郎「見事なまでに全員知り合いだな」 京太郎「もう帰ろっと」 京太郎「またどっか他の人の部屋で遊ぼうかな」 京太郎「ホテルの中ぶらついてたら誰かしらいるだろ」 京太郎「さーて、誰かいないかなーっと」キョロキョロ ゆみ「ん?須賀君じゃないか」 京太郎「あ、加治木さん!」 ゆみ「私たちの宿舎で何をしているんだ?」 京太郎「俺もここに泊まってるんですけど暇で暇で、だから他の人と遊ぼうかなーって」 ゆみ「ふむ、そうか……」 ゆみ「なら私たちの部屋はどうだ?」 京太郎「良いんでしたらいきますけど」 ゆみ「よし、ついてこい」 ゆみ「ただいま帰った」 久「もーゆみ遅いわよー」グデー ゆみ「来客なんだからしゃんとしろ」 久「来客?」 京太郎「あ……ども」 ゆみ「ここで遊んでも構わないだろう?」 久「んー別にいいけど……まさか明日の相手と会っちゃうとはね」 京太郎「明日はよろしくお願いします」 久「こちらこそ」 ゆみ「それで、何をして遊ぶんだ?」 京太郎「じゃあリアルおままごとでもしましょうか」 ゆみ「リアル?」 久「いいじゃないそれ!採用!」 ゆみ「なあ久、リアルおままごととは何なんだ?」 久「まあやってみればわかるわよ」 京太郎「結構楽しいですよ」 ゆみ「そうか……わかった、やってみよう」 京太郎「ゆみ、次はいつ会える?」 ゆみ「いつでもいいよ、明日でも来週でも、三時間後でも」 京太郎「いつも嬉しいことを言ってくれるなぁゆみは!」ワシャワシャ ゆみ「か、髪を撫でるな!」 京太郎「んーやっぱやり足りないからもう一回戦やるか?」 ゆみ(一回戦?) ゆみ「……ああ、いいぞ」 京太郎「じゃあまた頑張ってくれよ」 ゆみ「う……ん」 久「きょう……たろう……」 久「ゆみ……?」 久「二人とも、何してるの?」 京太郎「ひ、久!違う!これは違うんだ!」 ※設定上全裸 ゆみ「そっ、そうだ!京太郎は怪我をした私を運んできてくれただけなんだ!」 ※設定上全裸 久「…………」 久「……あー、そっか、そうだったんだ」 久「ごめんね、私てっきり勘違いしちゃってた、うん、そうだよね……」 久「ちょっと買い物行ってくるから、ゆみはゆっくりしてってね」 タッタッ ガチャ バタム 久「あ、あははっ」 久「そっか、そうだよね」 久「京太郎は私よりゆみの方が好きなんだ」 久「何結婚したからって喜んでたんだろ私、ふふっ」ポロポロ 久「あれ、なんでだろ、なんで、なんで」ポロポロ 久「なんでこんなにおかしいのに……泣いてんだろ私」ポロポロ 久「とまあこんなもんかしらね」ケロッ 京太郎(全部演技だったのかよ……) ゆみ(よくわからんやつだ……) 久(妻役の気持ち考えたら、なんか……)チラッ 京太郎「じゃあ次行きましょうか」 ゆみ「疲れるからもうやめてくれ」 久(ちょっと気になっちゃったかも?) 夜 京太郎「竹井さんの演技力おかしすぎるだろ……」 京太郎「ただいまー」 もこ「プログラムアドバンス!ドリームソード!」 京太郎「またやってるのか」 もこ「…………」 もこ「よく帰ったな、000」 京太郎「おう、ただいま、晩飯はもう食べたか?」 もこ「」フルフル 京太郎「じゃあ一緒に食べるか」 もこ「」コクッコクッ 京太郎(妹ができたらこんな感じなのかな) 京太郎「じゃあまたポーカーでもするか」 もこ「今宵も勝利は私の手にある」ドヤッ 京太郎「はいはい、んじゃ始めるぞ」 京太郎(そういえば一対一だったらインディアンポーカーとかもあるんだよな……) 京太郎(まあ俺あんま強くないしいっか) 京太郎(うわ、ワンペアかよ……) もこ「クックック」スッ 京太郎(また四枚捨てとか正気かよ、じゃあ俺も) 京太郎(勝負の三枚捨てだ!)スッ 京太郎「……ワンペア」 もこ「ストレートフラッシュ」 京太郎「いやいやおかしいだろ絶対!こんなの!」 もこ「卑怯だと?」 京太郎「一体何やったんだー?」ムニムニ もこ「ひゃへへー(やめてー)」 京太郎「ほっぺやわらかいな……」ムニムニ もこ「ひょうはほーひゃへへー(京太郎やめてー)」 京太郎「憂さ晴らしだ!えいっえいっ!」ムニムニ もこ「うぅ……」 京太郎「その、なんだ、すまなかった」 もこ「京太郎の……バカ」プイッ 京太郎(あ、なんか可愛い) 【八日目】終了 【九日目 準決勝】 京太郎「ふぁぁ……」 京太郎「結局十戦十敗ってどうなってんだよ、もう」 もこ「ぇへへ……」 京太郎「……」プニプニ もこ「すぅ……ぅ……」 京太郎(……何しよ)プニプニ 京太郎「適当に散歩でもしてくるか」 京太郎「書置きして……っと」 京太郎「よし行くか」ガシッ 京太郎「?」 もこ「きょ……行かない……で……すぅ」 京太郎「つってもすることがないから、ごめんな」ナデナデ もこ「すぅ……」 京太郎「東京みたいな古書街とかって大阪にはあんまないらしいんだよな」 京太郎「とりあえずぶらぶら見て回るか」 京太郎「良さそうなところがあったら入ってみよ」 【高天原古書店】 京太郎「入ってみたはいいけど、別に咲みたいに本に興味があるってわけじゃないしなー」 京太郎「どうしよ……!?」 衣「こまきー!こっちだぞー!」ピョンピョン 小蒔「天江ちゃん、待ってくださいー」ゼェハァ 淡「テルー、いい本あったー?」 照「はい」つ【ぐりとぐら】 淡「そこまで子どもじゃないよ!」 恭子(何や……何なんやこれぇ……)カタカタ 京太郎(なんでただの古書店にこんなに知り合いがいるんだよ……) 淡「あ!京太郎だー!」 照「えっ、どこどこ」 京太郎「うげっ」 小蒔「お久しぶりです、須賀さん!」 衣「久方ぶりだな、きょうたろー!」 京太郎「本屋なんですからもっと静かにしましょう」 小蒔「すみません……」ショボン 衣「すまない……」ショボン 淡「京太郎はここで何してるのー?」 京太郎「ちょっと散歩をな」 恭子(ホンマに何なんやこれ、魔物だらけやないか……) 衣「そうだ!きょうたろーも一緒に来ないか?」 淡「あ!そだね、この後みんなで打ちに行くんだけど、来る?」 京太郎「別にいいけど……あ!末原先輩もどうですか?」 恭子「!」ギクッ 恭子(なんでこっちに話振るんや!) 京太郎「みんなでやれば楽しいですよ!」ニコッ 恭子(アカン、悪魔の笑顔にしか見えへん) 照「六人……誰か二人抜けないと」 京太郎「じゃあ俺が抜けますよ」 衣「いいのか?」 京太郎「俺が邪魔するのもあれですし」 淡「だったら最後の一人はくじで決めよう!」 小蒔「割りばしで作ってみました!」 恭子(なんでこないに楽しそうなんやろ……) 淡「よし、せーのっ!で引くよ!」 五人「「「「「せーのっ!」」」」」 恭子(アカン……) 衣「衣の親からだな!リーチ!」 淡「リーチ!」 小蒔「…………リーチ」ゴゴゴゴゴ 恭子(ダブリー三連とかおかしすぎるやろ) 照「……京」 京太郎「なんだ?」 照「絶対に負けないでね」 京太郎「それはこっちの台詞だっての」ナデナデ 照「むぅ……」 京太郎「今まで俺がお前との約束を破ったか?」 照「…………」 京太郎「俺を信じろ、絶対にまたお前の前に立つ」 照「……わかった」 照「頑張ろう」 京太郎「よし、っともう終わったみたいだな」 小蒔「ロン、32000」 淡「三家和ありだよね!ロン!32000!」 衣「ロン!48000!」 恭子「」 久「やっほー、昨日ぶりね」 京太郎「今日は負けませんよ」 久「そうね、楽しみにしてるわ」 久「あ!新子さん!」 憧「うわっ、清澄……」 灼「久しぶり」 京太郎「お久しぶりです、今日はよろしくお願いします」 灼「うん、よろしく」 憧「清澄にチャンピオンって色んな意味で最悪……」 久「まーまーそう言わずにー」 京太郎「もっと仲良くしようぜー」 憧「ちょっあんま近寄んないでよ!」ボコッ 京太郎「ぶへっ」 東一局 親 京太郎 25000 憧 25000 灼 25000 久 25000 憧「ポン」 灼(憧、相変わらずはや……) 久(二萬に二筒……三色か) 久(だとしたらこの二索危ないかも……) 久(いえ、これは通る!)トン 憧「ロン!12000!」 久「あ……はい」 東一局 親 京太郎 25000 憧 37000 灼 25000 久 13000 京太郎(親流されて跳満リードとかきついって!) 京太郎(まずは新子さんの親を流す!) 京太郎「チー!」 久(やっばい、どうしよう) 久(須賀君はまだ安そうだけど……) 久(やっぱここは和了りにいく!)トン 京太郎「ロン!1300!」 東三局 京太郎 26300 憧 37000 親 灼 25000 久 11700 憧「ロン、2000」 京太郎「はい」チャラッ 憧「どうも」ピトッ←指先が触れ合う 京太郎「あ」 憧「……~~っ!」カァァ 憧「は、はやく!次!」 久「初々しいわね~」ニヤニヤ 憧「う、うるさい!」 東四局 京太郎 24300 憧 39000 灼 25000 親 久 11700 同コンマのため、流局 久「テンパイ」 京太郎「テンパイ」 憧「テンパイ」 灼「ノーテン」 京太郎(半荘で良かった……) 京太郎(今はどうやって逆転するかを考えないとな)チラッ 憧「」ビクッ 憧「……///」 京太郎「?」 東四局一本場 京太郎 25300 憧 40000 灼 22000 親 久 12700 灼(…………) 灼(憧と18000点差、ここからならまだ勝てる) 灼(直撃で点差を縮めない、と) 京太郎(テンパイできねぇ……) 京太郎(不要牌ばっかじゃねえかよ、早く新子さんに追いつかねえといけねえのに!) 久(今日はツイてないわねー) 久(……まだ四局以上あるんだから巻き返せるわよね) 久(次は和了らないとね!) 憧(面前一通、これなら和了れる!) 憧(まだ一向聴なんだけどね……)トン 灼「ロン、6700」 灼(まず一歩) 南一局 親 京太郎 25300 憧 33300 灼 28700 久 12700 京太郎(親番なんだし、攻めていかねえと!) 憧「リーチ」 京太郎(この状況でリーチかよ!) 京太郎(どうする、何切ればいいんだよ!) 京太郎(テンパイはとっておきたい、でも嫌な予感が……) 京太郎(くそっ、行っちまえ!)トン 憧「ロン」 京太郎「うっ」 憧「24000」 京太郎「な……っ!」 南二局 京太郎 1300 親 憧 57300 灼 28700 久 12700 京太郎(何……やってんだ俺) 京太郎(こんなところで終わってたまるかよ……) 京太郎(こんな点差つけられて、全然和了れなくて) 京太郎(負けねえよ、負けたくねえよ) 京太郎(勝つんだよ!) 京太郎(……どうするこの状況) 京太郎(リーチでツモれば倍満、もう少し待てば三倍満だって見えてくる、あわよくば数えだって……) 京太郎(素直にツモるか、悪あがきをするか) 京太郎(どうすればいい……) 京太郎(照や咲だったら、どうするんだ) 京太郎(……ツモったか) 京太郎(平和清一色の三門張……) 手牌:一二三三四五六七七八八八九 ツモ:八萬 京太郎(ここは一盃口か一通を待つ、だから!) 京太郎(遠回りでも可能性を残して、勝ちに行く!)トン 八萬 憧(張ってそうな感じね……でも染め手っぽいし……) 灼(振り込まないように……) 久(ここもオリようかしら……) 京太郎(よし、来た!) 京太郎(あれこれさっき三萬捨てといたほうが良かったんじゃ……) 手牌:一二三三四五六七七八八八九 ツモ:九 京太郎(まあいい、三面張を捨てて三・六萬待ち) 京太郎(これって平和も入るんだっけか?) 京太郎(まあいい、これでリーチ清一色一通一盃口) 京太郎(ツモか一発で三倍満、裏も乗れば数えだって行ける!) 京太郎「リーチ!」トン 八萬 憧(何、この気迫!) 灼(……危な) 久(へぇ、諦めないんだ) 京太郎(これで決まればいいんだけどな……っ!) 京太郎(来てくれ!)スチャ 京太郎(よし!) 京太郎「……ツモ!」 京太郎「リーチ一発清一色一盃口一通、裏裏!」 京太郎「8000・16000!」 南三局 京太郎 33300 憧 41300 親 灼 20700 久 4700 京太郎(よし!三色混じりの満貫手!) 京太郎(これで追いついてやる!) 京太郎「リーチ!」 灼(またリーチ……) 久(流れ持ってかれちゃったかな……) 憧(須賀……なんで諦めないんだろ) 憧(ここまで私が勝ってるのに……) 灼(まだ私も、諦めない) 灼「リーチ」 京太郎「ロン!8000!」 京太郎「これで同点だ!」 オーラス 京太郎 41300 憧 41300 灼 12700 親 久 4700 久(ラス親でテンパイ、か) 久(悪い待ち……はしなくていいかしらね) 久(和了れなさそうだし……) 京太郎(これで……この手で……!) 久(私が和了っても困るだろうし、ね) 京太郎「リーチ!」 憧(負けそうなのに、追いつかれてるのに) 憧(悔しいのに……) 憧(もう、あそこまで必死だったら応援するしかないじゃない) 憧(須賀、か……) 灼(和了られてばかり……) 灼(須賀君、会場で会った時とは全然違う) 灼(少し……昔のハルちゃんみたいだった) 京太郎(これで止めだ!) 京太郎「ツモ!3000・6000!」 終局 京太郎 53300 憧 38300 灼 9700 久 -1300 京太郎「おっ、お疲れ様でしたぁ!」 灼「お疲れ」 久「お疲れ、あー飛ばされちゃったかー」 京太郎「なんか、すんません」 久「いいわよ、決勝頑張ってね」 京太郎「はい!」 灼「憧、行こ」 憧「ちょ、ちょっと待って!」 灼「?」 憧「す、須賀!」 京太郎「なんだ?」 憧「え、えっと、その……お、お疲れ!」カァァ 京太郎「おう、また今度打とうな」 憧「あ、あと!」カキカキ 憧「これ、これ!」 京太郎「……メアド?」 憧「わ、私ってほら、男が苦手でさ、だからたまに話し相手になったりしてくれると、その、助かるなって」 灼「じゃあ私も」 久「じゃあ私もー」 京太郎「竹井さんはむしろ扱いが上手そうですけどね」 久「えーひどくない?」 京太郎「身の回りの男をこき使ってそうなイメージです」 久「なんか失礼ね」プクー 灼「それじゃ、また」 京太郎「はい、お元気で!」 京太郎「……また、あいつらと打てるのか」 京太郎「勝って、あいつらの隣に立つんだ」ギュッ 夕 京太郎「ただいまー」 もこ「京太郎!京太郎!」 京太郎「どうした?」 もこ「黒と朱と赤の卓、不屈の京太郎!」 京太郎「?さっきの試合?」 もこ「すごかったぁ!」ニコッ 京太郎「そっか、ありがとな」ナデナデ もこ「京太郎、夕刻は如何にして過ごす?」 京太郎「んー、疲れたし部屋出たくないし……遊ぶか」 もこ「御意!」 京太郎「それ敬語じゃなかったか?」 京太郎「じゃあ今日はインディアンポーカーでもするか」 もこ「胤禰闇峰袈厭?」 京太郎「そそ、インディアンポーカー」 京太郎「まずお互い一枚ずつカードを取っておでこにつける」 京太郎「それで勝負するかしないかを選ぶ、簡単に言うとこんな感じだな、わかったか?」 もこ「」コクッ 京太郎「よし、じゃあ一ゲーム目だ」 京太郎「……」ジーッ←正座 もこ「……」ジーッ←正座 京太郎(対木さんは7か……微妙だな) 京太郎(確率的には負けやすい……ここはオリか?)ジーッ もこ「……」ジーッ 京太郎(あ、目が合った) もこ「……」メソラシ もこ「……」チラッ 京太郎「またこっち見た」 もこ「…………」カァァ もこ「み、見ないで」テレテレ 京太郎「勝負なんだからしょうがないだろ」 もこ「ぅぅ……」カァァ 京太郎(何だこの小動物的な可愛さ……) もこ「……厠」 京太郎「江戸時代!?」 もこ「……ん」スクッ ビリッ もこ「あっ」コケッ 京太郎「危ねっ!」ガシッ ポスン 京太郎「い、つっつ、正座なんかするんじゃなかったな……!?」 もこ「痛い……」 京太郎(あれ、何これ、俺押し倒されてんの?) 京太郎(目の前に対木さんの顔あるし……って顔小っちゃくねえか?) 京太郎(またいい匂いがするし……) 京太郎「つっ対木さん?とりあえず離れてくんないかな?」 もこ「あ……ぅ」 京太郎「対木さん?」 もこ「…………もこ」 京太郎「え?」 もこ「初名で呼称しなければ退かない」 京太郎「初名?……ファーストネームのことか?」 もこ「」コクッ 京太郎「じゃあ、もこ、退いてくれないか?」 もこ「……もう一度」 京太郎「もこ?」 もこ「……」カァァ もこ「……もう一度」 京太郎「いい加減にしなさい」ペシッ もこ「あぅ……」 【一時間後】 京太郎「もこ、そろそろ離してくれないか?」 もこ「……あと十度」ギュゥ 京太郎「はぁ……」 夜 京太郎「もこ、離さないと遊ばないぞ」 もこ「それは嫌」 京太郎「じゃあ離れろ」 もこ「……御意」 もこ「次は反転し合う白黒≪モノクロ≫の盤上」 京太郎「オセロな、今から借りてくるから、シャワーとか浴びとけ」 もこ「うん」 京太郎「持ってきたぞ」 もこ「ありがとう」ホクホク 京太郎「もこはどっちの色がいい?」 もこ「灰」 京太郎「黒か白だ」 もこ「黒」 京太郎「じゃあ俺が白だな」 京太郎「角三つ取ったのに負けたかー」 もこ「ふぁ……ん」 京太郎「眠いのか?」 もこ「」コクッ 京太郎「ならさっさと片付けないとな、手伝ってくれるか?」 もこ「」コクッ 京太郎「よし、もうちょい頑張れ」 もこ「……」ペラッ ペラッ 京太郎「そういや、今夜でここで寝るのも最後なんだよな」 もこ「……」ポロッ 京太郎「落としたぞ?」 もこ「……京太郎」 京太郎「ん?」 もこ「帰郷しても、友だち、だよね?」 京太郎「おう、もちろんじゃねえか」 もこ「!」パァァ もこ「ありがとう!」ニコッ 京太郎「当然だろ、普通だよ」ナデナデ もこ「えへへ……」 【九日目】終了
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http //hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1344350783/ 京太郎「なんかこう、新感覚を味わいたいんだよな…」 京太郎「よし!今日は心機一転して照で抜こう!」 京太郎「チャンピオンの宮永照か…いいかも…」 京太郎「確か部室にビデオがあったはず…」 京太郎「あった!これで抜くか…」 シコシコシコシコシコシコシコ 京太郎「うおおおおお出るうううう‼」 深堀「誰かいるの?」 京太郎「!?」 京太郎(うわあああああああなんで風越の深堀がこんなところに!?) 深堀「部室から何か音が…それにこの匂い…」 京太郎(どうしようどうしようどうしようどうしよう) 京太郎(ハッ!そうだ!あいつを踏み台にしよう!) 京太郎(ってどういう事だ?まあいい!行くぜ!) 深堀「失礼しまーす…ってキャッ!」ドンッ 京太郎「悪いな!踏み台にさせて頂くぜ!」 深堀(なんであの人ズボン履いてないんだろ…?でもかっこいい///) 京太郎「ここまで来れば大丈夫だろ…」 小鍛冶「京太郎くん…だよね…?清澄の…」 京太郎「あ、はい。ってあなたはアラフォーの小鍛冶プロじゃないですか!」 小鍛冶「アラサーだよ!」 京太郎「す、すいません…」 小鍛冶「もう…ところで君はなんでこんなところに?」 京太郎(オナヌーして逃げてきたとは言えない…) 京太郎「いや~そのオナニーをしてまして…」 小鍛冶「ほええっ?」 京太郎(しまった…何言ってんだ俺…) 小鍛冶「あの…それはどういう…」 京太郎(こうなったらセックスをするしかない!) 京太郎「小鍛冶プロ!すいません!」 京太郎は小鍛冶を押し倒した。 小鍛冶「ふええ?京太郎くんいきなり何を…」 京太郎「セックスさせて下さい!」 小鍛冶「ええええええええええええええ!?」 小鍛冶(ちょっ…どゆこと?今まで男性経験なんてないアラサーの私が急にこんなイケメンに押し倒されるなんて…) 京太郎「いきますよ…」 小鍛冶「えっ…えーと…うん…//」 福与「あんたらそこで何してんの?」 小鍛冶「こ、こーこちゃん、これは…その…」 京太郎(この人は確か小鍛冶プロと仲が良いアナウンサーだ…ヤバイな…) 小鍛冶「その…京太郎くんが…」 京太郎「すみません。僕たちは新婚ごっこをしてたんです。」 福与「新婚ごっこ?そうなのすこやん?」 小鍛冶「そ、そうそう!彼氏ができた時の為の練習に付き合ってもらってたんだ!」 小鍛冶「じゃあまたね!京太郎くん!ほら行こうこーこちゃん!」 福与「ちょっ…すこやんまってよー」 京太郎(助かった…) 京太郎「もう家に帰ろう…」 三尋木「あれ?京太郎じゃん。」 京太郎「あ、三尋木プロ…どうも…」 三尋木「何か元気無いねーどうかしたの?」 京太郎「ちょっと色々ありまして…」 三尋木「ふーんそうなのかー。じゃあ家来る?知らんけど。」 京太郎「えっ…」 三尋木「今日は仕事も無くてちょうど暇だったんだー。」 京太郎「えーと、じゃあおうどんで。」 京太郎(自分で言っといて何だがこの流れでおうどんはおかしいだろ…) 三尋木「あははーこの流れでうどんはおかしくねー?知らんけど。まあ良いよ、一緒にうどん食いに行くかー。」 京太郎「はい!」 そして京太郎と三尋木プロは一緒にうどんを食べて帰ったとさ。 完 京太郎「なんか長い夢を見てた気がする…」 京太郎「それにしても咲で抜くのももう飽きたな…」 京太郎「なんかこう、新感覚を味わいたいんだよな…」 京太郎「よし!今日は心機一転して部長で抜こう!」 京太郎「部長か…確かに身近にいるのにそういう感情で見たことは無かったな…」 京太郎「それじゃあどうやって抜こうか…写真で抜くか…それとも装飾品を盗んで抜くか…」 京太郎「そうだ!部長の持ち物をオナホ替わりにして抜くんだ!」 京太郎「とはいっても何がいいんだろう…」 京太郎「膣とかかな…?」 京太郎「膣…?って部長本人じゃねーか!」 京太郎「でも、気持ち良さそう…」 京太郎「ハッ!いかんいかん!こんな事したら終わる!色々と!」 京太郎「とにかく部長関係の物を探すか…」 久「あら、私がどうしたって?」 京太郎「ぶ、部長!?」 京太郎(まずい…言い訳を考えないと…) 京太郎「じつは今から咲とセックスするんですけど早くイキすぎたら嫌なんで部長で一発ヌイときたいんです。」 久「なるほどねー、確かに早くイキすぎちゃったらかっこ悪いわよね。いいわ抜いてあげる。」 京太郎「ありがとうございます!」 久「別に良いわよお礼なんて。それより早く脱ぎなさい。」 京太郎「はい!」 京太郎(超ラッキーだぜ!咄嗟の言い訳がまさかこんな事になるとは!) 久「うーん、私だけじゃ心配ね…」 久「そうだ!龍門渕のキャプテンを呼びましょう。あの人芸人みたいで面白いし。」 数分後 透華「お待たせいたしましたわ。それで頼みというのは?」 久「よく来てくれたわね。実はかくかくしかじかで須加くんを抜いてあげる事になったの。」 京太郎「お願いします。」 透華「まあ。そういう事でしたら…。ハギヨシ!」 ハギヨシ「お呼びでしょうか透華お嬢様。」 久「いや、そういう事じゃなくてね…」 京太郎(まだなのかよ…こうなったら!) 京太郎「もう我慢できねえ!抜かずに八時間ずっとヤってやる!」 久「ちょっと…ってキャアアア!」ヌプッ 京太郎「部長の中あったかいです。」 久「やめ…て…須加君…」 京太郎「中に出しますよ!」ドピュッ 京太郎「まず一回目…。次…」 透華「ひっ…ハギヨシ!助けるのですわ!」 ハギヨシ「かしこまりました。」 京太郎「邪魔だ!」ズプッ ハギヨシ「はあ…//あんっ…///気持ちいい…です…///」 京太郎「出る!」ドピュッ 京太郎「二回目…。次…」 透華「ヒイイイイイ!誰か助けるのですわ!」 亦野「どうしたんだい?」 透華「あなたは白糸台の亦野さん!」 亦野「ここは俺が食い止める!お前は逃げろ…ってはああん///気持ちいいよお…//」 京太郎「あ、出る。」ドピュッ 京太郎「もう逃げられないぞ…」 透華「万事休すですわ…」 アナ「京太郎選手。そろそろやめたらどうですか?」 京太郎「あんた誰だよ」 アナ「私ですか?私は…イックウウウウウ!!!」 京太郎「ふう…」 透華「」 霞「もうやめなさい。この娘も連れてきてあげたわよ。」 咲「京ちゃん!」 京太郎「さ、咲…」 咲「もうやめてよ…!こんなの京ちゃんじゃないよ!」 京太郎「咲…」 咲「元の優しい京ちゃんに戻ってよ…ね?」 京太郎「…すまない咲…俺…熟専だった…」 胡桃「」 咲「そうだよ!京ちゃんがこんなに若い子とヤるなんておかしかったんだよ!」 京太郎「ありがとう咲!俺アラフォーさんのとこ行ってくる!」 咲「うん!私はいつも通りの元気な京ちゃんが大好きだよ!」 京太郎「ああ、本当にありがとうな!」 完
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http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1379321075/ 9・ その写真は、宮永みなもの最後の写真となった。 それ以来、咲は写真が嫌いになった。 わざわざアルバム委員になって、自分の写真が卒業アルバムにできるだけ載らないようにするくらい。 写真はその当時の記憶を蘇らせるからである。 咲は、カメラのレンズを避けるように生きている。 たまたま映ってしまったときにはその写真を抹消するために全力を尽くす。 昔は別に写真に映ることは嫌いじゃなく、むしろ好きだったのに。 みなもの死は、咲を写真嫌いにした。 みなもは、泳ぐことが好きであった。 いや、正確には――水、海、川、魚、貝。そういう物ならなんでも好きだった。 泳いでる魚をただ見てるだけでも楽しんでいたし、魚を食べるのも好きだった。 魚は綺麗に食べた。みなもはよく、咲に対して魚のきれいな食べ方を伝授した。 今でも咲はきれいに魚を食べる。 そんな咲の姿をみなもと重ねて、京太郎は咲のことが好きになった。 みなもの代用品として好きになったとも言えるけど。 牌の世界は海に似ていた。 みなもは自分の好きな海の世界を、牌の世界で再現したのだ。 そこまでするぐらい、海のことが好きだったのだ。 京太郎「きっかけは事故、だったけ」 咲はあの頃からよくこける子どもだった。 道路の真ん中で、咲がこけたのだ。 運悪く、そこにトラックが迫っていた。 京太郎「穏乃が言ってたのはこれか……」 京太郎「『あのとき、俺は足が動かなかった』」 京太郎「『そんな情けない俺の隣を、あいつは駆け出した』」 京太郎「みなもが、駆け出した」 京太郎「みなもは、咲を救ったんだ」 京太郎「自分の足を犠牲にして」 みなもは泳ぐことができなくなった。 泳ぐことは、みなもが好きなことの一つだ。 それを奪われたことはそうとう悲しいことであったはずなのに。 みなもは笑顔だった。 京太郎「そして、飛行機事故か」 バイトでの、染谷先輩との会話を思い出す。 親戚同士での海外旅行。 宮永照、その妹のみなも。そして二人の従姉妹の宮永咲。その家族たち。 楽しい旅行になるはずだった。 整備不良による事故。 それ以来、整備のことを学び、整備好きになった京太郎はここでは置いておく。 ビルに突っ込んだ飛行機は、燃料を漏らし、ビルを燃焼させた。 燃え盛るビルの中で、みなもは動けなかった。 体を焦がす炎の中で、みなもは動けなかった。 京太郎は蓋をした。 好きだった少女、みなもの死を。咲との日々を。照との思い出を。 蓋をして、無かったことにした。 咲も、京太郎と一緒だったのだろう。 ただ、咲は強くなろうとした。 また誰かを傷つけてしまわないように。 体育の内申点が10あるのは、強くあろうとしたからだ。 ……結局、こける癖は治らなかったけど。 だけど、照は違った。 記憶に蓋を出来るほど、幼くはなかったのだ。 そのときの記憶を保っていられるほどに強く、耐えられないほどに弱かった。 照に、もう妹はいない。 彼女は、咲を許していない。 家を出た京太郎は、湖に来ていた。 合宿の起床時間まであと20分。そろそろ戻らないとまずいけれど、どうしても来たくなったのだ。 四人でよく遊んだ、思い出の場所だった。 京太郎「……もう、誤魔化す必要はないよな」 認めたくなくて、心の中で否定したけれど。 いいかげん、嘘をつくのにも無理が出てきた。 だから、叫ぶ。湖にむかって。自分にむかって。過去にむかって。 京太郎「みなものことが好きだ! 牌のことが好きだ! 愛したい! 愛されてえ! そばにいたい! そばにいてほしい! 京太郎「ずっと見ていたい! ずっと見ていてほしい!」 ああ、なんだ。 認めてしまえばこんなに簡単。 牌への気持ちを。 ようやく、肯定できた。 ――合宿終了。 今日も牌の世界にやって来た。 京太郎「県予選まであと6日だぜ!」 牌「ついでにあと4日で、あの日だ!」 京太郎「あの日?」 今日から4日後というと、7月7日だ。 京太郎「あ、七夕か」 牌「それで、おしまいかぁ……」 京太郎「おしまい?」 何が終わるのだろう? 牌「秘密!」 京太郎「気になるだろ」 牌「知ったところで京太郎じゃどうにもならないし!」 京太郎「久しぶりにヒドイな」 最近は牌ちゃんが優しかったから、この俺に対するヒドさ、なんだか懐かしい感じだ。 京太郎「さてと、そろそろ部室に誰かが来る頃だろうし、帰るわ」 牌「あ……うん」 寂しそう声で牌は言った。 京太郎「どうした?」 牌「……もうちょっと、一緒にいてよ」 京太郎「……わかった」 二人は、手と手を重ね合わせた。 それが、今できる限界だった。 京太郎「今日の牌、少し変じゃないか?」 牌「……どこが?」 京太郎「どこって言われると困るんだけど」 牌「なら、気のせいだよ」 京太郎「…………そっか」 どこか、おかしい感じがするのは確かだが、それが何であるかはわからない。 もしかしたら本当に気のせいなのかもしれない。 次の日。 京太郎「あと5日で県予選かぁ」 牌「緊張してる?」 京太郎「してる、してる、超してる。もともと俺、緊張しやすいタイプだし」 牌「高校入試の日も緊張しまくったんだっけ?」 京太郎「うわっ、懐かし……。あの日はひどい目にあった」 牌「かわいそう」 京太郎「……たしかお前、俺が試験の日にトラブルがいくつも重なってギリギリ合格になるように祈ってなかったっけ」 牌「オボエテナイヨ」 京太郎「覚えてる人の言い方だ!」 次の日。 京太郎「この世界、また明るくなったな」 牌「そうだねー! あと2日でおしまいだもん」 京太郎「おしまい? 前も言ってたよな、『おしまい』って」 牌「そう、おっしまーい!」 京太郎「教えてくれよ、何がおしまいなのか」 牌「だから秘密だって!」 京太郎「乙女の秘密的な何かか?」 牌「はっずれー」 京太郎「むむむ」 次の日。 京太郎「あと3日」 牌「うん」 京太郎「『おしまい』は明日だっけ?」 牌「そうだよー!」 京太郎「あのさ」 牌「うん!」 京太郎「……いや、なんでもない」 牌「へんなの」 牌は、アハハと笑った。 それにつられて京太郎も笑った。 次の日。 久「新しい雀卓が来たわよー!」 旧校舎の入り口で部長は言った。 京太郎「えーっと、この箱を部室に運べばいいんですか?」 久「ごめんね、昼休みなのに手伝ってもらっちゃって」 京太郎「いやいや、いいですよ。少しは雑用をしないと心がざわつくんで」 久「そ、そうなの」 部費を溜め続けること10ヶ月。ついに新しい雀卓を買う資金が溜まったのだった。 京太郎「ようやく、ですね」 久「この雀卓はすごいわよ。洗牌はもちろん闘牌までやってくれるのよ」 京太郎「闘牌はやる必要ないですよね!?」 久「人間がやることは一つもない! これが本当の全自動麻雀卓よ」 京太郎「雀卓業界も迷走してますね……」 久「でも、これで――」 おしまいの合図。 久「あの雀卓の出番も、おしまい――ね」 京太郎「――おしまい」 世界のおしまい。 京太郎「……すみません、部長! ちょっと行ってきます!」 久「須賀君!?」 京太郎は部室に向かって走りだした。 階段を駆け上り、扉を壊す勢いで開き、牌を握りしめた。 京太郎「!? 牌の世界に行けない!?」 いつも通りにやっているのに景色が変わらない。 牌を手のひらに置いたまま、何度か手を握ったり開いたりしたが変わらない。 京太郎「……っ! 手遅れなのかよ!?」 嫌だ。 京太郎「もう逢えないのかよ!」 嫌だ嫌だ嫌だ! これでおしまいだなんて。 これで最後だなんて、そんなのは絶対に嫌だ。 京太郎「頼む、少しでいいから、牌に会わせろおおおおおおおおおおっ!!」 強い衝撃が脳に直撃した。 それは今までに味わったことがないほど強烈な痛みだった。 京太郎「ぐっ……」 世界が反転した。 視界がぼやける。 吐き気もこみ上げてきた。 それでも京太郎は目を大きく開き、世界を確認した。 牌「……来ちゃったんだ」 京太郎「牌……」 牌の世界は崩壊しつつあった。 空間にヒビが入り、砂のように細かく分解され、空間に溶けていく。 世界の終わりとはこういうものなのだろうか。 牌「……もともと、終わるはずの世界だったんだ」 牌「今よりももっと早いタイミングで、この夢は醒めるはずだった」 牌「付喪神の一生って、そういうものなんだよ」 牌「取り憑いた道具が、壊れてしまったら、それでおしまい」 牌「そんな、脆い世界だったんだ」 牌「この世界も、あの日――消えるはずだった」 京太郎「あの日……」 牌は京太郎の顔を見た。 泣いてはいなかった。 牌「そこに、誰かさんが現れた」 牌「その誰かさんは、この世界の寿命を伸ばしたんだ」 牌「ほんと、余計なことをしてくれたよね」 京太郎「よけいな、こと?」 牌「あのときこの世界が終わっていたら、こんな気持ちにはならなかったのに」 牌「京太郎のせいで、すごく、イヤだよ」 世界が崩れていく。 音はなかった。 世界の終わりって、こんなに静かでいいのだろうか。 京太郎「聞いても、いいか」 牌「なんでも」 京太郎「俺の世界には、牌に愛された子と呼ばれる存在がいる。咲とか、照姉とか」 牌「……うん、そうだね」 京太郎「ということはさ、愛してるんだよな、咲のこと」 牌――みなもは、咲を守ったことが間接的な原因となり、命を落とした。 みなもは、咲を恨んでいないのだろうか――ずっと気になっていたことだ。 牌「好き、大好きだよ、二人とも」 京太郎「どうして、好きなんだ?」 牌「……なんでだろう、私が神様になったときにはもう好きになってたんだ」 なるほど、そういうシステムなのか。 人間だったときの記憶は引き継がれず。 けれど、感情は残っている。 思いは、つながっている。 京太郎「……教えてやるよ、牌。お前の感情の理由」 牌「――え?」 世界が、消えた。 崩壊は完了したのだ。 でも、あと一言だけ。一言だけでいいから伝えさせてほしい。 京太郎「お前の名前は、宮永みなも――だ」 牌「――!」 みなも「――ありがとう」 ――ああ。 世界の崩壊って、こんなに――綺麗なんだ。 みなも「だいすきだよ、きょーにぃ!」 気づくと、京太郎は部室で一人、牌を握りしめていた。 京太郎「……こんなにお前は近くにいるのに」 どうしてこんなにも遠くなってしまったのだろう。 牌のことが好きなのに、愛せない、愛されない、そばにいれない、そばにいてくれない、ずっと見れない、ずっと見ていてくれない。 もう、いいよな。 終わらせちゃってもいいよな。 誰も見ていないし、誰も気にかけないだろうし。 なんてことはない、ここで一つの小さな思いが消えてしまっただけなのだから。 京太郎「そういや今日、七夕だっけ」 ――七夕? 京太郎「あ」 そこに見えたのは、一つの希望。 京太郎「紅生姜のない牛丼って、そういうことなのか?」 京太郎「そういう意味なのか?」 大切なモノが抜けているとか、そういう単純なものじゃなくて。 もう一つの意味があるじゃないか。 京太郎「……つーことは、――はあいつで、――は俺?」 京太郎「は」 京太郎「あはははははっ!」 こじつけにも程があるだろ。 でも、今日という日に世界が崩壊したのなら。 とても偶然とは思えない。 京太郎「信じてみるか」 京太郎「紅生姜のない牛丼屋を」 京太郎「俺は」 京太郎「全国優勝してみせる」 止まっていたと思っていた時間は、止まってなんかいなかった。 ずっと、流れ続けていたんだ。 それに気づかないふりをして、両手から大切なモノをたくさんこぼしていたんだ。 ――それを取り戻すための大会が、始まろうとしていた。 9・終
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初美「ふいー、本家の大掃除は大変ですー」 巴「ハッちゃん、そういいながらさっきまでサボってたでしょ」 春「サボりは駄目……」ポリポリ 巴「春ちゃんも黒糖食べない!」 霞「ほらほら、姫様が頑張っているんだから、私達もやらなきゃ駄目よ」 初美「はーい。今日は泊まりですかー」 霞「そうね、分家の方々も泊まっていくそうよ」 小蒔「はい。で、ここはみなさんが泊まるための部屋です」 巴「あ、姫様。アレ?京太郎くん一緒じゃなかったんですか?」 小蒔「外まで迎えに行って、さっきまで一緒だったんですけど……おばさん達が連れていっちゃいました」 霞「あぁ、京太郎くん人気者だからねぇ」 初美「じゃあその鞄は」 小蒔「京太郎くんのです。これだけはどこかに置いててくれ、って」 春「それが、京太郎の最後の言葉だった……」 初美「さようならです京太郎……3日くらいは忘れません……」 巴「いや京太郎くん死んでないからね?後ハッちゃん3日って短くない?」 霞「冗談もそれくらいにして、部屋の掃除やっちゃいましょう。小蒔ちゃんも、京太郎くんの荷物はその辺りにでも置いて」 小蒔「はい、わっ!?」ズルッ ドサッ 巴「ひ、姫様!?大丈夫ですか!?」 小蒔「は、はい……足がすべっちゃいました」 霞「あらあら、鞄の荷物も散らばっちゃって」 初美「早く集めてしまうですー」 春「ん……ん?ノート?」ペラッ 小蒔「どうしました?」 春「これ……」 4月×日 やっと引っ越しの片づけが終わった 日記も新しくしたことだし、改めて書いていこう 俺の高校進学と合わせるように、長野から鹿児島まで親父の仕事の都合で引っ越すことになった いきなりでびっくりはしたが、まぁ仕方ないか こっちにはかなり遠縁だが親戚も結構いるとのことだ 俺もガキの頃に何度か来たことがあるらしいが……全然覚えてねーわ まぁ会えるかも分からないし、、会ってもこれから仲良くなればいいだけか さすがに疲れたし、早く寝よう 霞「これは、京太郎くんの日記かしら」 巴「4月の、確かこっちに来たばかりの時ですね」 初美「これは……はるる!次です!!」 春「うん」ペラッ 小蒔「だ、駄目ですよ!!人様の日記を勝手に見るなんて!!」 巴「そ、そう!姫様の言う通り!」 春「……でも続き読みたそうにしてる」 初美「京太郎の意外な一面が見れるかもしれませんよー?」 巴「そ、それは……」 霞「初美ちゃん、正直私も見たいけどね?京太郎くんがいつ帰ってくるか分からないのよ?」 初美「うっ……」 春「……下手したら嫌われるかもしれない」 小蒔「…………」 巴「ですよね。じゃあこれくらいで……え?姫様?」 小蒔「zzz...zzz...」 初美「寝てる?」 霞「いや、これは……何か降ろしてる?」 小蒔「はっ!?い、一体……」 霞「小蒔ちゃん?どうしたの?」 小蒔「い、いえ……その、何か声が聞こえたんです」 巴「声、ですか?」 小蒔「え、えぇと……『小僧はまかせろ。それより続き』って」 春「…………」 初美「えー……」 巴「神様公認?」 霞「こんなことで降りてくるって……」 小蒔「?」キョトン 春「……とりあえず」プルルルルル 春「電話?……京太郎から?」ピッ 京太郎『おー、春か?』 春「そうだけど……どうしたの?」 京太郎『いや、今おばちゃん達に頼まれて買い物に行ってるんだが……商店街の福引で特賞の黒糖1年分が当たってな?』 春「黒糖1年分!!?」 京太郎『おう。もうめちゃくちゃ量があるんだよ。いるだろ?お前の家にも送るわ』 春「うん、うん!!」 京太郎『あー、それでちょっと帰ってくるの遅くなりそうだから、おばちゃん達に伝えといてくれ』 春「分かった、まかせて。京太郎も黒糖よろしく」 京太郎『おう。あ、欲しい人いるかも聞いといてくれ。量がやばいんだ。じゃ、後でな』ピッ 春「黒糖1年分……」 初美「はるるー?帰ってくるですー」 巴「……神様が言ったまかせろって、こういうこと?」 霞「みたいねぇ……もう読むしかないわね」 小蒔「い、いいんですか?」 霞「えぇ。ここは神様の好意に甘えましょ」 春「じゃあ……続きから……」 4月○日 今日は親戚の家に挨拶に行った といってもうちはそこの分家の、そこの遠縁で親戚と言えば親戚?、というレベルらしい ただ、本家の偉い人と親父が仲が良いらしく、親戚というより親父が昔の友達に挨拶に行ったという感じだ 本家の偉い人もそんな感じだった。なんかめっちゃ由緒正しそうな神社の人なのにすげぇフレンドリー 適当に親父達が話していると、巫女服のすばらなおもちの持ち主が来た なんでも偉い人、めんどくせぇおっちゃんでいいか。おっちゃんの娘さんらしい 名前は神代小蒔さん。ひとつ年上で、永水に通っているらしい なんか天然っぽいけど、可愛い娘だった 挨拶に来ただけらしく、自己紹介くらいですぐにどこかに行ってしまった 残念だ。もっと話してみたかったのに まぁ親父とおっちゃんが仲良さそうだし、また会う機会もあるか 初美「ほ、本家の姫様のお父さんをおっちゃん呼ばわりですかー!?」 巴「怖いもの知らずと言うか……すごいわね」 霞「そうよねぇ……小蒔ちゃん?どうしたの?」 小蒔「じ、実は……この時まだ男の人と話すことに慣れてなかったので、失礼なことをしたかもって思ってて……」 春「京太郎は気にしてない」 小蒔「ええ……安心しました」 4月△日 今日は入学式……だったけど 今年から共学の元女子校とか聞いてねーぞ!! 家からの近さと親父の勧めで選んだけど、男女比やべぇ つーか男子10人もいないんじゃねーの?浮くっつーか目立つわ でも女子のレベルは高い。親父ありがとう とりあえず入学式が終わった後クラスで自己紹介した 中高一貫なのか、女子はみんな知り合い同士って感じだった だからか、俺の隣の席の女子が黒糖ポリポリしてても誰も突っ込まなかった いいのか?つーか立派なおもちだ 放課後、クラスの数少ない男子と仲良くなり、今日はそこで帰った 明日から部活動の見学などできるらしいが、ほとんど女子の部みたいなここでどっかに入部できるのか? ただ、ハンドボール部は無さそうだった 春「……ファーストコンタクト」ポリポリ 小蒔「む、私の方が先です!」 春「……同級生と同じクラスは大きい」ドヤァ 初美「ずるいですよねー」 巴「こればっかりはねぇ」 霞「ところで一応授業中みたいなものよね?そんな時に黒糖はどういうことかしら?」 春「…………京太郎の勘違い?」 霞「一袋没収」 春「!?」 巴「いや、ショックみたいな顔しながら新しいの取り出さないで」 4月□日 今日は授業が終わった後、友達と各部活動を見学に行った ただ、体育会系の部はほとんどが女子の部のようで、男子の人数的にマネージャーのようになりそうで入部は難しそうだった でも、揺れるおもちや健康的なふともも等収穫はあった 適当に友達と別れた後、適当にふらふらしていると、眼鏡の真面目そうな人と、制服を着たちっこい子供?が何か部活の案内をしていた 少し気になったので声を掛けると、麻雀部らしい 麻雀のルールや役くらいは知っていたので、せっかくだからと見学しに部室まで行ってみた ただ、時間が遅かったのかあまり人はいなく、結局眼鏡の人と子供相手に三麻した さすがに勝てはしなかったが、なかなか面白かった 1局しかできなかったので、また明日来ると約束して帰った 名前聞いてないけど、明日聞けばいいか そういえばあの子供はなんなんだろう。それも明日聞こう 初美「…………」プルプル 霞「あらあら……」 小蒔「え、えっと……」 巴「あ、あはは。あの時こんなこと考えてたんだねー」 春「……1袋、いる?」ポン 初美「そんな同情いらないですー!!子供!?3年生の制服だったですよー!!」 小蒔「ほ、ほら!初美ちゃん若く見えるから……」 巴「姫様、それフォローになってないですよ」 霞「この時いなかったのが少し惜しいわね」 初美「京太郎ー!!」 4月●日 今日は友達に水泳部に見学いこうと誘われたが、昨日の約束通り、授業が終わってすぐ麻雀部の部室に行った 今日は人数がそれなりに揃っていて、もう入部を決めた人もいたようだった。隣の席の黒糖っ子もいた 見学者以外は自己紹介してくれた 昨日の眼鏡の人と、子供は、3年生だった。マジかよ、主に子供の方 眼鏡の人は狩宿巴さん、子供、いや、ちっこいのは薄墨初美さんというらしい 次に2年生の紹介だったが、その中に神代小蒔さんがいた 俺に気付いてくれたようだったが、さすがに会うのも2度目なので特にリアクションなどもなかった そして1年生、黒糖っ子は滝見春というらしい それからは実際に打ったり、色々話してくれたりだった なんと、永水の麻雀部は去年全国まで行ったらしい そんな強豪に男子1人入部ってのは難しいかな そう思って入部は止めようと決めかけた時だった 遅れていたという部長が部室に入ってきた それは、俺の妄想を遥かに超えたものだった 去年、麻雀のインターミドルにえらいおもちの美少女がいた。というかその娘のおもちのためだけにインターミドルの試合を見ていた それを余裕で凌ぎ、圧倒的な存在感を主張していた その人は、とんでもないおもちを持っていた 友よ。俺、水泳部の見学はもういいよ 俺は麻雀部への入部を決めた 初美「入部のきっかけはこれですかー!!」ガシッ 霞「ひゃっ!?ちょ、いきなり!?」 初美「これの!これのどこがいいですかー!!」モミモミモミモミ 霞「いい加減に、しなさいっ!!」ゴッ 初美「あいたっ!?うぅぅ……あんな脂肪……あんな脂肪……ちょっと分けて欲しいですー……」 小蒔「え、えと……霞ちゃんのおかげで、京太郎くんが入部した、ということですよね?」 巴「まぁ、そうとも言いますよね……」 春「……京太郎のすけべ」 霞「全くもう……」 4月◇日 麻雀部に入部して1日目 基本的なルールと役は知っていたので、まずは打たせてもらった 相手は黒糖、いや滝見と2年生の先輩と、部長である岩戸霞さんだった 結果は惨敗。トップは部長で、滝見は麻雀をやっていたのか2位だった とりあえず基本的なことを教わったり、1年生がやるべき雑用などを聞いたりした 先輩から言われたが、男子は俺1人だから、俺は力仕事が多いかもしれないとのことだ まぁ当然のことだろうし、別にいい 雑用も苦じゃないし、みんな優しいし、男子1人だがなんとかなりそうだ 他の男子のみんなも、結構バラバラの部にいるらしい 固まるかと思ったが、みんな自分の好みのところに行ったのだろう 既に夏場に写真の交換をすることは決まっている みんな、頑張ろう!! 小蒔「写真?みなさんの活躍のですか?」 巴「……きっと、そうですねー」 霞「男の子って……」 初美「下心みえみえですー」 春「……多分対象外」ポリポリ 初美「どういう意味ですかー!?」 4月18日 今日は休みだったが、親父が朝から釣りに出かけて、珍しく大物を釣ってきた なんかでかい魚だった 捌いて食うのかと思っていたら、親戚の娘さんが誕生日らしいので持っていけとのことだった かなり無理矢理、家から叩き出された。親戚の場所しか教えられなかった 仕方ないので魚をクーラーボックスに入れ、親戚の家まで行った その親戚の家に滝見って表札があったとこで、まさかと思った インターホンを鳴らすと滝見春が出てきた。黒糖片手に 無効も驚いていたが、こっちも驚いた どうやらうちの遠縁の親戚というのは、滝見の家だったらしい 滝見の母親……おばさん、でいいのか?にはなんか歓迎された 親戚と言っても、俺は今までほとんど会ってないようなものだし、魚置いてさっさと帰ろうと思った だが、おばさんから引き留められた。どうせだから上がっていかないかと 結局断りきれず、上がることになった。滝見は俺に無関心なのか、ずっと黒糖ポリポリしていた。そんなに美味いのか? 上がってから、まずクーラーボックスから魚を出すと、予想以上の大きさだったのか、おばさんは驚いていた 捌けるかしら?と言っていたので、俺が捌くか申し出た これにはおばさんも滝見も驚いていたが、長野に居た頃、とある執事に教わったことだ。すぐに捌いた おばさんは喜んでいたし、滝見も俺を見る目が変わったような気がした そういえば、親戚の娘って言ってたし、滝見の誕生日だったのか、と思い出し 「誕生日おめでとう。生臭いプレゼントで悪いけどな」そう言うと、滝見は一瞬きょとんとした後、ツボに入ったのか声を上げて笑い出した ちょっと笑いすぎだったので、切り身のはじっこを口に放り込んでやった。また驚いた顔をしたが、親指を立ててきた。美味かったらしい その後は簡単に切り分けて、他の分家の子が明日誕生日だから持って行ってあげて欲しいと頼まれ、持っていくことになった 滝見とは、別れ際に連絡先を交換した。後黒糖くれた 持っていった先は、中学生にしては中々将来性のある娘がいる家だった 岩戸、って部長と同じ苗字だったが、さすがに今度は部長はいなかった 巴「誕生日プレゼントが生魚って……」 小蒔「美味しそうですね!」 春「新鮮で美味しかった」グッ 霞「そういえば明星ちゃんも『かっこいいお兄ちゃんが魚持ってきた』って言ってたけど、これだったのね」 初美「というか京太郎魚まで捌けるんですねー。後誰ですかこのとある執事って」 4月▽日 最近春(本人が名前でいいと言った)とよく話すようになった 俺が神代さんと会ったことがあると聞いた時も少し驚いていた 春と話している内に色々と聞いた 神代さんの家が本家で、春、石戸霞さん、薄墨初美さん、狩宿巴さん、の家が分家で、「六女仙」と呼ばれているらしい また、中等部にも2人いるらしい そんな家の人とうちの親父がなんであんなに仲良いんだ 後、神職の家系だからか、不思議な力もあるらしい。それで去年は神代さんは全国で大暴れしたとか 麻雀で不思議な力……正直半信半疑だ なので、今日の部活で神代さんと対局してみた さすがに初心者の俺じゃ勝てなかったが、神代さんは3位だった すげー真面目で頑張り屋という感じだったけど、本当に不思議な力ってのはあるのか? 帰りに春にまた聞くと、多分近い内に見れる、らしい どういうものか知らないけど、少し楽しみだ 初美「あっ、これって……」 巴「確か……」 霞「ええ、確か4月に集まった時……」 春「……ちょっと悪いと思ってる」 小蒔「え、えっと……」 4月■日 今日は春に呼び出されて、とある神社に行った そこには春だけでなく、石戸霞さん、薄墨初美さん、狩宿巴さん、そして神代小蒔さんもいた なんでも、たまに全力を出さないといけないとかそういう理由らしい よく分からなかったが、前に言ってた不思議な力とやらが見れるならいいと思って、打ったんだ 打ったんだ…… 役満って、あんなに連続して直撃するんだな…… 何か強すぎたとか、一番強いの降りちゃったとか聞こえた気がするが、俺はその時始めてみた天和に驚きすぎて覚えてない うん、不思議な力とかオカルトとでも言わねーとどうしようもないな 疑ってごめんなさい 小蒔「なんというか……男性の方と打つことに緊張して……」 巴「いや、姫様は悪くないですよ」 霞「そうね、結構強い神様が降りるのは分かっていたしね」 初美「ただ……その中で一番強くてすごいのが降りちゃっただけですよねー……」 春「それを一身に受け切った京太郎をある意味尊敬する」 初美「全部京太郎に直撃でしたよねー……アレで麻雀辞めなかったのは本当にすごいですー」 霞「ある意味オカルトよね」 巴「本人が聞いたらどんな顔するんでしょうね」 小蒔「喜ぶんじゃないですか?京太郎さんなら」 4月◎日 今日部活に行くと、石戸さん、狩宿さん、薄墨さん、神代さんからえらく気遣われた 春もなんか一日気を遣ってる感じだった 昨日のアレのせいか? びっくりはしたが、不思議とそれで麻雀が嫌になったりとかは無かった むしろ慣れたような感じだ だが、みんな気を遣っているせいか、今日は打たせてもらえなかった 雑用等を詳しく教える、ということで、ずっと雑用をしていた 別に苦ではないし、嫌いじゃないからいいが、ひとつ終わらせる度に驚かれたのはなんでだ? 後、全自動卓のメンテナンスについて、最近覚えたので軽くやってみたが、余計なことだったか? 帰り道で春が更に気を遣ってか黒糖をくれたが、変なミスでもしたかな? 巴「いや、初めてなのに手慣れた様子で素早く雑用片づけたら驚くからね」 初美「調子の悪かった卓をいじりだして、すっごく良くなったのはびっくりですよー」 春「……他の1年の娘が、『もう京太郎くんだけでいいんじゃないかな?』って言ってた」 小蒔「すごいですよね。負けられません!」 霞「小蒔ちゃん、そこ張り合うところじゃないわよ」 4月☆日 昼休み、ふと昨日いじった全自動卓が気になって部室に行くと、髪を降ろした狩宿さんがいた 狩宿さんは昨日の牌譜が気になったらしい 俺も全自動卓が気になったと言うと、昼休み始まったばかりで雑用は駄目だと怒られた ちょうど俺も狩宿さんも昼がまだだったので、一緒に食べた 食べながら色々と話した こっちに来てからのこと、長野のこと、永水のこと、狩宿さん達『六女仙』のこと 聞くと、石戸さんや薄墨さんも神代さんのような不思議な力、オカルトとでも言うか、それがあるらしい 狩宿さんは今のところ目立ってそういうのがないから、今日のように牌譜を見たりしているらしい 俺は初心者だし、オカルトみたいなのより狩宿さんのがいいかもなー そう言ったら、今日の部活でまた基本的なことを教えようかということになった ありがたくお願いした そこで昼休みの予鈴が鳴った 慌てて狩宿さんは髪をポニーテールにして、部活で、と言って別れた しかし、髪を縛るってなんかいいな 部活で宣言通り基本を教わった まずは基本から頑張っていこう 霞「あら、巴ちゃんもやるのね」 春「こっそり2人っきりとは……」 巴「や、やましいこととかしてないからね!」 初美「そう言いながらー?」 巴「本当だから!」 小蒔「私も京太郎くんに教えれば!」 春「……姫様はむしろ教わる立場」 小蒔「あぅ……」 4月★日 久しぶりに咲から連絡があった なんでも麻雀部に入ったらしい 俺も実は入ったと言うと驚いていた てか咲の奴麻雀できたのな。ポンコツだから、牌倒したり凡ミスとかしてねーよな? 言ってくれれば1回くらい打ったのに ネト麻で、とも考えたが、咲じゃ無理か。今だに連絡は家の電話だし それから久しぶりに長話をした 咲の進学した清澄高校のこと、俺のいる永水のこと、同じ麻雀部の1年生のこと 長野の居たら、前みたいに咲と同じ学校に行っていたのかな 少しだけ考えたが、すぐにやめた また連絡することを約束して電話を切った なんというか、まだ一ヶ月くらいしか経ってないのにえらく懐かしくなったな 長期の休みに長野にでも行ってみるかな ……気が早いか 霞「清澄の大将……こんなところでも……」 春「なんて強敵……」 小蒔「で、でも今京太郎くんはこっちにいるんですし!!」 巴「心はあっちに、とか?」 初美「ちょ、怖いこと言わないで欲しいですー」 咲「っくしゅん」 久「あら?風邪?」 咲「いや、大丈夫です」 まこ「埃かなんかじゃろ。倉庫は掃除しとらんかったからなー」 優希「全く大掃除は大変だじぇ」 和「普段からしていれば、いえ、5人で精一杯でしたし、無理を言ってはいけませんね」 咲「うん……京ちゃんが居たらなぁ……」 久「結構聞く名前だけど……やっぱり元カレ?」 まこ「いやー、アレは片思いじゃろ」 咲「そ、そんなんじゃないですよ!!もう……」 5月×日 ゴールデンウィーク1日目 今日は福岡の新道寺女子との練習試合らしい なんでもあっちは合宿でこっちに来たらしく、去年すごかったうちと是非練習試合がしたい、とのことらしい 新道寺の部員とレギュラー候補という人達を見たが……胸はうちの圧勝だな 新道寺とうちで試合のような形で打った後、各自で打つことになった 女子校の新道寺と元女子校永水、その中でただ1人の男子の俺はやっぱり珍しいみたいで、新道寺の人達からやけに打とうと誘われた 新道寺の部長や、新道寺の2年生の人とも打った。案の定、ボッコボコにされたが 飛ばされた後、しばし休憩していると、新道寺の人が話しかけてきた その人も、さっき神代さんと薄墨さん相手に飛ぶ寸前までやられていた人なので、お互いボッコボコにされたからか少し話しやすかった 俺が長野からこっちに来たということを言うと、その人も中学まで長野に居たらしく、更に話が弾んだ それからしばらく話した後、2人で新道寺の部長とうちの部長がいる卓で打った。無論、俺は飛んだ 練習が終わった後、改めて自己紹介し、その人、花田煌さんと連絡先を交換した お互い前向きにやっていこう、と話して別れた 俺も花田さんに負けないくらい頑張ろう 霞「確か、この人相当精神が強い人よ」 初美「ですねー。インハイでもあの宮永照を2回凌いでますし」 巴「1回あれだけやられて、2回目もまた打てるってのはすごいよね」 小蒔「えぇ。同じ先鋒、もし当たることになっても負けません!」 春「……胸は姫様の圧勝」 小蒔「は、春ちゃん!!」 初美「……私、新道寺応援するかもです」 5月○日 咲から聞いたが、同じ麻雀部にやけにタコスを食い、タコスでパワーアップするというのがいるらしい 変なのもいるもんだ。しかしなんでタコス?メキシカンか? ふと気になって、タコスを作ってみた 何故か、やけに手際よく作れた。まるで、前に作ったことがあるみたいだった ちょっと多めに作ってしまったので、春に連絡して食べないか聞くと、ちょうど神代さん達も春の家にいるというので、持っていった 春の家には神代さん、石戸さん、薄墨さん、狩宿さん、それから前に会った中学生、石戸明星ちゃんに、こっちは初対面の十曽湧ちゃんと、結構大人数だった 神事か何かがあったらしく、ちょうど昼食をどうするかというところだったらしい タコスを食べたことないような人達に振る舞っていいのか少し悩んだが、今更無しとも言えずに食べてもらった 初めはみんな恐る恐るという感じだったが、一口食べると結構美味しかったらしく、持ってきた分はすぐになくなった 1人ひとつくらいしかなかったしな 中学生2人はむしろタコスが気に入ったらしく、また作ってと言われた 他のみんなも美味しかったと言ってくれた 試しに作ったタコスだが、持っていって良かった また作ってもいいかな 初美「あの時初めて食べましたけど、びっくりするくらい美味しかったですよねー」 巴「京太郎くんが料理上手だったのもさらにびっくりしたわね」 小蒔「ですね。あんなに美味しいから清澄の先鋒の人も食べてたんでしょうね」 霞「そうね。作ったきっかけはその人みたいだしね」 春「……次は黒糖で一品お願いしたい」 初美「しょっちゅう頼んでないですかー?」 5月△日 昨日、日記に書かなかった話だ タコスを持っていったとき、たまたま付いていたテレビでプロの試合をやっていた その時、トップだったのが戒能プロだった 戒能プロの変幻自在のプレイを見て、どうやったらあんなにできるんだ、とポツリとつぶやいた そして今日 春に呼び出されて春の家に行くと、戒能プロがいた 「ハロー。戒能良子です。ヨロシクー」 「……従兄弟の戒能良子さん。麻雀のプロだったりする」 1回開けた戸閉めたけど、俺は悪くないと思う 春曰く、たまたま近くに居たので呼んだらしい 昨日のタコスのお礼に、何かしたかったということだった ありがたいけど、せめて事前に言って心の準備をさせてくれ。マジで心臓に悪かった という訳で3人で打ったが、プロって次元が違うね 俺なんかじゃとてもじゃないけど敵わない 「キョータローくんはなかなかのものを感じます。まだまだビギナーなだけですね」そう言ってくれたのは少し嬉しかった 戒能プロはオフだったらしく、結局1日中3人で打っていた 途中で軽くつまむものに昨日作ったのと同じタコスを作ったら、戒能プロも驚いていた 本物のメキシカン顔負けとか言ってたけど、メキシカンのタコス食ったことあったのか? 初めはプロ相手で緊張していたけど、所々春の従姉妹だと分かるような部分があったりで、結構打ち解けられた 最終的には連絡先まで交換してもらった 「楽しい1日でした。タコスが実にデリシャスでした。是非またお会いしましょう。あ、春黒糖プリーズ」 そう言って春の黒糖を持って戒能プロは帰った 改めて考えてみると、テレビに映るようなトッププロと打ったのか……すごい1日だった でもフツーにメールしてくるからなんか実感がわかない 送ってくる写メが心霊写真っぽいのは……気のせいだろ 霞「そういえば良子さんも5月に来ていたわね」 初美「あの人には敵わないですよー」 巴「こっちのこと知り尽くしてるし、なんとかなるかもしれないの姫様くらいじゃない?」 小蒔「そ、そんなことないですよ!!良子さん相手なんて、無理ですよ!!」 春「姫様なら大丈夫、頑張って欲しい」 小蒔「春ちゃん……」 巴「……本音は?」 春「この時持っていかれた黒糖5袋の仇」キリッ 霞「はぁ……結局はそこなのね」 良子「♪~」 はやり「お、良子ちゃんご機嫌?」 良子「あ、はやりさん。ええ、そうですね」 良子「……高校生相手でも、逆光源氏プロジェクトって、ありですよね?」 はやり「……それ、ちょっと詳しく聞かせてくれない?」 5月□日 部室に行くと、謎の仮面?があった それがいきなり動き出すからビビったが、よく見ると、薄墨さんがそれを被っていただけだった 仮面はデカ過ぎ、薄墨さんは小さすぎてサイズあってねー だが、薄墨さんはどこかしょんぼりとしていた 話を聞くと、仮面?を綺麗にしていると、うっかり鼻の部分を折ってしまったらしい よく見ると古いものだからか、ところどころ傷や欠けているのが分かる むしろそのせいで不気味さも増している気もするが…… 割と思い入れのあるものだったらしいので、簡単な修理でよければできるかもしれないと言うと、薄墨さんは喜んで仮面?を俺にまかせてくれた 部活の方は今日は休むことにして、先生に聞いて廃材や工具などを借り、修理した 折れた鼻は付け替えた。そして欠けている部分を軽く削ったりして目立たなくしたり、塗装が剥がれかけている部分を塗り直したり、 薄墨さんの希望を聞いて装飾や色合いを変えたり、かなり思い切った修理になってしまった 最終的には、不気味さよりかなり迫力のあるようになってしまったが、薄墨さんが喜んでいるからいい……のか? 修理が終わった後、嬉しそうに仮面?を付けた薄墨さんが部室に行ったが、何人かの女子が悲鳴を上げて、ちょっとした騒ぎになった 石戸さんと狩宿さんにやりすぎと怒られた 帰りに、薄墨さんが今度お礼をするということで連絡先を交換した まぁ、喜んでもらったからいいとしよう でも、それ被って帰るのは新手の怪談になりかねないからやめた方がいいと思うので、全力で止めた 初美「いやー、おかげでアレ被って会場に行くとみんな驚くんですよー」 巴「そりゃね。見慣れてる私達でびっくりするくらい迫力あるのになってるんだし」 春「京太郎がやりすぎた」 霞「手先が器用だからって、あんな短時間でよくあそこまでやったものよね」 小蒔「ちょっと怖かったです……」 5月●日 今日は休みだったので、薄墨さんが仮面?修理のお礼ということで少し離れた街まで出かけた 初めていく街だったので色々案内してもらったが……薄墨さんは行く先々で子ども扱いされるのが不満だったらしい 薄墨さんが奢ろうとする前に、店の人は明らかに俺を見てくるし、服を見に言った時は 「お兄ちゃんと仲良いね。でもお嬢ちゃんにここはまだ早いかなー」と店員に言われていた 薄墨さんが無言で学生証を出す、さすがに謝ってきたが……ぶっちゃけ仕方ないだろう 喫茶店でも行った店の文句を言っていたが、頬膨らませて足プラプラしてて、どう見ても小学生です 不満そうにしていたので、これから薄墨先輩と呼びましょうか?と聞くと、少し考えて先輩は無しで初美でいいと言ってくれた 年上っぽく見られたいんじゃないのか?まぁそれが希望ならとこれからは初美さんと呼ぶことになった ついでに俺は京太郎と呼び捨てだった。いやいいけどね 帰り道、ほとんどの店で俺が払ったことが不満そうだったが、こういう時は男の俺が奢ると言ったら俯いて、分かりました、と言っていた その代わり学校の学食で奢ると初美さんは言っていたので、明日にでも学食で奢ってもらおう 霞「あら、初美ちゃんの初デートかしら?」 小蒔「で、デートですか!?」 初美「ち、違うですよー!?ちょっと出かけただけで……」 春「……それ、デート」 巴「完全にデートだね、ハッちゃん」 5月◇日 放課後、良子さん(本人がそう呼べとのことだった)から電話があった こっちにいるから、打たないかという誘いだった 当然プロの誘いを断る訳もなく、すぐに向かった ちなみに春は用事で無理だった 言われた場所に行くと 「ハロー。キョータロー、元気でした?」 「え?高校生の男の子!?ちょっと聞いてないよ!?あ……えと、小鍛治健夜です。一応、その、プロです」 元世界2位の小鍛治プロがいた なんで従姉妹だからって似たようなことしてんだよ!! 夢だと思って頬をつねるとか漫画みたいなことやっちまったよ!! 良子さんは「グッドリアクション」とか言って親指立てて満足気だったけど それから3人で打った アレだ、次元が違うとか、そういうレベルじゃない。なんだ、アレ。本当に同じルールでやったゲームか? 圧倒的すぎてやばかった。良子さんのおもちがなかったらやばかった。おもち見れたから持ちこたえたよ なんとか1回くらい和了ってやろうと思ったけど、無理ゲーすぎた 「やりすぎです。潰す気ですか。デッドエンドですか」 「人をデッドエンド扱いしないで!?というかデッド!?バッドエンドじゃないの!?」 そんな感じで良子さんが小鍛治プロに文句を言ったりしていたが、勉強にはなった……と思う 多分、うん。例え格上すぎる相手でも、大丈夫だ 「やっぱり見どころありますねー。いっそ個人レッスンでも始めます?手取り足取り」 「何言ってるの!?まだ学生だよ!?いや、見どころあるのは同感だけどね」 褒めてくれてるのかからかっているのかよく分からないが、一応喜んでおいた それからは一応アドバイス的なものを貰って別れた 別れ際、今後に期待できるから、またアドバイスできるようにと小鍛治プロが連絡先を交換してくれた その時は色々ありすぎて考えるひまなかったけど、改めて良子さんの時よりもっととんでもない人と連絡先交換したな…… 元世界2位よ?国内無敗よ?雲の上の人とかそういうレベルじゃないだろ ……これを書いてる今、良子さんからメールがあった 『小鍛治プロ、あんまり男性に慣れてないだけなので、フツーにフレンドリーにメールとか送っちゃってくださいね』 とりあえず、今日のお礼とか送っとこう 小蒔「あの小鍛治プロとですか!?やっぱり京太郎くんすごい人です!!」 春「こ、これは……知らなかった」 初美「フツー、麻雀初心者とトッププロが連絡先交換できますかねー」 霞「そこは京太郎くんだからよね。誰とでも仲良くなれるし」 巴「そういうところ、すっごいですよね」 健夜「えぇと……こ・ん・に・ち・わ……」 恒子「あー!すこやんが男とメールしてるー!!」 健夜「こ、こーこちゃん!?声!声が大きいよ!!」 恒子「ごめんごめーん。でもびっくりして、つい」 健夜「結構前から知ってるよね!?」 恒子「アラフォー、ついに高校生に手を出す?」 健夜「もおおお!そういうのじゃないよぉ!!」 5月▽日 今日は小鍛治プロ直々の個人レッスン……といっても小鍛治プロはこっちにいるわけではないので、ネト麻とス○イプを使ってだ パソコンとかできるのか少し疑問だったが、良子さんも一緒にやってくれるとのことだ 約束していた時間になると、早速かかってきた 『も、もしもーし?えと、小鍛治です』 小鍛治プロは慣れない感じで本当に聞こえているか恐る恐るという感じだったが、大丈夫だと伝えると安心したようだった じゃあ早速始めるか、という時だった 『こんばんわー!!呼ばれてないけど来ちゃいましたー!!』 『すこやーん!!よく分かんねーけど面白いことやるって良子ちゃんから聞いたぜぃ!!』 『抜け駆けして高校生に手ぇ出したって本当!?本当なら……紹介してねっ☆』 『……呼ばれた!!』 『え、ちょ、なんでみんな来てるの!?』 『ハハハ、大勢の方が楽しいですよねー』 『良子ちゃんー!?』 『それじゃー、噂のイケメン高校生を……あ!ちょ、すこやん切らな』 改めて聞こえた内容書いてみたけど、酷いな。後誰だイケメンっつったの。良子さんしかいないか 最後は無理矢理小鍛治プロが切ったらしい その後、結局はチャットしながらネト麻をした 何回も口調や打ち方が変わったので、おそらく押しかけてきた人達と交代しているんだろう つーかどっかで聞いたことあるような声ばっかだったな。それもかなりトッププロとかの 後で小鍛治さんはメールで謝ってきたけど、あんなに大勢にプロと打てたようなものだ。むしろお礼を言った でも、次は落ち着いてやりたいものだ 巴「なんかこの文章を見るだけでもすごいメンツがそろってるっぽいんですけど」 霞「そういうのでも引き寄せる体質でもあるのかしら」 小蒔「何か降ろしていたりするんでしょうか」 初美「ただの天然タラシじゃないですかー?」 春「でも増えすぎても困る……」 初美「ですねー」 5月■日 今日親父と口論になった 議題はナース服は白かピンクか 白衣の天使っつーくらいだから白だろ!! 親父は分かってねぇ!! 親父はピンクの方がエロいって言うがおっさんの理屈だ!! 結局は決着がつかないどころかどさくさに紛れて俺の秘蔵本をいくつかパクっていきやがった むかついたから夜中にこっそり取り返した 後、親父の秘蔵本のいくつかにお袋の顔の写真を張り付けてやった ランダムで親父が好きそうな女優に張り付けてやったから気付く瞬間のダメージは高いだろう ざまぁみやがれ 小蒔「ナース服の色……ですか?どうしてそこまで……後、この秘蔵本ってなんでしょう?大事な本ですか?」 巴「えーっと、ちょっとしたこだわりでしょう。秘蔵本っていうのは……まぁ、大事な本といえば大事な本ですよ」 霞「おじさんまで何やっているのかしら……」 初美「男の人って……」 春「……意味が分からないことで争う」 5月◎日 今日は1日空けてしまったから、2日分書くことにする 昨日の話だ 夕方、親父と殴り合いの喧嘩になった どうもベストタイミングで秘蔵本のがバレたらしい おまけに親父が最近はまってる女優にお袋の変顔だからダメージ倍増だろう 本片手に親父がいきなり部屋に来たのはびっくりしたが、全力で応戦してやった そしたら大きな音を立てすぎたのか、お袋まで部屋に来た 最初は止めようとしていたお袋だが、親父が持ってきた本を見て、修羅になった 俺と親父はお袋からフルボッコにされた後、仲良く家から叩き出された 流石にお袋に見つかったのは失敗だったとお互いに謝った後、財布も携帯も無い状態でどうするかという話になった 親父が仕方ないと言って神代さんの家に行くことになった 今日は多分家に入れてもらえないし、一晩くらいなら泊めてくれる、とのことだった 親父にとっては親友の家だが、俺にとってが先輩の家なんだが大丈夫か?と思っていたが、神代さんと本家の偉い人、要するにおっちゃんは普通に家に入れてくれた 昔からこんなことばっかりだ、と言っておっちゃんは笑っていた。親父、アンタ何やってきたんだ いきなり野郎2人も増えて申し訳なかったが、今日は用事があって、神代さんとおっちゃんの2人しかいなかったらしい 夕飯は神代さんが作る予定だったらしいが、泊めてもらうのだからと俺が手伝うことになった 親父とおっちゃんはすぐに飲みだしてた。まるで駄目なおっさん共め 台所で改めて神代さんにいきなり押しかけたことを謝ったが、たまにはこういう日があったもいいと普通に許してくれた 普段から思ってたけどマジでいい人だ……家から叩き出された原因絶対言えねー…… それから夕食を作った。神代さんは料理自体はできない訳ではないが、まだまだ練習中ということだった。実際まだ不慣れな手つきだった あんまり手を出すのもいけないと思い、別の料理を作っていたが、気付くと神代さんはこっちを見ていた どうも気になったらしい。まぁ普段いない人が台所にいる訳だし、気になるだろうな そう思っていたが、神代さんはおずおずと、俺に料理を教えて欲しいと言ってきた まぁ俺も色々教わってできるようになったし、そこからは神代さんに教えながら一緒に料理した 夕飯は和食中心のメニューにした。料理を並べていると、おっちゃんが驚いた顔をしていた そんな変なものや見慣れないものは作っていないはずだけどな 親父はなんか呆れた顔してたし、神代さんは色々教わったからか満足気な顔をしていた 夕飯、そしてその片付けまで終わり、風呂まで借りた後、夕飯後も飲んでるおっさん2人をほっといて寝ようかと思っていると、神代さんに呼ばれた 少し話さないかと、縁側に2人で座った それからは他愛のない話をした。神代さんはちょっとしたことでも反応してくれて可愛らしかった しばらく話していて、ふと神代さんは「……こんなに同年代の男の子と仲良くなったのは、初めてかもしれません」と言った 神代さんならきっといろんな人と仲良くなれる、だって優しくていい人だし。そう思ったしそう言った。 神代さんは笑って、「ありがとうございます」と言ってくれた 遅くなったし、寝ようというところで、これからは名前で呼ばないかという話になった 神代さんがいいと言うなら、と思って、小蒔さんと呼んだ 小蒔さんは京太郎くん、と少し照れたように呼んでくれた なんか照れ臭かったので、そのまま別れて、用意してくれた部屋でその日は寝た おっさん2人は俺が寝付く時もまだ飲んでいた 翌日、つまりは今日 休みで良かった。流石に一回家帰ってから学校行くのは間に合わない 飲んでたまま潰れたであろうおっさん2人は放置して、小蒔さんと朝食を作った あさりがあったのであさりの味噌汁と卵焼きにした。というか小蒔さんは何故かほとんど俺にまかせてくれていた そりゃ手伝ってはもらったけど、いいのか?なんか俺が作ってるとこ見ながらメモかなんか取ってたけど ちなみにおっさん2人にはあさりの味噌汁のごはんと卵入れて二日酔いに効くやつにした おっさんは「なんなんだよお前……ちくしょううちの親戚連中より美味い飯作りやがって」とか言ってた。酔っ払いの戯言だろう それからは片付て、ふらふらな親父引きずって帰ることになった 帰り際、小蒔さんと携帯番号を交換した。最近買ったらしい 帰ってから、親父はまたお袋に〆られていた。小蒔さんの家に迷惑かけるな、ということらしい ちなみに俺も反省のためかしばし正座だった 足、しんどい 霞「急に下の名前で呼び合うくらい仲良くなったと思ったら……泊まってたなんて」 小蒔「ち、違いますよ!?須賀のおじさんが仕方なく……」 初美「いやー、でもこれが原因ってのがちょっと……」 小蒔「?おじさんと京太郎くんがおばさんと喧嘩したんでしょう?ちょっと日記の最初の本がどうのというのはあんまりよく分かりませんでしたけど」 巴「あー……まぁそんな感じです」 春「でも京太郎とお泊りから料理……」 小蒔「そ、そういうことじゃなくて……その、料理は……京太郎くん上手ですし」 霞「上手ってレベルかしら?」 初美「別次元ですねー」 巴「あれで食べていけるんじゃない?」 春「……いつでもお嫁にいけるっておばさんが言ってた」 小蒔「少しでも上達したいですし……京太郎くんにも、食べてもらいたいです!」 霞「……みんなでお料理、練習しましょうか」 小蒔「いいですね!是非やりましょう!!」 霞(さすがに京太郎君があれだけ上手いとはいえ……) 巴(女として、このままってのは駄目ですしね) 初美(少しくらいは上達するですよー) 春(黒糖菓子練習しよ) 5月☆日 今日は、なんというか、小蒔さんの様子が変だった 朝は俺の家まで来て一緒に学校に行きましょう?と言ってきた 笑顔だったが、普段の安心するような可愛い笑顔でなく、妖艶という言葉が似合うような笑顔だった それだけならまだいいが、恰好もおかしかった 普段よりかなりスカートが短かった。普段見えない太ももとか見えてるし それと、登校中になんか腕を組んで明らかにこっちに寄ってくるし、やけに動く 落ち着いて考えることのできる今なら分かる。小蒔さんは今日、ノーブラだった!! あの服越しの柔らかさ、縦横無尽に揺れるおもち、明らかに付けていないっ!! 分かっていたらもっと堪能……いや、こっそり春や石戸さん辺りに伝えたのに 昼も、わざわざ俺の教室まで来て、外で一緒に食べよう、と誘ってきた それ自体は珍しいけど別にいい ただ、なんというか、エロかった こう、食べる時の動作ひとつひとつがやたらエロかった 今日に限ってお弁当に大き目のウィンナーなんか入ってるし うっかりお茶を自分の胸にこぼした時なんか、あきらかに狙ってるだろ!?と言いたくなるほどだった 部活の時もやたらと指導するという名目で背中に引っ付いてきたが、明らかに"あてている" 集中なんてできる訳がない!!なんか春に勝ったけど偶然だろう その辺りでさすがにおかしいと思ったのか、石戸さんと狩宿さんと初美さんと春に連れられてどこかへ行った 部活が終わる頃に戻ってきたが、いつもの小蒔さんだった やたら顔を赤くしていたが、すげー安心した 帰りに春と初美さんから叩かれたりしたけど、やっぱりいつもの小蒔さんが一番だ 初美「あー、確かうっかり寝ぼけて神様降ろした時でしたっけ?」 小蒔「は、はい……こう、ぼんやりとしか覚えてませんけど、すごく恥ずかしいことをしたというのは覚えています……」 霞「大変だったわよねー。神様も京太郎くん気に入っちゃって」 巴「祓うのすっごく大変でしたよね。神様の方が帰りたがらないなんて」 春「京太郎も危なかった……色々な意味で」 5月★日 今日は休みだったが、また良子さんに誘われて出かけた こっちにまた来たので食事でもどう?ということだった それはいいが、指定された場所があんまり聞かないところだった なんでも良子さん個人の知り合いがやっている店らしい 流石に俺でも分かる。またドッキリ的なことをやるのだろう。小鍛治プロに会ったなら、それ以上の人なんてそうそうに呼べるわけもない そう思って、指定された店に行ったんだ 「ハロー、お久しぶりです。あ、知り合いとか呼んじゃいました。テヘ」 「えっと、久しぶりだね。その、ごめんね?」 「よー、三尋木咏です。キミが噂の高校生?ほほー、こりゃ良子ちゃんとすこやんも夢中になる訳だねぃ」 「瑞原はやりです!はやりんって呼んでね☆」 「……野依理沙!!……よろしく!!」 「どーもー!福与恒子です!!いきなりごめんね?でも面白そうだからよろしく!!」 書きだしてみたけど、上から良子さん、小鍛治プロ、三尋木プロ、瑞原プロ、野依プロ、福与アナだ うん、酷い。大人数とか予想できねーよ つーか有名なプロばっかりなんで鹿児島にいんの?暇なの?良子さんがすごいの?いやすごいけど!! 扉閉めようとしたら福与アナに思いっきり止められた テレビで小鍛治プロいじってる時の笑顔だった 親指立てる良子さんと、申し訳なさそうな小鍛治プロが対照的だったな 卓も置いてある店なので、軽くつまみながら打とうということになったが、自然と俺とプロ3人 なにこの状態。すごい状態なんだけど色々ビックリしすぎてついていけなかった まずは三尋木プロ、瑞原プロ、野依プロとだった なんだろう、すっごいこっちの一挙一動見られてる感じだった 無論飛ばされた。トッププロ3人相手とか無茶すぎる 「んー、悪くはないねぃ。詳しいことはわっかんねーけど」 「うん、まだまだ初心者って感じが抜けきれないだけで充分素質はあるかな。じっくり色々学んでいけばいけるよ☆」 「……これから!!」 3人のプロそれぞれから評価はもらった。瑞原プロ、できれば最初の真面目な感じで続けて欲しかった。出してる麻雀の本とかすげー真面目感じで参考になるのに おもちはトップクラスだけどやっぱちょいきつい そこからは、普段の何倍も勉強になる時間だった プロ3人と打って、プロ2人が傍で見てくれるんだ。ただ、アナウンサーがちょくちょくからかってカオスな状況になったりしていたが 結局夕飯もそこで食べて、少しして帰った 帰り際、皆さんと連絡先を交換した。なんか、すごい勢いだった気がするけど…… しかしこっちに来て、プロに麻雀教えてもらって、プロとの連絡先まで知ることになるなんて 人生何が起こるかマジで分かんねーな 巴「三尋木プロ、瑞原プロ、野依プロ、福与アナの連絡先って……一体どうなってるの?」 小蒔「京太郎くんはすごいですね!!」 初美「姫様姫様、多分これそういうレベルじゃないですよー」 春「……狙われてる?」 霞「まさか……うん、だって良子さん以外一回りは離れてるし……ねぇ」 はやり「なるほどねぇ……でも京太郎くんは譲れないな☆」 良子「ハハハ、一番最初に目を付けたのは私ですよ?」 咏「えーいいじゃんいいじゃん。卒業したら私のマネージャーとして雇おっかなー」 理沙「それ……いい!!」 健夜「何勝手に決めようとしてるの!?」 恒子「おーっとこの男子高校生争奪戦にすこやんも参戦!?」 健夜「変なこと言わないでよ!!」 恒子「あ、でもうちの局にってのも悪くないかなー……」 健夜「恒子ちゃんまで!?」 5月28日 今日は初美さんの誕生日だった というのも部活前に春に聞いたんだが 誕生日だと聞いた瞬間、「へぇ、いくつの?」ノータイムでそう返してしまった 春も軽く笑っていたが、部室に入ってすぐ、扉越しに聞いてたっぽい初美さんから脛に蹴られた ちょっと涙目になった 周りも「分からなくもないけどお前が悪い」という感じだった 初美さんの機嫌を悪くしてしまったようだったので、急遽プレゼントを作った 石戸さんに少し部活を抜ける許可をもらい、春も共犯ということで黒糖を1袋もらった そこからは家庭科室に行き、料理部に少しだけ端っこの調理台と材料を借りた 小麦粉と卵とその他諸々、味付け用には春の黒糖、これだけあればすぐできる 簡単なドーナツ(黒糖味)が完成した 料理部の分も作って、すぐに麻雀部に戻った 戻った時もまだ初美先輩は機嫌が悪そうだったが、誕生日プレゼントといってドーナツを渡すと、驚きながらも喜んでくれた 多めに作ったので、部のみんなのも分けたが好評だった 一応、誕生日プレゼントは渡せたし、良かった良かった 春「アレは良かった。黒糖1袋渡した甲斐があった」 小蒔「すぐに作ってきたのがすごかったですね!」 巴「それでまた美味しいんですよね」 初美「私のために作ってくれたと思うとさらに美味しいですよねー」 霞「でも結局は好評すぎるから何回も作ってきてくれたわよね」 春「最高だった」 初美「むー……美味しかったけどそれは複雑ですー」 6月×日 今日は部活が終わって少し用があって残っていた 用もあらかた終わり、帰ろうかというタイミングで雨が降ってきた 鞄にいつも折り畳み傘を入れていて良かった、そう思って下駄箱まで行くと、石戸さんが居た 石戸さんも用があって残っていたらしいが、雨が降ってきて、傘も無くどうしようかというところだったらしい それを聞いて、折り畳み傘で、石戸さんが良ければ入っていきませんか?と提案した 小さい傘に2人は厳しいが、無いよりマシだろう 石戸さんは笑顔で了承してくれた 元々俺1人で使っても少し厳しい折り畳み傘、そこに2人はかなり密着しないといけない 要はアレだ。おもちやべぇ あのおもちをここまで間近に感じれるなんて!!今日はこの瞬間のためにあったのか!! しかし石戸さんを濡らす訳にもいかないので、傘のほとんどを石戸さんの方へやり、俺はかなり濡れてしまっていた だがいい。濡れて透けたおもちも見てみたいが、それをこんなところでやるのは流石に紳士じゃあない 何より男の俺が濡れないより、女の子が濡れない方がずっといいに決まってる 石戸さんと別れる時、石戸さんの家の方がまだ遠いと聞いて、傘を石戸さんに渡して俺は濡れて帰った 春「紳士……」 巴「何この去り方、かっこいい」 初美「目線が胸に無ければなおかっこよかったんでしょうねー」 霞「まぁ、そこは諦めてるわ。でも、背中から見て明らかに体の半分以上が濡れてるのが分かった時は結構かっこよく感じたわよ」 小蒔「素敵ですね」 6月○日 昨日濡れたせいか、今日は軽く熱が出てしまった おかげで学校も休むことになった 家に両親は居ないし、寝てれば治るとは言うが、1日寝てるのは暇だったので携帯で麻雀のアプリを軽くいじってた 寝たりアプリいじったりしていると、放課後の時間になったからか、春と石戸さんがお見舞いに来た 春は黒糖を置いて行った。予想はできたけど、本当に置いただけで帰りやがったあの黒糖っ娘め 石戸さんは昨日のお礼を言って、同時に自分のせいだと言っていた 気にしていないと言ったが、それでも無関係ではないということで、石戸さんが看病してくれることになった といっても熱は少しあるといったぐらいなので、寝てれば治るくらいだ。やってもらうほどのこともない それじゃあ、と石戸さんは言って部屋から出た しばらくしたらお粥の入った土鍋を持ってきてくれた 今日ほとんどまともなものを食べてないのがばれていたらしく、わざわざ作ってくれた 時間も中途半端だったので、とりあえず軽くもらったが、美味しかった お粥で美味しいって地味にすごくね?病人相手なのに 石戸さんは残りは夜にでも食べて欲しいということだった。無論食べた それからはゆっくりと話した。1日1人だったので、これが結構ありがたかった 何より近くにおもちがあるのだ。元気にもなる。無論健康面の方で しばらく話して、遅くなる前にと石戸さんは帰って行った 帰り際に、連絡先を交換した。それと何故か京太郎くんと呼ばれ、霞さんと呼ぶように言われた 少し迷ったが、試しに呼んだ時の笑顔でかなり可愛かったので霞さんと呼ぶことになった ま、いっか 初美「お見舞いですかー……私も行けばよかったですー」 巴「大人数で押しかける訳にもいかないでしょ」 小蒔「ところで、春ちゃんはなんですぐに帰ったんですか?」 春「……流石に私が居る前でお礼言ったりするのは恥ずかしそうだったから」 霞「感謝してるわ。おかげで連絡先も交換できたしね」 春(後プレッシャーすごかったし……それ抜きにしても2人きりがよさそうだったし……) 6月△日 今日は部の買い出しに狩宿さんと行った すこし分かりにくいとこにある店らしく、わざわざ一緒に行ってくれるらしい 必要な物をある程度買ったところで、学校に戻ろうかと言っていると、急に雨が降ってきた とりあえず買った物を濡らさないため、近くにあった喫茶店に入った 適当な席に座り、少し雨宿りすることになった 狩宿さんはこの喫茶店に何度か来たことがあるらしく、ケーキがおすすめだと言って注文していた まだ雨も止みそうに無かったので、俺も同じものを注文した そのケーキは確かに美味しかった。狩宿さんも少し機嫌よさそうに話してくれた たまたま見つけた店だが、結構いい店だった。近いものができないか家でケーキ作りをしてみたが、中々難しい、等 食べながら、ある程度なら再現できるかもしれないと言うと、狩宿さんは驚いたように本当か聞いてきた 以前長野で食べたとある執事の手作りケーキよりはハードルは低そうだし 今度一緒に作りますかと聞くと、狩宿さんは喜んでくれた とりあえずその時のためにと連絡先を交換した そんな話をしていると雨は上がっていた 狩宿さんは学校に戻りながらも嬉しそうにしていた テンションが高かったのか、俺のことを京太郎くんと呼んでいた そのことを言うと、俺も巴さんと呼んでいいとのことだった 最近年上を下の名前で呼ぶこと多いな。いいけど とりあえず、あのケーキの材料でも考えよう 霞「あらあら、2人っきりでサボり?」 巴「雨宿りですよ。ケーキは霞さんも食べたじゃないですか」 春「京太郎の黒糖ケーキは絶品」 初美「ですねー。でもアレのせいでお菓子作りが趣味の人が落ち込んだらしいですよー」 巴「あぁ……私もちょっと落ち込んだ」 小蒔「どうしてあんなになんでもできるんでしょうね」 春「なんか、執事の友達がいるらしい」 6月□日 今日は休みだったが、ちょっと面倒な宿題が出たのでウチで春と分担して進めていた ある程度進み、少し休憩していたところで咲から電話が来た 久しぶりだったので春にしばらく待ってくれるように言ってから話した 咲は最近麻雀部で合宿に行き、今度の大会に出るらしい 応援してるぞー。永水の次に、なんて冗談を言いながら話していると、春がまだかと少し大き目の声で聞いてきた 少し長電話しすぎたかと思っていると、咲も友達といるのか聞いてきた 友達っつーか遠い親戚。お前よりおもちの大きい。そう言うと咲は少し拗ねたようにそこまで大きくないでしょ、とか言ってきた まぁ大抵のおもちは咲より大きいしなー。Aあったっけ?とか言うと、春が、少し笑った 咲にも笑い声が聞こえたらしく、怒った声で笑うのは酷いとか言っていら まぁ咲の方が付き合いは長いし、とか適当に宥めて電話は切った 春は少し機嫌が悪そうだった。そして、やたらと咲のことを聞いてきた 別に、ただの幼馴染だと言うと少し何か考えているようだった なんだったんだ?春も咲も途中で少し機嫌悪くなったし アレか?女の子の日か? 初美「うわ、酷いですねー」 巴「そりゃ本来自分しか見ない日記だし、多少こういうことも書くでしょう」 春「……宮永咲……負けない」 霞「直接対戦したのは私だったけど、強かったわよ?」 春「……麻雀以外では」 巴「言い直した……」 春「京太郎は譲らない!」 小蒔「そ、それってどういうことですか!?」 霞「そうよ。譲れないのはみんな同じよ?」 初美「ですねー。こればっかりは駄目ですよー」 巴「当然です」 咲「っくしゅん」 咲「少し冷えるなぁ……1人でゴミ持ってくのは失敗だったかな」 咲「京ちゃんがいたらなぁ……なんか気付いたらやってそうだよね」 咲「ふぅ。京ちゃん、帰ってこないかなぁ……」 6月●日 「ハロー、ツーリングに行きましょう」 休みの日にいきなりそんなことを言うライダースーツ姿の良子さんが玄関前に立っていた 俺、バイク持ってないのにツーリング?そう疑問に思っていると 「カモン」単車に跨り後ろを指差す良子さん 男のやってみたいことのひとつだけど男女逆だしいきなりなんだろうか そう思いながら俺は後ろに乗った 「もっとくっついていいんですよ?」そう良子さんは言うが、年上の美人にくっつくとか正直たまりません おずおずと前に手を回したが「ん、へい、もっと上ね。触っても責任取ってくれるだけでオーケーですから」 いい笑顔で言われたからその辺りは触れないように全力で気を遣った 良子さんは結構なスピードで走っていた 後ろに乗ってる俺に気を遣ってるのか、カーブ等の時はどっちに身体を倒すとか丁寧に言ってくれた しばらく走ると、どこかの高台の上でバイクを止めた 良子さんはバイクから降り、俺の手を引いて高台の景色を見に行った 「んー、やっぱりここの景色はグッドですね。たまに見たくなるんですが、1人じゃアレなんで無理矢理攫っちゃいました」 悪戯っぽく笑う良子さんは普段のクールな美人な感じより、可愛い女の子みたいに見えた 確かに高台からの景色は綺麗で、俺もまた見たくなるような景色だった そこからしばらく、自販機の缶コーヒー片手に雑談した バイクの免許を取るかどうかとか、黒糖についてとか、この前本気出したすこやんがモンスターどころかマジもんのクリーチャーだったとか 俺の今度の試合についての話もした 「やっぱりまだまだですね。でも、麻雀は何が起こる分からない。誰だって勝つ可能性があるんですよ?」 そう言ってもらった 小蒔さんや初美さんなど、すごい人ばかり見てて少しビビってたが、気が楽になった 「グッドグッド。リラックスしていきましょう。では、帰りましょうか」 帰りは少しだけ、行きより抱き着いて帰った バイクの免許、取ろうかな 初美「なんというか、良子さん大人って感じですねー」 巴「余裕たっぷりだよね」 春「……京太郎がバイクに乗るようになったら後ろ乗せてもらお」 小蒔「いいですね!私も乗りたいです!!」 霞「あら、じゃあ私も乗ろうかしら?」 初美「あの3人の誰かが京太郎の後ろに乗ったら、間違いなく京太郎が事故起こしますよねー」 巴「うん、特に霞さんとか危ないよね」 6月◇日 学校帰り、少し騒がしいかと思っていると、どうやらどこかのテレビの取材があったらしい もう撮影自体は終わっているが、有名人がまだどこかでフラフラしていて騒がしいとか 別に気になる有名人もいないから適当に帰ろうかと思っていると、いきなり肩をつかまれた 「だーれだ?なんちゃってね!」振り返ると、福与アナだった どうやら撮影が終わってフラフラしている1人らしい 暇だから遊ばない?とか言っていたが、男子高校生と遊ぶアナウンサーってどうなんだ 時間はあったので、俺も春達に案内してもらった、少し離れたところのお土産屋に連れていった 色々置いてあったので福与アナも物珍しそうに店内を見て回っていた 俺もこっちに来てそこまで長い訳でもないので、色々見たりした あれは美味しいか、これはどうだ、これをすこやんに渡したらどんなリアクションをするか 色々話しながら、それなりに楽しんだ 結構な量のお土産を買った福与アナは、時間ということで別れた 別れ際、「キミも高校生雀士だよね?インハイで待ってるよ!!」と言ってくれた ラジオとかでアレなのに、結構嬉しいこと言ってくれるんだな 大会までもう少し、頑張ろう 霞「そういえばテレビの話をおばさま達がしてたわね」 巴「旅番組でしたっけ。こっちの美味しいものを食べていく」 春「美味しいものといえば黒糖」キリッ 初美「いや美味しいですけど、ていうかブレなさすぎですよー」 小蒔「どれも美味しいですしね」 6月▽日 大会も近かったので、部活が終わった後も少し居残りして練習していた みんな帰ったからネト麻でだが しばらくすると、帰ったと思った霞さんが来た 「1人より、誰かに教わった方がいいかと思ったんだけど、どうかしら?」そう言ってくれた 願ってもないことだ。それからは色々教わりながら打った しかし、霞さんもどんどん指導に熱が入っていくからか、どんどん後ろからパソコンの画面を乗り出して見るようになっていった すると、おもちが背中に当たる。霞さんのおもちはただでさえとんでもない大きさだ。それが当たらない訳が無い するとそれにより集中などできる訳もない。当然ミスする また乗り出して見ながら指導する。当たる。ミス。さらに密着 そう、無限ループだ 俺は、決してこの日を、この時背中で感じた感触を忘れない ありがとう……ありがとう霞さん 本当に……本当に……ありがとう……それしか言う言葉がみつからない…… 気付くと、目の前のネト麻での対局が終わっていた 結果は、なんと俺がトップだった 途中、背中の感触に集中しすぎて自分が打っているのかどうか分からないような感じだったが、そのせいか? 霞さんは驚いた顔でしばらく、スサノオだのマサカドだの呟いていた よくわからなかったが、別にいいか 霞「この時ね、確かに感じたのよ。姫様と同じように神様を降ろしたような、もっと別の"何か"を降ろしたような感覚が」 巴「遠縁の遠縁といえ、多少は同じような血と考えられますけど、ありえるんですか?」 春「祓う必要もなかったの?」 初美「勝手に降ろして、勝手に帰るとか……いやいや信じられないですよー?」 小蒔「そもそもそんなことをして、京太郎くんは大丈夫なんでしょうか?」 霞「これ以降こんなことは見てないけど……現に今大丈夫だからとしか言えないわ」
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【須賀京太郎の一日 平日編】 七時 起床 京太郎「ふぁぁぁっ……」 七時十分 朝食&メールチェック 京太郎「今朝は百二十件か、まぁまぁだな」モグモグ 七時三十分 通学 京太郎「行ってきまーす」ガチャッ 七時四十分 戦闘 華菜「逃がさないんだし! お前は私のものだし!!」 京太郎「そうは行きませんよ!!」ダダダダ 一「じゃあボクの!!」 京太郎「捕まりませんってば!!」 ジャアワタシノ イヤアタシ アタシダッテバ ゾロゾロゾロゾロゾロ 京太郎「うぉぉぉぉぉっ!!」ダダダ 八時二十分 一限目の用意 京太郎「ぜーはーぜーはー」グテーン 咲「京ちゃん大丈夫?」 京太郎「あ、あぁ」 十二時二十分 昼食 咲「京ちゃん! はい、お弁当!」 京太郎「ありがとう」 優希「京太郎! お弁当だじぇ!」 京太郎「あんがと」 和「あの、もしよろしければ」 京太郎「ありがとうなっ!!」 まこ「味噌汁もあるけぇ」 京太郎「あったか~い」 久「須賀君、パン買ってきてくれる?」 京太郎「は、はいー!」 久「その代わり、ふふっ。後でイイことしてあげる」ボソッ 京太郎「っ」ゾクゾクッ ババババッ ヘリダー! スゲー! 透華「おーっほっほっほ!! 京太郎! 一緒に昼食を食べにきましたわよー!!」 京太郎「」 十三時 午後授業開始 京太郎「」グテーン 嫁田「先生ー須賀のお腹が爆発寸前でーす」 先生「そうかー。嫁田ー廊下に立ってろー」 嫁田「!?」 十六時四十分 部活 京太郎「ロン! リーチ一発純チャン三色ドラドラァ!!」 和「うぇっ!?」 京太郎「甘いぞ和、逃げきれなかったな」 和「そ、そんな……」 優希「あちゃー、この局は京太郎がトップだじぇ」 咲「ダメだよ和ちゃん、京ちゃんに公九牌出したら」 和「そんなオカルトありえません! たまたまです!」 京太郎「へへ。修行の成果だぜ!」 和「す、須賀君のタマタマ……//」モジモジ 優希「何自分で言って赤くなってるんだじょ」 十九時 帰宅&戦闘 京太郎「あー疲れたなー」 咲「うん。でも、京ちゃんが強くなって嬉しいなぁ」 京太郎「そうか? それなら頑張った甲斐があるな」ヘヘ ダダダダ 京太郎「ん?」 竜華「須賀京太郎ぉぉぉぉぉ!! 今日こそ尋常に勝負やぁぁぁ!」ダダダ 京太郎「!?」 哩「姫子の仇は討ったるけん!!!」ババッ 京太郎「ちょ、ま!? ええ!?」 ネリー「わりとお金持ち……好きっ」ダキッ 京太郎「誰っ!?」 竜華「うちが勝ったら、怜のう○こ係を譲るんや!! もしくはうちと結婚!」クワッ 哩「私と哩と3【ピー】をやっけど! 文句なかか!?」ドキドキ 咲「この人たちおかしいよ京ちゃん……」ブルブル 京太郎「に、逃げろぉぉぉ!!」ダダダ バッ 京太郎「!?」 蘇我千鶴「私と、結婚して」テレテレ 京太郎「割とマジで誰ですか!?」 千鶴「……」ガクッ 京太郎「あ、いや。なんかごめんなさい」 千鶴「おのれふたば……」ブツブツ 二十時十五分 帰宅 京太郎「今日倒したのは二十二人か……まぁまぁだな」 カピ「きゅー」 京太郎「ただいま」ヨシヨシ 二十時三十分 夕食 & メールチェック 京太郎「ひろさん可愛いっと」 須賀母「こら、行儀悪いわよ」 京太郎「ごめーん」 二十時四十分 風呂 京太郎「あばんば、ばんば~ん」ゴシゴシ ジィー 京太郎「シャンプー切れかけてんなー」シャコシャコ ジィー 京太郎「ん? あれ? 風呂の窓開けてたっけ?」チラッ ハァハァハァハァハァ 京太郎「気のせいか」 二十一時 自主連 京太郎「ここをこうすると、いや……でもこれじゃあな」ウーン スチャッ チャッ チャチャッ 京太郎「んー……」 二十二時 休憩 京太郎「電話でもすっか」トゥルルル ピッ 憧『も、ももももしもし!? ど、どうしたのこんな時間に?』 京太郎「ああ、憧? いや、大した用事じゃないんだけど」 憧『そ、そうなんだ……』 京太郎「ただ声が聞きたくなって」アハハ 憧『ふきゅ』 二十三時三十分 就寝 京太郎「ふあぁぁ、そろそろ寝るかな」 カピ「きゅー」 京太郎「おやすみ」カチッ モゾモゾ 京太郎「すぴー」 ガチャッ スタスタ 「……」ドキドキ モゾモゾ 京太郎「んぅ?」 「……」スリスリ 京太郎「……んぅ」 「えへへっ……」ギュッ 三時二十五分 就寝中 サイショニキタノハワタシッスヨ! ソンナンシランガナ! コンナンコウリョシトランヨ! ノーウェイノーウェイ! アーダコーダ! トニカクコダネガホシイショゾンー キョウヂャンダァァァァ! ガヤガヤ ワイワイ トリアエズパンツハイタダキダシ!! ゲッロー パンツハボクノ! パンツラーメンデスネー イミガワカラナインデスケド!! トニカクパンツヲイタダケー! ギャーギャー! ワーワー! 京太郎「んー……うぅん……」 和父「……いい寝顔だ」フッ 七時 起床 京太郎「ふぁぁぁっ……」 こうして、須賀京太郎の一日は回ります 一日とて、平凡な日はありません 全ての日が、彼にとって特別であり 彼を慕う少女たちにとっても、特別なものであります ただ、一つ彼が望むことがあるとすれば 京太郎「……またパンツが無くなってる。これで三千四百五十二枚目だぞ」 パンツの代わりにお金を置くのはやめてください ということに他なりません 【須賀京太郎の一日 平日編】 パンッツ!
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恭子(うちには悩みがある…) 恭子(それは流れでサークルに入ってもうたこと) 恭子(基本的にはそら楽しいんやで?) 恭子(せやけど――) 咲「末原さん、一緒に打ちませんか?」 恭子「は、はい…」カタカタ 恭子(このサークルには魔物ばっかおることや) 咲「カン、もいっこカン、もいっこカン、ツモ」 咲「清一、三槓子、嶺上開花」 恭子(言うに及ばず、このリンシャン…) 恭子(ホンマおかしいでこれ) 憩「はーすごいなー」 憩「せやけど次はうちの番やでーぇ」ニコ 憩「ツモ、小三元、混一ですーぅ」 恭子(4年前、当時高校1年生にしてあの宮永照に次いでの全国No2) 恭子(結局天才には及ばんのやろなぁとつくづく思うわ) 恭子(そして極めつけは…) 京太郎「あ、それロンです」 京太郎「トイトイ、三暗刻、タンヤオです」 恭子「」 恭子(半年前は確かのザコやった…) 恭子(ある意味うち以上の凡人やったはずや) 恭子(せやけど、この数か月でメキメキ腕を伸ばして、今では全国でも指折りの奴と渡り合えとる…) 恭子(なんやねん、ホンマ) 恭子(凡人やったらもうちょい凡人らしくしといてぇな) 恭子(ホンマ)トン 咲・憩・京太郎「ロン」 恭子(メゲるわ)カタカタ カン!
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http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1393921285/ 京太郎「よし、ナンパしよう。」 京太郎「運が悪くなるが、女性にモテると噂の泣きぼくろも付けた。」 京太郎「しかしリスクが高いな。よし、コンマに頼ろう」 京太郎「けど逆に悪いコンマだと...」 京太郎「考えても仕方がないか。よーし...こい!!」 京太郎「っと、その前にターゲット決めないとな。」 京太郎「あれは...清水谷さんか?それにしても、あんなに急いでどこへ」 竜華「怜~」 京太郎「人探しか。ちょうどいいな。すみません清水谷選手ですよね?」 竜華「怜~...って、なんやねん。今忙しいから、またあと...」 京太郎「大変そうですね。俺も手伝いましょうか?」 竜華「あ、はい。お、お願いします...///」 京太郎「じゃあ、一緒に探しましょうか。」 竜華「う、うん(あかん...うちどうして、こんな初めて会う男に)」ドキドキ 京太郎「(この黒子のおかげか、すんなり接触できたな。)」 竜華「あ、え...っと、」 京太郎「自己紹介がまだでしたね。須賀京太郎です。」 竜華「し、清水谷竜華です!(あかん。声が裏返ってもうた)」 京太郎「じゃあ、行きましょうか。」ニコッ 竜華「は、はい!!」 竜華「へえー、うちらと同じやな。」 京太郎「といっても、雑用ですけどね。」 竜華「雑用でも偉いやん。それに、うちらも須賀君みたいな人やったら大歓迎やで?」 京太郎「俺も、竜華さんに会えてラッキーでしたよ。竜華さん、素敵ですもん」 竜華「須賀君ったら、上手やな~。本気にしてまうやろ///」 京太郎「本気だったら、どうします?」 竜華「え?」 京太郎「俺が本気で竜華さんに惚れていたとしたら?」 竜華「ちょ、ち、近いで...須賀く「京太郎」」 京太郎「京太郎って呼んでください。竜華さん」 竜華「け、けど...あって間もないし...と、年上をからかったらダメやで、京太郎君(ち、近い)」 京太郎「竜華さん。」 竜華「京太郎君...(あかん...けど、振りほどけん。振りほどきたくないねん)」 京太郎「嫌だったら、言ってくださいね。」 竜華「い、嫌なわけ...ない「ひゅーひゅー」」 怜「竜華、えらい楽しそうやなー」 京太郎「あなたは確か...」 竜華「あ、あああ!」 怜「なんやお楽しみ見たいやし、お邪魔虫は退散しよかな~」 竜華「ちゃ、ちゃうねん。ちゃうねん。怜~」 怜「すごいな~竜華は。肉食系女子やん。」 竜華「こ、これは...その...」モジモジ 怜「ウチよりやっぱり男がええんか~...残念やー」 竜華「ちゃうねん。そら怜も大事やけど...京太郎も」 怜(あわてる竜華もかわええなぁ) 京太郎「これ以上の接触は危険か?」 京太郎(焦るな...効果は理解した。あとはじっくり...ふふふ) 竜華「京太郎君?」 京太郎「おっと、どうかしましたか?」 竜華「あ、あのな、怜も見つかったことやろ?だから、お礼、なるかわからんけど一緒にお茶飲まん?」 怜「えらいルックスの男やな...けど、竜華の太ももは渡さんで!」 竜華「怜!」 京太郎「あはは。ありがたい話ですね。」 竜華「ほな、一緒にいこ?」 京太郎「けど、買い出しの最中なので失礼します。」 竜華「そうなんか...残念や」 京太郎「じゃあ、また会いましょう。」 竜華「ほんま?約束やで!」 京太郎「じゃあ、竜華さん、怜さん。失礼します」 竜華「ほなな~」 怜「なあ竜華?」 竜華「なんや?」 怜「また会う。言うてたけど、連絡先しっとるん?」 竜華「そらもう...あーー!!」 怜「はぁ...(しゃあない。この怜ちゃんが竜華の恋を成就させたるで!)」 竜華「怜、ニヤニヤしてどしたの?」 怜「なんでもないで~」 京太郎「ふぅ...予想以上の効果だな。」 京太郎「買い出しで頼まれていたおやつも買ったし帰るか。」 京太郎「お店でかわいい店員におまけもしてもらった。ふふ...この黒子があればこの世のおもちは...ふふふ、はーっはっは!」 京太郎「ただいま戻りましたー」 まこ「おー、おかえりー」 久「ずいぶん遅かったわね。リュックはそこにおいてちょうだい。」 京太郎「ええ。色々ありまして。よいしょっと」 咲「お帰り、京ちゃん!」 京太郎「ああ。ただいま。咲」 咲「......」 京太郎「咲?」 咲「あ、何でもない。なんでもないよ?(なんだろう...今日の京ちゃん見てるとドキドキする)」 京太郎「変な咲」 咲「私変じゃないもん!」 和「......」 京太郎「変な人はみんなそういうんだよ。咲」 咲「だから、私変じゃないもん!」 京太郎「はいはい。」 和「咲さん。」 咲「なに?和ちゃん」 和「あっちで牌譜を見直しましょう。さあ行きますよ。」 咲「え、でも、さっきみんなで」 和「いいから早く」ズルズル 咲「またねー京ちゃん」 京太郎「おう。またな~(おかしいぞ...この魅惑の黒子が和に効かないだと?)」 京太郎「安物だからか?レズでも効くはず...それに、さっき部長にも効かなかったような...」 久「さっきからなにブツブツ言ってるの?」 京太郎「部長!脅かさないで下さいよ」 久「失礼ね。あら?須賀君、泣きぼくろなんてあったかしら?あら、取れないわね。」 ドクンッ! 久「ひぅっ」 京太郎「部長?」 久「な、なんでもない。何でもないわ(おかしいわ...須賀君の顔を見てから胸が変ね)」 京太郎「そうですか。(部長、さっきまでの反応と全然違うな。)」 久「あははは。」 京太郎「熱でもあるんですか?」ピトッ 久「ち、近いわよ。(須賀君の顔...最近まともに見てなかったけどこんなに...)」 京太郎「熱はないみたいですね。良かった」 久「い、一応お礼を言っておくわ。ありがと」 京太郎「いえいえ。部長に何かあったら大変ですから」 久「そうね。何かお礼をしなくちゃ...そうだ♪」 まこ「また悪い顔しとる」 久「今度から私のことを『久』って呼んでいいわよ。」 京太郎「久ですか?でも、部長は先輩」 久「これは命令よ。京ちゃん」 京太郎「きょ、京ちゃん?まぁいいか。わかりました。久(部長の目、これは竜華さんと同じだ)」 久「よろしい♪」 まこ「また変な思い付きかのう?」 久「京ちゃん、これからもよろしくね♪」 美穂子「う、嘘ですよね...」 美穂子「私の、私の上埜さんが...男に」 美穂子「許しません。上埜さんは尻軽じゃありません。あの男...許しません...絶対に!」 京太郎「おまけで貰ったお菓子...どうしようかな。部屋で一人で食べるのもつまらないし」 京太郎「夜風に当たりながら食べよっかな?」 京太郎「そうと決まったら...夜の公園で食べよう」 公園 京太郎「どこで食べようかな?」 京太郎「あそこがいいかも。」 京太郎「ここでいいや。いただきまーす。」 「いただきます。」 京太郎「誰だ!」 照「お菓子の妖精。そのボッキーがほしい」 京太郎「ああ、どうぞ。」 照「いただきます。」ガツガツ 京太郎「ああ、俺のボッキーが...」 照「最後の一本...いただきます。」 京太郎「ちょっと待てや」 照「なに?今忙しい」 京太郎「まずそのポッキー返せ。もともとは俺のボッキーだ」 照「......」ジー 京太郎「?」 照「!」 京太郎「ボッキー返せ」 照「んー」 京太郎「ボッキー咥えてどうした?」 照「ボッキーを二人で食べる///」 京太郎「赤らめる前に、口元の食べかす何とかしろよ。」 照「失敬。」ごしごし 照「よし。んー♪」 京太郎「どうしようかな」 照「はやふ~♪」 京太郎「......」ぎゅー 照「いたい...」 京太郎「あんまり食べると、太りますよ?」 照「太ったら責任取ってね。京ちゃん」 京太郎「ふざけ...京ちゃん?」 照「久しぶり。元気だった?」 京太郎「照さん!?」 照「かっこよくなったね。」 京太郎「久しぶりの再会がボッキー強奪なんて...照さんは相変わらずですね。」 照「照れる。照だけに///」 京太郎「久しぶりに会ったんだし、どこか行きます?」 照「なら、ケーキでも食べない?じゃんけんで負けたほうがおごりで」 京太郎「じゃんけんって...そこは先輩である照さんが」 照「じゃーんけーんポン!」グー 京太郎「ポン」パー 照「......」 京太郎「やったー」 照「仕方がない。菫を応援に呼ぼう」 照「うん。そう。財布もって...よろしく」 京太郎「照さんが奢ってくれるんじゃなかったんですか?」 照「私に任せて」フンス 京太郎「まあいいか。」 照「ついた。」 菫「まったくいきなり財布を持ってこいなんて」ブツブツ 照「菫早いね。」 菫「お前のせいだろう...が...?」 京太郎「はじめまして。」 照「どうかした?」 菫「おい、あのイケメンはなんだ」ヒソヒソ 照「弟、婚約者?」 菫「ふざけるな!ずぼらなお前にこんな」 京太郎「あのー」 菫「ああ、失礼した。初めまして。白糸台の部長である弘世菫だ。」 京太郎「初めまして。須賀京太郎です。」 菫「よろしく頼むよ。」 京太郎「はい。こちらこそ」 菫「......(照にはもったいない男だな。このルックスに金色の髪...私にぴったりじゃないか)」 菫「いきなりで悪いが、ここより私たちのホテルに来ないか?照の身内というなら、歓迎しよう。」 京太郎「ホテルですか?」 照「私も一緒」 菫「そうだ。なんなら、泊って行ってもいいぞ?ベッドは2つしかないし、照の寝相は悪いから私と一緒だが」 菫「そうだ、麻雀はできるか?もしできないなら私が教えてやろう。なに、遠慮はするな。」 菫「食べ物は何が好きだ?ホテルに行く前に買い出しに行こう」 菫「なに、財布の心配はするな。照のお菓子代に比べれば...どうだ?くるだろ?くるよな?」 京太郎「おっと、メール...すみません。帰らなきゃいけないみたいなので、失礼します。」 菫「そ、そうか。なら...お詫びだけさせてくれ。」 京太郎「お詫びですか?」 菫「ああ。ちょっとじっといしていてくれ。動くなよ?」 京太郎「はぁ」 菫「んむっ」 京太郎「んんっ!」 照「ほぁっ!」 菫「ふぅ、ファーストキスだ...特別だぞ」 京太郎「な、な...」 菫「じゃあまた会おう京太郎君。行くぞ照(これで彼も私にシャープシュートだ)」 照「え、んー...わかった。」 京太郎「ラッキー...だったのかな?」 宥「す、すごいなぁ...うぅ、寒い。早く温かいもの買わないと」 宥「けど、白糸台にあんな人いたかなぁ?」 京太郎「急いで帰って来いって部長、何の用事なんだろ?」 宥「きゃっ」 京太郎「おっと、すみません。大丈夫ですか?(おもちだ、服に隠れてるけど、大きなおもちだ!)」 宥「は、はい」ブルブル 京太郎「失礼ですけど、寒いんですか?」 宥「う、うん。私、変だよね」 京太郎「......」ぎゅっ 宥「え、えぇ」 京太郎「いきなりごめんなさい。寒そうで見ていられなかったので」 宥「い、いえ...(この人...あったかぁい♥)」ぎゅっ 宥「ふわぁ///」 京太郎「どうですか?」 宥「う、うん。あったかかったです」 京太郎「じゃあこれで、俺は失礼しますね。」 宥「あ、あの、ちょっと待って」 京太郎「どうしました?」 宥「ありがとう。私、松実宥です。」 京太郎「須賀京太郎です。宥さん」ニッコリ 宥「また、ギュッてしてほしいな」 京太郎「ええ。いいですよ(おもちが大きい人は大歓迎です)」 宥「約束だよ」チュッ 京太郎「こちらこそ」チュ 宥「キスってあったかーい♥」 京太郎「じゃあさようなら。」 宥「はぁ~い」 京太郎「黒子様様だな。」 京太郎「これさえあれば何でもできるぜ。貧乳も寄ってくるのが難点だが」 京太郎「あ、そうだ。部長に連絡してねーや。怒られっかな」 京太郎「げっ...着信20件?スゲー怒られるかも」 ぷるるる 京太郎「もしもし、ぶちょ『須賀君?今どこ?無事?』」 京太郎「あのー『何回かけても出ないから心配で心配で、あ、これはあれよ、そう。部員の失態は部長の失態だからよ。』」 京太郎(いつもの部長じゃない。) 『ちょっと?返事をしなさい。もしかして、女の子と一緒かしら?』 京太郎「そ、そんなことあるわけ...会ってました。」 『いますぐ私たちの宿泊先に来なさい。理由は、わかるわね。』 京太郎「はい。」 久「お帰りなさい。京ちゃん」 京太郎「ただいま帰りました。部長」 久「部長?」 京太郎「ただいま久」 久「よし♪」 京太郎「ところで、咲たちは?」 久「あら?またほかの女の話?それ、失礼だからやめたほうがいいわよ。私だからちょっとの罰で許してあげるけど」 京太郎「待てよ...今の俺は魅惑付...いけるか?」 久「ちょっと、私の話聞いてる?」 京太郎(よーし...) 京太郎「久」ギュ 久「な、なによ。急に抱き付いて」 京太郎「心配かけてごめんな。」 久「な、別に心配なんて...してたけど」 京太郎「俺は、清澄高校の須賀京太郎。どこにもいかないさ。」 久「ん...なら、私のそばにいなさい。部長命令よ。」 京太郎「それはちょっと...」 久「さっきのは嘘かしら?それとも、あなたも私の前から消えるの?」 京太郎「それはその(目が...なんだ、光が消えたというか)」 久「あははは。冗談よ。じょーだん」 京太郎「じょ、冗談?」 久「みんなもう寝ちゃったし、だれも見てないからからかってみたのよ」 京太郎「は、はぁ」 久「さ、夜も遅いし、もう帰っていいわよ。それとも一緒に寝る?」 京太郎「じゃあ失礼します。」 スタスタ...... 久「泊っていけばよかったのに」 次の日 京太郎「うーん、いい朝だ。飯も食ったし皆に合流しようかな。」 京太郎「あれ?部長、早いですね。」 久「こら、また部長って言ったわね」 京太郎「おっと、おはよう久」 久「おはよう、京ちゃん」 京太郎「それにしてもどうしたんですか?」 久「朝一番で日光に浴びると肌にいいのよ」 京太郎「へー」 久「京ちゃんもどう?」 京太郎「今日もまた買い出しに行けばいいですか?」 久「そうね。離れるのは寂しいけど」 京太郎「ははは。久らしくないですね。」 久「私だって女の子ですもの。たまには甘えたくなるわ」 京太郎「ちょっと、急に抱き付かないで下さいよ。」 久「残念ね。せっかく京ちゃんを独占できるのに」 京太郎「独占って...物みたいに言いますね。」 久「それはいいわね。でも、覚えておいてちょうだい。京ちゃんが物なら、私はさっさと自分のものにしているわ。」 京太郎「はい?」 久「なんてね♪さ、みんなを呼んでくれる?」 京太郎「はい!」 久「ふふふっ男子三日会わざればって言うけど本当ね。」 久「京ちゃん......今は遊びなさい。けどね、いずれは私のものよ。そうなった時には...ふふ」 京太郎「今日も人がいっぱいいますね。」 和「女子の大会なのに...どうして男が」ブツブツ 咲「京ちゃん、強い人いるかな?」 京太郎「うーん...咲より強いとなると」 和「咲さんより強い人なんていません。なぜなら咲さんですから」 京太郎「和?」 久「そうね。でも、油断は禁物よ。IHには魔物が潜んでいるわ。」 優希「どんなやつも私のタコスの具にしてやるじぇ~」 京太郎「笑顔で恐ろしいことを言うな。」 優希「う、うるさいじょ!い、犬のくせに...かっこよくなって...」ボソッ 京太郎「なんだ?」 優希「な、なんでもないじょ!」 久「その前に、。京ちゃん...少し話したいことがあるの」 咲「あ、私も話したいことあるんだけど」 京太郎「えーっと...こういう時はどちらから」 和「咲さん、一緒にお花をつみにいきませんか?行きましょう」 咲「え、え?わ、引っ張らなくても歩けるよ」 和「さぁ行きましょう。」 咲(最近京ちゃんとお話しできないなぁ...それに、部長の京ちゃんに対する反応...気のせいかな?) 久「ふふっ...ナイス和」 京太郎「何か言いました?」 久「いえ、何も言ってないわ。じゃあまこ、優希、さきに部屋に行っててくれる?私たちもすぐに向かうから。はい、これタコスよ」 優希「わかったじぇ~」 久「ふふふっ......行ったわね。」 京太郎「部長?」 久「こら、また呼び方忘れてるわよ。」 京太郎「あ、久。みんなの前じゃ恥ずかしくて」 久「ねぇ、ちょっと相談に乗ってくれないかしら?」 京太郎「相談ですか?」 久「ええ。最近、京ちゃんのことを思うと、なんだか胸が苦しいのよ。京ちゃんが優希と喋っていると特に、咲ともそうよ。」 京太郎「もしかして病気ですか?一緒に医務室行きます?」 久「そうね。でも、これはきっと医務室へ行っても治らないわ」 京太郎「も、もしかして、心臓病とか!?」 久「うーん...もっと大病ね」 京太郎「なんてことだ...部長が...うわっ」 久「でも、京ちゃんに抱き付くと、動機もおさまるの。それに、心の隙間が満たされていく気がするの」 京太郎「で、でも...こんな場所で抱き付かれたら周りの目が...」アセアセッ 久「いいじゃない。美少女に抱き付かれて幸せでしょ?」 京太郎「は、離れてくださいよ。恥ずかしいじゃないですか」 久「なによ...仲のいいところをアラサーとかに見せてあげましょうよ。」 京太郎「アラサーって...」 ギヤァー アラサーが発狂したぞー!抑えろー!! 若いからって調子に乗るんじゃないぞ☆ 鬼が出...ぎゃー!! 久「ね、面白いでしょ?それに、今は私とおしゃべ「京太郎君!」」 京太郎「この声」 竜華「久しぶりやな~やっと会えたで~覚えとる?」ギュッ 京太郎「竜華さん!(相変わらず大きい!)」 竜華「覚えててくれたんか!?うれしいわ~♥」 久「竜華さん?」ムカッ 京太郎「もちろんですよ。」 竜華「さすが京ちゃん、かっこええだけやないな~」ムギュー 京太郎「それほどでも」 久「ねぇ、貴女清水谷さんよね?私の京ちゃんから離れてくれないかしら?」 竜華「なんでや?それに、京太郎君はあんたのもんやないで?あんたが離れたらええやん」 久「い、いうじゃない...でも、『部外者』である貴女のほうが無関係じゃないかしら?」 竜華「なんやと?」 久「それより、私たち試合があるから帰りたいのだけど」 竜華「そんなら帰ればええやん。」 久「そうね。じゃあ京ちゃんも行くわよ。」 竜華「ちょ、京太郎君は試合ないやろ?な?」 京太郎「確かに、試合はないですけど」 久「だからなにかしら?」 竜華「ほんなら、京太郎君借りてってもええやろ?」 久「ダメに決まっているわ。彼も大事な部員、人だもの」 京太郎「だ、そうです。すみません」 竜華「う、嘘やろ?」 久「残念だったわね。じゃ、試合があるので失礼するわ。行くわよ、京ちゃん」 京太郎「は、はい。じゃあ、失礼します。竜華さんたちも頑張ってください!」 竜華「きょ京太郎君...」 久「決勝で戦えるといいわね~、できればもう会いたくないけど」クスクス 竜華「京太郎くーん!」 竜華「......あの女、許さんで」 京太郎「部長に言われて買い出しは無しになったけど、軟禁状態だ」 咲「ぶ、部長に京ちゃんを部屋から出すなって言われてるから、ごめんね。でも、その分二人でお話しよ?」 京太郎「そういえば...あの人は今何してるのかな?」 京太郎「菫さん...おもち大きかったな。」 咲「菫さん?誰?」 京太郎「あ、き、気にするなよ。」 咲「ふーん...」 菫「はぁ...」 照「菫?お菓子食べる?」 菫「はぁ......会いたい」 照「無視された...お菓子買ってくる」 菫「会いたい、会ってギュッてしてほしい。」 淡「誰に~?」 菫「王子様だ」 淡「ぷっ...あはははは!」 菫「何がおかしい!」 誠子(弘世先輩の独り言...なんて言えない) 淡「だって、王子、いまどき王子って...あははは!今時言わないですよ?」 菫「それくらいカッコよかったんだ!」 淡「うっそだー!菫先輩って大げさ~」 菫「違う、けして過大評価などでは...いや、なんでもない。」 淡「??」 菫「いいから、この話は終わりだ。(おっと、危ない。ライバルは少ないほうが狙いやすいからな。淡にこれ以上喋るわけには...)」 淡「変な菫先輩...!」 菫「どうした?変な顔をして」 淡「イケメンなら、彼女とかいるんじゃないんですか?」ププッ 菫「なんだと?」 淡「だって~イケメンだったら普通はいるでしょ~」 菫「あり得ん...彼に彼女...私以外の」 誠子(独り言から察するに、弘世先輩は彼女じゃないんじゃ...) 淡「菫先輩は彼女じゃないですよ?たぶん」 菫「あ゛ぁ?」 淡「ひっ!」 誠子「地雷を踏みに行くなんて...さすが大星、高校100年生」 菫「耳が遠くなったかな、もう一度言ってくれないか?」 淡「あわわわ...そ、そんなに言うのなら、会わせてくださいよー...なんちゃって~」 菫「なんのつもりだ?」 淡「い、いえ、せっかくなんで、先輩の見てみたいな~「奪る気か?」」 菫「私の王子様を奪う気かと聞いているんだ」 淡「そ、そんなつもりは」 菫「嘘だ!」 バンッ!! 淡「ひっ!!」 淡「な、なんで...」 菫「あまり調子に乗るなよ?彼と同じ金髪だからと言って、お似合いとは限らない。私のような大和撫子こそが一番なんだ。」 淡「菫先輩...なんか変...」 菫「それにだ。彼に私はファーストキスをささげている。この意味が分かるか?」 菫「おとぎ話でもあるように、彼は私の運命の相手だ。王子様なんだ。気安くお前のような1年が」ブツブツ 淡「に、逃げなきゃ...」 淡「ご、ごめんなさーい!」ダダダダッ 菫「逃がすか。大将戦もあるんだぞ?それに、逃げるふりをして、彼に会うつもりじゃないのか?」 淡「そ、そんな、顔も知らないのに...」 菫「黙れっ!!」 淡「ひぅっ!」 誠子(ご愁傷様...大星) ガラララ 照「ただいま。」 誠子「お、お帰りなさい。」 尭深「...ただいま」 淡「うわーん、てる~、尭深せんぱ~い」 照「何かあったの?」 尭深「?」 菫「あぁ、会いたいなぁ...君も会いたいよなぁ...私はここだぞ?早く来てくれ私の王子様」 照「?」 竜華「あぁ、あかん、だめ...んっ」ビク 竜華「京太郎君、京太...いっ..」 『京ちゃんは私のものよ~』 竜華「うわぁぁ! はぁ、はぁ...」 竜華「慰めても慰めても、この体は満足せん...怜に膝枕しても、まだ足りんねん。しかも、いつもいく寸前にあの女の顔が浮かぶ...」 竜華「竹井久...」ギリッ 竜華「うちがいない間に彼に変なことしとらんやろな...あの女なら、部長権限や言うて」 竜華「あかん。考えれば考えるほど彼、京太郎君が不安や。よしっ探しに行こ!」 竜華「待っててな、京太郎君♥」 竜華「けど、どこ行ったらええねん。京太郎君の連絡先も、宿泊先も聞いてないし」 怜「本能やで竜華」 竜華「怜!」 怜「運命の相手なら、必ず会えるで。うちら2人みたいにな」 竜華「怜~」ギュッ 怜「これじゃ、いつもと逆やんか。世話が焼けるでほんま」 竜華「行ってくる、応援してな。怜」 怜「後のことは、まかせてーな。」 竜華「おおきに、おおきに。」 竜華「確か、京太郎君はうちらと逆の会場やったな」 竜華「会場に来たものの、もう夜やし会場にもおらん。」 竜華「......」 久『貴女には、京ちゃんはもったいないわ。他校のくせに、京ちゃんも迷惑よ。』 竜華「あない屈辱、二度と忘れられんねん。けど、このままじゃ京太郎君とも会え...『だーれだ♪』」 竜華「ひぁぁっ!」 京太郎「おっと、そんなに驚かなくても、俺ですよ。」 竜華「その声...!」 京太郎「はい。京太郎です。竜華さん、覚えてますか?」 竜華「うちの名前まで...感激やぁ~」ギュッ 京太郎「抱き付くなんて、案外甘えん坊でかわいいですね。」 竜華「本物に触れれてうれしいわ...やっぱり、京太郎君は運命の人やったんやな。」 京太郎「運命の人ですか?」 竜華「そや、大阪から来たうちと、長野から来た京太郎君、普通会えへんで?」 京太郎「確かにすごい偶然ですね。」 竜華「それに、昼間は竹井久に邪魔されても、夜には2人きりで会える。これはもうあれや!うちらはロミオとジュリエットやん!!」 京太郎(竜華さんは俺の黒子でベタ惚れ状態...ルックス、スタイル良し、邪魔者もいない。仕掛けるなら今か?) 京太郎「ジュリエット、会えてうれしいよ。」チュッ 竜華「んんっ!」 京太郎「貴女と会えたのが運命なら、俺はどんな運命も受け入れましょう。」 竜華「んっ、それって...うちと」 京太郎「ええ。とりあえず、俺の部屋に来いよ。2人きりで、な?」 竜華「う、うん。ええの?」 京太郎「もちろんだ。それとも、竜華は俺が怖いか?」 竜華「ううん。こわないよ?」 京太郎「今日は泊っていくだろ?」 竜華「ええの!?泊る!」 京太郎「ふふっ(こんなに簡単にいくとはな)」 竜華「笑った顔も、かっこええなぁ~」 京太郎「竜華もいいよ。特に、足がいい。」 竜華「ひぅ、もう、手が早いなぁ。」 京太郎「竜華も期待してただろ?」 竜華「もぉ~、言わんといてぇな、はずかしいやん」 京太郎「ま、部屋でゆっくりな。」 竜華「優しく、頼むで///」 怜「竜華...」 怜「寂しなるけど、よかったなぁ竜華、幸せになり」 怜「避妊はしっかりな。怜ちゃんはクールにタクシーで帰るで。」 ブロロロロ 竜華「とき?」 京太郎「どうした?」 竜華「怜がいたような...気のせいやろか?」 京太郎「いたなら、誘うか?」 竜華「ううん。気のせいやったわ。それより、はよしよ?(怜には悪いけど、彼だけは誰にも渡したないねん。)」 京太郎「まったく、こんなに淫乱に育てた覚えはないぞ。」 竜華「こんなん、京太郎君の前だけやで。」 京太郎「ははっ、じゃあ今日は帰さないからな。」チュッ 竜華「んっ...こっちも、帰る気ないで♪」チュッ 京太郎「ふっ、んっ、んっ」 竜華「あんっ、んんっ、ひぐっ、あんっ」 京太郎「この体、触り心地、最高だな。」 竜華「ひっ、そこはだめ、弱い、ひっ!!」 京太郎「竜華の体、だれのものかしっかり叩き込んで」 竜華「来て、うちも、もう、んん~~~!」 まこ「良い子もいるだろうし、S○Xシーンは省略じゃ。すまんのう。」 京太郎「朝か...なんだ、この感触」 竜華「んんっ...」 京太郎「そうだ。竜華さんが泊ってたんだった。」 竜華「京太郎くぅん...」 京太郎「そうだ。俺はやったんだ。これでもうキャスターにはならない。俺はランサーだ。女を突いたんだ。」 竜華「えへへ...」 京太郎「それにしても、いい体だな。」モミッ 竜華「あうっ、も~なんなん、朝から」 京太郎「裸で寝てるほうが悪いんですよ。触りたくなりますって」 竜華「そんなん、京太郎だって同じやん。もっかいする?」 京太郎「やりたいけど今日も試合あるでしょ?体、べとべとでしょ?シャワー浴びません?」 竜華「そやな。名残惜しいけど、うちも学校あるしな。でもまたしてくれるやろ?うち、もう京太郎君の彼女みたいなもんやんか」 京太郎「そうですね。じゃあ、俺と付き合います?」 竜華「うん!ゆ、夢じゃないよね?あの女も出てこんよね。」 京太郎「何言ってんすか。現実ですよ。俺に抱かれたことも、俺の彼女になったことも」 竜華「京太郎!」ギュッ 京太郎「竜華」 竜華「浮気したら...許さんで」 京太郎「竜華?」 竜華「京太郎がうちを選んでくれたのは嬉しいで。でもな、もし京太郎がほかの女と一緒にいたら...」 京太郎「だ、大丈夫。竜華以外の」 竜華「なら安心や。やっぱり、相思相愛だと安心するで。そや、写メとっとこ。怜たちに見せよっと」カシャ 京太郎「りゅ、竜華?」 竜華「よし、きれいに撮れたで。」 京太郎「ちょ、ちょっと(しまった、おもちを前に焦りすぎたか?)」 竜華「なんや?キスか?ええで、んっ」 京太郎「そ、そうじゃなくて、その...写真とか、彼女とか、ちょっと急ぎすぎじゃないかな~なんて、」 竜華「は?」 京太郎「ひっ...(竜華の目から光が)」 竜華「なんや、何か不満でもあるんか?」 京太郎「そういうわけじゃ...ただ、あまり縛られても俺が困るというか」 竜華「うちがそんな重い女に見える?ただ京太郎と幸せになりたいだけやん。そやろ?それとも、うちが嫌いになったんか?」 京太郎「そういうわけでは...(おかしい、黒子があるのに、優位に立てない)」 竜華「ならええやん。あの竹井とかいう酷い女にも伝えといてな。京太郎にふさわしい女は誰か、っちゅうことをな。」 竜華「そや、なんならうちが伝えたるで。電話、貸して」 京太郎「い、いや、さすがに『貸せ!』」 竜華「よし、それでええねん。あ、もしもし?え、京ちゃん?おもろいこと言うなぁ、私の京太郎君やで?気安く呼ばんといてえな。」 京太郎「あ、あわわ」 竜華「京太郎君ならおるで。そや、あんま酷い仕事押し付けたらあかんよ?」 竜華「彼氏を奴隷扱いされて喜ぶ女なんておらんで?なに?誰が彼氏彼女やと?うちと京太郎君に決まっとるやろ。鈍いなぁ」 竜華「そういうわけや。ほなな。」 京太郎「まずいことになった......」 竜華「なにがや?」 京太郎「久に...」 竜華「京太郎?久、言うたか?」 京太郎「え、ええ。」 竜華「うち以外と親しくなったらあかんで?京太郎はイケメンやし、女の子が勘違いしてまうやろ?」 竜華「だから、うち以外の名前呼びはもう禁止や。わかったな?」 京太郎「でも、幼馴染とか、呼びなれてる「返事は?」」 京太郎「了解です。マスター!(な、なんだ...口が勝手に...)」 竜華「そないかしこまらんでも...長い付き合いになるんやし、よろしくな。京太郎♪あつっ、なんや、太ももに変な模様が」 京太郎「ウソだろおい...あれってジョークじゃなかったのかよ。」 竜華「なんや、何か知っとるんか?」 京太郎「それは俺を縛る呪い...最大3つまでマスターの願いをかなえます。(まただ...また勝手に)」 竜華「そうなんか...それって、私の夫になれ。とかも効くんか?」 京太郎「それがマスター...主の望みなら」 竜華「ええこと聞いたで。これから楽しみやな、京太郎♪」 京太郎「はい。主の御心のままに(俺はこの時初めて、竜華さんが怖いと思った。)」 京太郎「まずいことになった...この黒子、デメリットがあるとは聞いていたが、ここまでとは」 竜華「なにブツブツ言ってんの?」 京太郎「何でもありません。主、それよりこれからどう行動するのですか?」 竜華「その、主言うのやめてほしいな。なんか距離感じてしもうて寂しいねん」 京太郎「しかし、主は主であり」 竜華「竜華でええよ。京太郎」 京太郎「わかりました。竜華様」 竜華「なんか違うけど、まあええわ。それより、さっきから電話鳴りやまんね」 京太郎「ええ。どうやら、部長からのようです。」 竜華「しつこいなぁ...そや、京太郎から直接言えばええねん。」 京太郎「言えというのは?」 竜華「そやなぁ...『部長、俺彼女ができました。俺はこの人に忠誠を誓います。』でええよ。あの女の悔しがる顔が目に浮かぶで」 京太郎「で、ですが、それでは...」 竜華「京太郎、言えへんの?」 京太郎「...わかりました。(逆らえない...黒子のせいか?しかし、このままじゃ)」 竜華「ほら、電話やで。しっかり言いや」 京太郎「もしもし部長ですか?ええ。須賀京太郎です。実はですね部長、俺彼女ができました。俺は今後この人に忠誠を誓います。」 竜華「ええでええで~」ニマニマ 京太郎「冗談ではなく、え、脅されてる?そんなことは...」 竜華「脅すわけないやんかな~」ギュッ 京太郎「わ、竜華、急に抱き付かないで...え?今どこか?まだ旅館ですけど」 京太郎「え、いや、来られても困るんで...え、竜華に変われ?」 竜華「ええで、電話貸して。もしもし、さっきからヒステリックな声あげて...あんまり京太郎困らせんなや」 竜華「え?困らせてるのはお前?馬鹿言うなや。あんたホンマしつこいで。な、京太郎もそう思うやろ?」 京太郎「俺は......竜華さんのものじゃない!」 竜華「なんやと?」 京太郎「助けてくれ、久!咲!」 竜華「久言うたな。さっきの話は無しや。今日は京太郎君、千里山に連れてくわ。色々お話したいしな。じゃあ切るで。」 プツッ...ツー、ツー 竜華「京太郎、今の言葉なんや?なんかの冗談やろ?彼氏になって気が動転してただけやろ?そうに決まっとるよな?」 京太郎「俺は、竜華のことは確かに好きだ。けどな、こんな関係望んでないんだよ。がはっ!」 竜華「言うやんけ...京太郎、やっぱり男らしいなぁ、そういうところも大好きやで」 京太郎「だったら、さっさと俺を解放「それはできんナぁ」」 竜華「そや、これ試してみよか。3つまで願い事かなうんやろ?」 京太郎「霊呪...それで俺を縛る気か?」 竜華「ううん。縛るなんて人聞き悪いなぁ...ただ、京太郎君の目を覚まさせるだけやないか」 京太郎「覚まさせる?」 竜華「そや。誰の彼氏か、うちがどれだけ京太郎を愛しているか、ほかの女が京太郎にとってどれほど害悪かをな。」 京太郎「主、いえ、竜華...どうして」 竜華「さっきから主や竜華やキャラぶれとるなぁ...久のせいか?久の声聞きいてからやもんな。ほんま清澄の部長は悪女やで」 京太郎「......俺にどんな呪いをかけるつもりですか?」 竜華「そやなぁ~...一番はあれやろ。うちと結婚、子作りやろ。」 京太郎「そ、そんな...」 竜華「けどな、京太郎には本心で好いてもらいたいねん。こんなのに頼らんでな」 京太郎「ならば、そんなものに頼らず、俺を解放してくれれば「それはあかん。」」 竜華「京太郎は魅力的やからな。逃げられんようにしとかんと...そや、これにしよか」 竜華「命令や。これからはできる限り、うちと一緒にいてもらうで。」 キィーン 京太郎「あぐっ、がっ、頭が...(なんだこれ、脳みそに針を刺されているような...)」 竜華「効いたんかな?京太郎?」 京太郎「何でしょうか、わが主、竜華様」 竜華「京太郎のこれからの予定は何?」 京太郎「今日は、これから竜華様と千里山高校のメンバーと合流し、その後は竜華様の付き添いになります。」 竜華「ん~~♪」 京太郎「竜華様?」 竜華「清澄はええんか?」 京太郎「はい。竜華様と一緒にいることが、俺の使命ですから。」 竜華「そやな。なら、こんなホテルチェックアウトして、うちらのホテルこれから泊ろっか。1人増えても一緒やもん。」 京太郎「竜華様のそばにいられれば、俺は構いません。」 竜華「ええ返事や。さすが京太郎やな。」 竜華「怜もびっくりするやろな...うちが彼氏連れてきたら...じゃ、行くで。邪魔者が来たら面倒やし」 京太郎「はい。」 竜華(この霊呪、効き目抜群やな。使いどころ選ばんと...) 京太郎(清澄のみんな...ごめん。俺はもう、戻れないかもしれない) 竜華「♪」 一方そのころ 阿知賀イベント コンマによっては修羅場有 宥「うう、寒い...」 玄「おねーちゃんがマフラーを脱いだ!?」 憧「嘘、雪でも降るの?」 宥「寒いとね、あっためてもらえるんだよ?」 憧「あっためてもらう?」 玄「だ、誰に?」 宥「金髪の...太陽みたいな人///」 憧「そ、それって男?」 宥「うん...とっても、あったかい人」 玄「ど、どんな人なのです?」 憧「だから、金髪の太陽みたいな人って」 宥「それに、すっごくきれいな顔なの。泣きぼくろも素敵で」 憧「ベタ惚れじゃん...名前とかわからない?」 宥「うん...一回しか会ったことないから...また会いたいなぁ」 憧「一目ぼれ!?」 宥「そうなるのかなぁ...でも、あの人はすごく素敵なの。あったかくて、私を包んでくれるの」 憧「ゆ、宥姉がそこまで...」 玄「お姉ちゃんをここまで...ええい、見つけ次第とっちめてやるのです!」 宥「誰を?」 玄「そのナンパ男をなのです!」 宥「なんで?」 玄「だって、お姉ちゃんに抱き付くなんて...」 宥「とっちめて、もし私が嫌われたら?」 玄「えっと、それは...」 憧(真顔で問い詰める宥姉、怖いわ) 玄「そうなのです!とっちめるより、捕まえてお姉ちゃんに会わせるのです。」 宥「探してくれるの?玄ちゃんは優しいね」 玄「あ、当たり前なのです!私のコンマ運にかかれば、男の1人や2人、すぐ」 憧(玄ってコンマ運いいっけ?) 宥「じゃあ、お願い、しようかなぁ...きっと、この会場にいると思うから」 玄「お、お任せあれ!」 玄「行ってくるのです!」 宥「頑張ってね~」 憧「試合始まるのに、見つけられるのかな?」 玄「その前に、おトイレ行ってくるのです!」 憧(ホントに大丈夫かなぁ...) 玄「見つけたのです!」 憧「はやっ!」 玄「女子トイレの近くにいたのです。金髪、イケメン、泣きぼくろ、ビンゴなのです。」 京太郎「ここは?」 憧(うわ、すごいイケメン...化粧しっかりすればよかったかも。でもなんで女子トイレの前?) 玄「まぁまぁ、お姉ちゃんが話があるのです。」 京太郎「お姉ちゃん?」 宥「お、覚えてますか?」 京太郎「貴女は確か...宥さんでしたっけ?」 宥「はい...覚えてて、くれたんですね。」 憧「宥姉嬉しそ~」 玄「お姉ちゃん、私もほめてほしいのです。」 宥「試合、頑張ってね。」 玄「そ、それだけ?」 宥「憧ちゃん、玄ちゃんのことお願いしていい?2人きりになりたいの」 憧「は、はい。ほら、玄、行くよ。」 ズルズル 玄「お姉ちゃーん!」 宥(見つけてくれてありがと...玄ちゃん) 京太郎「それで宥さん、いったい何の用事でしょうか?」 宥「あの、あう...えい」ギュッ 京太郎「!?」 宥「あったかーい」 京太郎「宥さん?」 宥「少しだけ、少しだけでいいの。貴方のぬくもりに包まれたいの」 京太郎「困ったな...弱っている女性を拒むわけにもいかないが、わが主との約束もある......」 宥「主?誰かなぁ?」 京太郎「俺の大切な人です。髪が長く、俺のことを心配してくれる心優しい方です。」 宥「......」ギュッ 京太郎「宥さん?」 宥「聞いてもいい?その人って、誰?もしかして...彼女?」 京太郎「ええ。わが主こと竜華様は俺の彼女です。」 宥「...して」 京太郎「何か言いました?」 宥「どうして...どうして彼女なんて...」 京太郎「それが主の望みだからです。」 宥「貴方は...それで満足なの?」 京太郎「ええ。それが彼女、竜華様が望んでいることですから」 宥「さっきからそればっかり...私に抱き付いたのはどうして?彼女がいたなら、どうして白糸台の人ともキスをしたの?」 京太郎「そのようなこともありました。しかし、今の俺は竜華様が大事なんです。俺が一緒にいなければ...だから、これで失礼します。」 宥「行かせない。貴方は...きっと騙されてる。」 京太郎「...離してください。」 宥「いや...わがままだけど、ここで離したら、もう会えない気がするから」 京太郎「竜華さんが俺を待っているんです。」 宥「また竜華さん...そんなにあの人がいいの?」 宥の病み度が3/10となりました。 京太郎「ええ。あの人が私の主ですから。」 宥「だったら...私はどうすればいいの?」 京太郎「それは...あがっ、っつ!(またこの痛み...なんだこれ)」 宥「だ、大丈夫?」オロオロ 京太郎「え、ええ。軽い頭痛ですから。失礼します。」 宥「ここで、休む?」 京太郎「優しいですね。宥さん...」 宥「貴方が...心配だから」 京太郎「そのやさしさを...いっ、ほかの人に向けてあげてください。俺なんかよりもいい人が...」 宥「無理だよ...」 宥「京太郎君だから、こんなに心配なんだよ?」 京太郎「宥さん...」 宥「わがままだってわかってる...けど、京太郎君は私の...大事な」 竜華「やっと見つけたで。京太郎」 京太郎「竜華様!」 宥(清水谷...竜華...) 竜華「ほら、ほかの女と話とらんで、部屋いくで。命令忘れたんか?」グイッ 宥「あっ......」 竜華「なんや?人の彼氏に手だすつもりか?」 宥「そうじゃない...京太郎君は頭痛が...」 竜華「そ、そうなん?大丈夫?」 京太郎「はい。竜華さんに会ってから、頭痛が引いていきました。」 竜華「らしいで。案外、あんたが原因やったりしてな。ほな、京太郎に何かあったら困るし、あんま近づかんでな」 宥「自分勝手...」 竜華「なんか言ったか?」 宥「自分勝手だって言ったんです。」 竜華「面白いこと言うな、あんた。松実、宥やったか?」 宥「貴方に京太郎君は相応しくない。別れて」 竜華「あほらし、恋人ごっこしたいなら、ほかの男でやれや。行くで京太郎」ギュッ 京太郎「はい。竜華様」 宥「京太郎君!」 竜華「竜華でええ言うとるやろ。それと、敬語禁止な」 京太郎「ごめん、竜華...心配かけて」 竜華「ま、許したるわ。京太郎はイケメンだから、さっきみたいなストーカーぎょうさんおるやろうしな。けど、2度はないで」 京太郎「竜華を裏切るなんて、絶対しないさ。」 竜華「ええこや。今日の夜も、たっぷりしよな♪」 宥「なんで...京太郎君...あったかくないよ...寒いよ...ぐすっ」 憧「あれって、清水谷さんだよね?なんで、うちらの部屋に...って、宥姉!?」 宥「うぅ、ぐすっ、許せない、絶対許せないよ...京太郎君がかわいそう」 憧「京太郎ってさっきの?それに、清水谷さん...なにがあったの?」 京太郎「怜さん...大丈夫かな...」 竜華「怜のためにも、絶対勝たなあかん。そやろ?」 京太郎「ええ。精一杯、サポートしますよ。」 竜華「ありがとな...京太郎、うち不安なんや。」 京太郎「不安?」 竜華「怜の病気の再発、それに、京太郎までいなくなってまうかもって考えたら...怖いんや」 京太郎「竜華...」ギュッ 竜華「京太郎?」 京太郎「一度忠誠を誓ったからには、絶対裏切りません。約束します。」 京太郎「だから、もう悲しい顔はしないでください。」 竜華「きょうたろ~」ギュッ セーラ(こいつら病室で何いちゃついとんねん。) 次鋒戦 泉「高1最強としてここは...」 菫「ロン、8000だ。」 泉「またですか...」 宥「ねぇ...少し聞いてもいいかな?」 泉「私にですか?」 宥「うん。千里山に...京太郎君、いるよね?」 泉「え、ええ。おりますけど」ビクッ 菫「なに、京太郎だと?」 泉「な、なんですの?二人とも、今試合中ですよ?」 菫「なぜ君たちのところに彼がいるんだ?」 泉「そら、清水谷先輩の彼氏だからって聞いて「彼氏だと?」」 菫「今彼氏といったか?」 泉「え、ええ。言いましたけど」 菫「ふざけるな!!」 泉「わ、私に言われても」 宥「彼、ストーカーがいっぱいだから困るよね。今も...千里山に監禁されて」 泉「か、監禁!?」 宥「違うの?だって...清水谷さんが、私の京太郎君を奪っていったよ?」 菫「監禁か...今はやりの王子を助ける姫...ふふふ。私にぴったりだな。」 泉「監禁なんてしてません!清水谷先輩と京太郎さんは相思相愛です。さっきだって、園城寺先輩が倒れるまでは部室で...///」 菫「腹は決まったな。」 宥「必ず助けてあげる...」 泉「な、なんです、二人して...そんなに睨まないで下さいよ」 菫「狙いは千里山だ」 宥「京太郎君...待っててね。かならず助けてあげる。」 泉「そんな理不尽な...勘弁してくださいよ」 菫「私の王子をさらった罪」 宥「あったかさを奪った...あの女」 菫・宥「「潰す(してあげる)」」 泉「とばっちりじゃないですか~」 美子(私だけ蚊帳の外...) イベント ランチタイム~竜華と京太郎~ 京太郎「竜華さん、何か食べないと体に毒ですよ?」 竜華「食べたいけど...食べたないねん。」 京太郎「怜さんが心配なのはわかりますけど、竜華さんだって試合あるんですよ。」 竜華「じゃあ京太郎が食べさせてや。」 京太郎「え?」 竜華「だから、京太郎が食べさせてくれるなら食べる言うてるんや」 京太郎「それは、いいですけど...」 竜華「決まりやな。じゃあさっさと食べにいくで」 京太郎「あれ、ほかのみんなは呼ばないんですか?」 竜華「あほ、2人きりで食べたいんや。って、何言わせるねん///」 京太郎「じゃあ、何食べます?」 竜華「そやなぁ...京太郎と一緒ならなんでもええけど...ま、食堂言って決めよ♪」ギュッ 京太郎「はい。」 「もきゅもきゅ...パフェおかわり」 竜華「混んどるなぁ...」 京太郎「はぐれないように、気を付けないといけませんね。」 竜華「はぐれても、今まで会えたやろ?だいじょうぶやで」 京太郎「それもそうですね。どれにします?」 竜華「京太郎のおすすめってある?」 京太郎「そうですね、タンパク質やビタミンも摂取できる、オムライスとかどうですか?」 竜華「京太郎が食べさせてくれるなら、なんでもええよ♪」 京太郎「じゃあ、俺のは竜華さんが選んでください。」 竜華「じゃあ、ハンバーグとかどう?お肉やし、好きやろ?」 京太郎「じゃあそうしましょうか。注文してくるので、席の方お願いします。」 竜華「はいはーい。」 竜華「どこにしよかな...あ、ここ空いてる。京太郎も見えるし、いい場所やな。」 竜華「京太郎は優しいなぁ~...最高の彼氏や~♪」 宥「ここ、いいですか?」 竜華「すんません、彼氏が座るんで...って、あんたか」 宥「奇遇ですね。私も...彼氏を待ってるんです。」 竜華「京太郎なら渡さんで」 宥「それは彼が決めることですよね?これだから話を聞かない大阪人は...」 竜華「べらべらとよう喋るやんけ。さっさと目の前から消えろや」 宥「下品ですね...彼を返してくれれば...すぐ帰りますよ?」 菫「いーや、彼は私のものだ。」 宥「弘世さん...」 菫「悪いな、彼にはファーストキスを奪われたこともあるのでな。」 竜華「なんや、さっきからぞろぞろと...目ざわりや。」 菫「京太郎はこんなガラの悪い魔女につかまったのか?」 竜華「誰がガラの悪い魔女だ。それに、どっちかっていうと、あんたらのほうが人の男に手を出そうとする悪女に見えるで」 菫「なんだと?」 宥「ふふっ...」 竜華「ちっ...あんたら見て食事なんて出来るかい...京太郎、ここ出るで。」 京太郎「え、今食事貰ってきたところですよ?」 竜華「京太郎のストーカーがびっしりおる場所で飯なんて食えるかいな」 照「私は婚約者だから大丈夫」 菫「照、誰が婚約者だ!」 照「京ちゃんとはホテルに行きそうになる仲...ミスで行けなかったけど」 菫「なに、それは本当なのか?」 宥「ウソつきばっかり...私が彼を...」 照「この前はいけなかった。だから今度こそ行く」 竜華「言いたい放題言いよって...」 照「やっぱり、京ちゃんには、おしとやかな女の子の方がいいと思う。」ムシャムシャ 菫「同感だな。すくなくとも、こんな獣みたいな女は相応しくはない。」 竜華「なんやと?白糸台だか何だか知らんけど、あんまりふざけたこと言ってるとしばくで」 宥「ほら...口でかなわないと暴力...獣同然」 竜華「お前ら...」 京太郎「ちょっと、喧嘩はやめてくださいよ。」 照「喧嘩じゃないよ?」 菫「そうだな。」 宥「うん...京太郎君も、嫌なことは嫌って言ったほうがいいよ」 竜華「な、なにをやねん!」 照「貴女が彼女だって言い張ること」 菫「それが彼にどれだけ負担となっているか、考えたことがあるのか?」 竜華「んなわけあるかい!京太郎...そやろ?」 京太郎「え、ええ。もちろんです。竜華さんは、俺の彼女です。」 宥「」ズキッ 菫「くっ...」 照「?」 竜華「ほら見んかい、京太郎がこう言ってるんや。外野はさっさと帰りな」 菫「しかし、それが京太郎の、私の王子の本心とは限らない!照!」 照「照魔境で見てみる。」 竜華「なんやと?」 京太郎「照魔境?」 宥「待ってててね。今、私たちが助けてあげるから」 照「出た。京ちゃんの本心は...一度忠誠を立てたからには、俺は竜華さんと添い遂げる!らしい」 菫「馬鹿な!?」 宥「う、嘘...」 竜華「ほら見んかい、彼女っちゅうんわな、無理やりなるもんやないんやで!」 菫「しかし、彼と貴様の接点すらもないじゃないか!」 竜華「うちらはな、偶然会い、一度は障害にぶつかりながらも、あきらめんと再度あった仲や。つまり、本能から結ばれとんのや!」 宥「本能...」 竜華「怜から聞いたで。あんた、妹使って京太郎探し当てたそうやないか。うちがトイレ行ってる間に、ようもまぁ盗んだもんや」 宥「ちがっ...盗んでなんか...」 竜華「ま、そんなことしてもすぐ見つけるけどな。それくらいうちらの仲は深いんや!」 宥「あっ...あぁ...」 菫「しかし、彼とキスしたのは私だ。」 照「それはちょっとうらやましい」 竜華「キスくらいくれたるわ。その程度のつながりで...よくもまぁ吠えれるもんやなぁ」 菫「それくらいだと!?」 竜華「これ見てみい。京太郎もほら」 京太郎「は、はい。」 菫「首筋?」 宥「赤い...あったかい...まさか...」ガクガク 竜華「さすがにぶりっ子っちゅうわけやないやろ。見た通りや。そんなわけで、さっさと帰りな」 照「待って」 竜華「なんや、まだあるんかい」 照「鏡で見た。足の模様...何?」 竜華「ああこれかい。うらやましいやろ?」 菫「刺青か?大阪はこれだから」 竜華「じゃかぁしいわ!いい機会やし教えたる。これはな、京太郎とつながった証なんや。」 照「つながった証?」 竜華「簡単に言えば、おまえらストーカーと彼女の違いみたいなもんや。」 宥「私はストーカーなんかじゃない...ストーカーじゃない」 竜華「ええ機会や。この証の力...見てみるか?」 菫「力だと?」 竜華「といいたいところやけど、見せるのはもったいないわ。」 宥「その証...奪いさえすれば」ブツブツ 竜華「無駄やで。それにな、京太郎はうちと一緒にいないと、大変なことになるんよ。」 照「大変なこと?」 竜華「そや。そこのマフラー撒いてるストーカーさんなら、よお知っとるやろ?」 宥「頭痛...まさか...」 竜華「そや。詳しくはそのストーカーから聞きや。もうええやろ。こっちも大事な時間無駄にしたないねん。」 竜華「行くで、京太郎。ここじゃ食べれんやろ?怜の場所いこか」 京太郎「は、はい。」 照「待って、京ちゃん」 竜華「なんやねん...しつこいなぁ」 照「京ちゃんの声で聴きたい。本当に、私たちが嫌いになったの?」 竜華「あほか、そんなもん決まっとるやないか。」 照「貴女には聞いていない。私が効いてるのは京ちゃん」 竜華「...さすが個人戦チャンプ...ずいぶん偉そうやなぁ」 照「照魔境で見ても、それが京ちゃんの本音とは限らない。だから答えて、京ちゃん」 竜華「ふん、何度聞いても変わらんで。京太郎」 京太郎「俺は...」 竜華「言ったれ言ったれ」 京太郎「俺は......」 菫「京太郎...」 宥「京太郎君...」 京太郎「俺は...俺は、竜華さんの彼氏じゃない!」 照「京ちゃん!」 菫「よっし!」 竜華「嘘やん...またなんかの冗談やろ?朝みたいにな、そやろ?」 京太郎「主、いえ竜華さん」 竜華「なんや?キスか?それとも、ベッド行くか?」 京太郎「初めての相手はあなたでした。それに、初めてできた彼女...嬉しかったです。」 竜華「なんやねん...なんでそんなさみしい顔すんの?」 京太郎「怜さんにお別れが言えないのはつらいですけど、いくら縛られようとも、やっぱり本心は帰れませんでした」 京太郎「正直に言います。最初に竜華さんを抱いたとき、覚えてますか?」 竜華「も、もちろんやん。」 京太郎「本当はあの時、竜華さんの体目当てでした。」 竜華「なん...やて?」 京太郎「本当にすみませんでした。いくら謝っても、許してくれるとは思いません。」 竜華「いやや。そんなこといわんで...」 宥「往生際が悪いですよ...清水谷さん」 京太郎「訴えるなら、訴えてもらっても構いません。」 菫「安心しろ。君は私が守る。」 京太郎「菫さん...」 菫「いっただろ?君は私の王子様だと」 宥「あったかいギュッてしてくれる?」 京太郎「宥さん...」 照「良かったね。京ちゃん」 京太郎「照さん...」 「...んで」 「...んで、...郎」 「...じる。」 京太郎「竜華さん?」 竜華「そっかぁ、うち捨てられたんかぁ...なら、京太郎なんて...」ブツブツ 菫「醜いな」 宥「散々私たちを馬鹿にしてたのに...」 京太郎「竜華さん...」 竜華「いらんよね。けど、京太郎を誰かに渡すんも嫌や。京太郎はずーっとうちのものや。ほかの誰でもない、うちのものなんや。」ブツブツ 照「なんだか怖い...」 竜華「なああんたら...うちから京太郎を奪って楽しいか?」 竜華「うちは許さん...あんたらを絶対に許さんで。うちが地獄に行っても、それは1人でやない。京太郎も一緒や。」 照「なにするき?」 竜華「アハハハハ!令呪を持って命ずる。京太郎、うちを殺せ!」 「「「!?」」」 菫「馬鹿らしい...何が命ずる!だ。くだらない。」 宥「京太郎君もそうおも...う...え?」 京太郎「う、ウソだろ...やめてくれ...殺したくない...殺したくないんだ」 竜華「ここは食堂...刃物ならいっぱいあるで。」 照「止めなきゃ...あぅっ」 菫「すごい力だ...おい、周りのみんなも手伝え!」 竜華「もう遅いで。ほらおいで、ここやで。京太郎の大好きなここ刺してえな。」 京太郎「やめ...ひぐっ、やめてくれ...」 竜華「あはは、泣いてる顔もええなぁ...さ、はよ頼むわ。京太郎の手で、うちを殺して。」 京太郎「嫌だ。だれか、誰か...俺を止めてくれー!!」 宥「ダメ...力が強すぎる。」 菫「周りの連中も刃物を持っているせいか、手を貸そうともしないとはな。」 竜華「安心しいや。ちゃあんと、最後の令呪も残したるさかい...」 京太郎「いやだぁーーー!」 ザクッ! 竜華「かはっ...そ、げふっ、それでええんや、それで...これで、げほっ...京ちゃんは永遠に...」 女の子が刺されたぞー! 救急車、それに警察をよべー! 京太郎「あ、あぁ...」 照「京ちゃん!」 京太郎「照さん...おれ、おれ...」 菫「よくも、京太郎を人殺しに!」 竜華「最後、っのれい、じゅ、を、もって、命じる...」 菫「また何かする気か?」 竜華「自害せよ、京太郎...うちの、げほっ、ために...」 菫「まずい、宥、照、京太郎を止めろ!!」 宥「京太郎君!」 京太郎「と、止めないでください...俺は、俺のせいで...」 宥「いや...いやだよ...こんなの...あったかくないよ...」 照「やめてー!」 ザクッ 京太郎「がはっ...い、いてえ...けど、ぐふっ...竜華さんはこれ以上の痛...」 竜華「さ、最初の令呪...覚えとる?」 京太郎「え、ええ...一緒にいるですよね。」フラフラ 照「動かないで、出血が...」 京太郎「これでお互い...地獄行きですかね...げほっ、おえっ」 菫「血が...おい、救急車はまだか!」 京太郎「手遅れですよ。ヒュー...ヒュー...じぶんでもわかる。」 宥「だめ、貴方はあったかくないと...また私をあっためて...ぐすっ」 京太郎「竜華...本当に、こうなっちまうとはな...」 竜華「2人で...死ぬと..ロミオと...ジュリエットみたいやな...先、いっとるで」 京太郎「ああ...地獄でも、一緒にいてやるよジュリエット」 竜華「......」 京太郎「笑顔で逝きや...あぁ、待っててくれ...ジュリエット...俺も、もうすぐ...」 照「京ちゃん!!」 菫「京太郎!」 宥「京太郎君!!」 京太郎「......」 「いやぁぁぁ!!」 DEAD END